目の下のクマは何が原因でできてしまうのでしょうか。
- 何をやってもクマが消えない
- コンシーラーを使ってもクマが上手に隠し切れない
工夫をしてもクマが消えず、悩みを抱えているかたもいらっしゃいますよね。クマでお悩みなら種類や原因などを知って、効果的な方法で改善をめざしましょう。
おもな原因や改善方法などを紹介しますので、ぜひ参考としてチェックしてください。
種類別・目の下のクマの原因と改善方法

クマの種類は大きくわけると「青クマ・黒クマ・赤クマ」の3つです。種類によって、原因や適した改善方法は違います。それぞれの特徴や原因、改善方法を見ていきましょう。
青クマの原因
青クマのおもな原因は「血行不良」です。ストレス・睡眠不足・冷え・喫煙などで血流が滞ると血液が黒っぽく変化し、毛細血管が透けて青く見えてしまいます。皮膚が薄いかたや、もともと色白のかたに多いクマの種類です。
青クマは下まぶた部分の皮膚を引っ張ると血管が押しつぶされ、青みが軽減することが特徴です。おもな原因は血行不良ですが、貧血によって生じる場合もあります。
青クマの改善方法
青クマは血行をよくすることで改善につながる可能性があります。血行がよくなるよう、生活習慣を改善してみましょう。
- ストレスを解消する
- 十分な睡眠を取る
- 身体を冷やさない
- 節煙・禁煙をする
ストレスが続くと交感神経が緊張し、末梢血管が収縮するため血行不良につながります。ただし、現代社会においてストレスを完全になくすのは簡単なことではありません。普段の生活では、ストレスをなるべく発散するよう心がけましょう。
青クマが気になるときは、日々の睡眠を見直してみることも大切です。単に睡眠時間を長くするだけでなく、質の良い睡眠を取ることをめざしましょう。
目元を温めて血行を良くすると青クマが解消する場合もあります。
また、喫煙も血行不良を引き起こす大きな原因です。禁煙が難しい場合は、まず節煙から始めてみましょう。
黒クマの原因
「影クマ」「たるみクマ」とも呼ばれているのが黒クマです。黒クマは骨格や加齢の影響などによって引き起こされます。若いうちから黒クマがあるなら、生まれつきの骨格がおもな原因です。また、黒クマは加齢で頬の脂肪が下垂したりすることでも起こります。
黒クマの改善方法
黒クマは骨格や加齢などが原因で引き起こされるものであるため、セルフケアだけでの改善が難しい場合があります。黒クマは外科的な手術が効果的な改善方法です。
改善を希望する場合は、クリニックでの治療も検討してみましょう。
赤クマの原因
赤クマとは、目の下にある筋肉の「眼輪筋」が透けて見えている状態です。頬骨の周囲にある皮膚を下へと引っ張って赤みが増すようなら、赤クマの可能性が高いでしょう。
赤クマを引き起こす原因は、おもに眼窩脂肪を包む筋肉の緩みです。また、毛細血管の拡張によって赤みがでることもあります。
赤クマの改善方法
赤クマが気になるなら次のような方法が効果的です。
- 温冷ケアをする
- リンパマッサージをする
- 保湿する
温冷ケアには、血行を促進して引き締める効果に期待できます。タオルなどを使い、「5分温めたら5分冷やす」といったケアを2~3回繰り返してみましょう。耳の後ろのリンパをマッサージする方法も効果的です。
また、赤クマは保湿によって改善する可能性があります。目の下は皮膚が薄いため、保湿時には力を入れずに優しく触れるよう注意してください。
赤クマを放置していると、青クマ・黒クマに進行していく可能性があります。そのため、赤クマは気づいた段階で早めにケアを始めるのがおすすめです。
いずれも短期間で効果が出る方法ではないことから、根気よく続けてみましょう。
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病気が原因で目の下にクマができる場合もある

次のような病気が原因でクマができる場合もあります。
- 貧血
- バセドウ病
- 肝臓病
- 腎臓病
上記のほか、がんやアトピー性皮膚炎が原因でクマが出る場合もあります。病気が原因なら生活習慣の見直しやセルフケアをするだけでは改善できません。原因となる病気を治療する必要がありますので、医療機関を受診してみましょう。
代表的な病気について、なぜクマができるのか簡単に紹介します。
貧血
クマが目立つ状態なら貧血が原因なのかもしれません。特に女性の場合、月経による出血やダイエットによる栄養不足などで、貧血になりやすい傾向があります。
貧血でクマができてしまうのは、赤血球が減ることで血液の色が黒くなるためです。血液の色が透けてクマとして見えてしまいます。
バセドウ病
パセドウ病は甲状腺の自己免疫疾患で、ホルモンの過剰分泌で引き起こされる症状の総称です。体重の減少・頻脈・動悸などを始めさまざまな症状が現れますが、そのうちのひとつに「眼球突出」があります。
眼球が本来の位置より前に出るのが眼球突出です。眼球突出は目の下にある眼窩脂肪がたるんで影ができ、黒クマになります。
肝臓病
肝臓病の症状のひとつである「黄疸」はクマの原因です。黄疸が出ると皮膚や白目の色が変わるため、もとからあったクマが目立ってしまうことがあるでしょう。また、体重が減ってクマが出る可能性もあります。
腎臓病
腎臓病も、クマにつながる病気のひとつです。腎機能が低下すると、血液中に老廃物が溜まり、クマのように見えます。
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目の下のクマが気になるときはクリニックでの相談がおすすめ

目の下のクマが気になるかたは、美容皮膚科や美容外科などクリニックでの相談がおすすめです。その理由として、次の2つが挙げられます。
- 自分でクマの種類を見極めるのは困難
- クリニックではクマの種類に合った治療が可能
2つの理由をチェックしてみましょう。
自分でクマの種類を見極めるのは困難
クリニックの受診がおすすめであるのは、自分でクマの種類を見極めるのは困難であるためです。たとえば青クマには「目の下を引っ張ると色が薄くなる」という特徴が見られます。しかし、クマの原因が1種類だけであるとは限りません。複数の原因があってクマが出ていることもあるため、セルフチェックだけで正しく判断するのは難しいのです。
そもそも病気が原因の場合は治療を受けないと改善できません。生活習慣の見直しを行ってもクマが改善しないときは、クリニックでの相談をおすすめします。
クリニックではクマの種類に合った治療が可能
美容皮膚科や美容外科などのクリニックでは、クマの種類に合わせた効果的な治療が可能です。クリニックでのクマ治療は、原因に合わせてさまざまな方法があります。
- ヒアルロン酸注入
- レーザー治療
- 外科手術
外科手術では目の下にある脂肪を除去するという方法が一般的です。脂肪は目の裏側から取り除けることから、顔の表面には傷痕が残りません。脂肪の除去時に余った皮膚を切除すると、たるみやシワの改善にも役立ちます。
手術といっても切開を行わない方法であるため、ダウンタイムも比較的短めです。
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目の下のクマはクリニックで相談!
「コンシーラーを使ってもクマが隠せない」「クマがあるせいで疲れて見える」とお悩みのかたも多いものですよね。
改善しにくい黒クマや赤クマならクリニックで治療を受ける方法もあります。クリニックでは、原因を診断したうえで適切な治療方法の提案を行っているため、改善に期待できるでしょう。
クマが消えると若々しい印象を手に入れられる可能性があります。クマでお悩みなら、ぜひ一度クリニックで相談してみてくださいね。
記事監修者
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。