AGA治療で後悔するのには、想像していたよりも症状が改善しない・費用やクリニックに不満があるといった理由が考えられます。
後悔ポイントになりかねない理由を知り、正しい知識をもってAGA治療に向き合うことで「AGA治療で後悔した・失敗した」という結果になることを避けられるでしょう。
本記事では、AGA治療で後悔する理由を解説するとともに、失敗しないためのポイント・クリニック選びのポイントも解説します。
これからAGA治療をはじめようとしている方は、ぜひ参考にしてください。
AGA治療でなぜ後悔する人がいるのか?
AGA治療で後悔する人がいるのは“治療前の理想や想定と異なる結果になったから”だと考えられます。
AGAの治療を受ける方は「以前のように毛を生やしたい」といった、薄毛の改善に期待している方ばかりでしょう。「毛量が増える・髪が元気になる」といった状態になるためには、クリニックに通って治療費を支払い、薬を服用するなどして治療を継続していく必要があります。
治療を始める前には、これくらい生やしたいという「理想」や、費用・クリニックに通う際のライフスタイルの変化などといった「想定」をしているはずです。
この「理想」「想定」と現実が異なる結果となった場合、期待はずれだと感じ「後悔した」という感情につながると考えられるでしょう。
後悔する具体的な理由を知ったうえでクリニック選びをおこない治療を進めることで、後悔する可能性を低くできると考えられます。「AGA治療で後悔する理由」を知り、正しい知識をもって治療を進めていきましょう。
AGA治療で後悔する理由7つ
AGA治療の特徴から、後悔ポイントになりかねないのは、主に以下が挙げられます。
- 薄毛が改善されなかった
- 費用が高額だった
- 通いづらい場所にクリニックがあった
- 治療薬の副作用がつらかった
- 初期脱毛の症状がでた
- クリニックの雰囲気が合わなかった
- AGAではなかった
これらの「AGA治療で後悔する理由7つ」について、くわしく見ていきましょう。
¥薄毛が改善されなかった
AGA治療は、当然ながら「以前のように髪が生える」「薄毛が改善される」といったことに期待している方がほとんどです。薄毛が改善されなければ、後悔につながるのは必然でしょう。
しかし、薄毛が改善されないのには、明確に理由があるといった可能性も考えられます。理由となり得る原因は、以下のとおりです。
- 治療薬の用法用量を守っていなかった
- 発毛したかったのに予防の薬しか飲んでいなかった
- 薬の有効成分の量が不明瞭だった
- 治療をはじめて1か月しか経っていない
このような状況に当てはまる場合、治療薬本来の改善効果には期待できないと考えられます。
後悔する前に、正しい知識でAGA治療を進めること、自身がAGA治療をとおして予防したいのか・発毛までしたいのかといった希望を明確に伝える必要があるでしょう。
継続するには費用が高額だった
AGAは進行性の症状であるため、予防・発毛を望む限り、継続して治療する必要があります。
内服・外用の薬は毎月固定の出費になることをきちんと理解していないと、費用の捻出が難しいと感じる結果になりかねません。
また、初回は割引した金額だったから安かったとしても、継続費用は相場より高いといった場合も考えられます。
「出費がつらい」と感じる場合、AGA治療をはじめたことに後悔を感じる結果になりやすいでしょう。
通いづらい場所にクリニックがあった
AGA治療を続けているあいだは、定期的にクリニックへ通うことになります。通いづらい場所にあると、受診のたびめんどうに感じ、後悔する可能性があるでしょう。
はじめの2か月間ほどは、1か月に1回・治療の方向性が定まったら数か月に1回は受診が必要です。
治療薬の副作用がつらかった
AGAの予防・発毛の薬は、副作用が起こる可能性があります。副作用について知らなかった、知ってはいたがつらかったなどの場合、後悔につながると考えられます。
起こりうる副作用の一例は、以下のとおりです。
- 体調不良(頭痛・吐き気・蕁麻疹など)
- 性機能障害(性欲減退・男性不妊など)
- 肝機能障害
- 抑うつ症状(無気力・気分の落ち込みなど)
副作用が起こる確率は、使用される成分・症状などによりまちまちです。その中で、一般的にAGA治療で処方される薬の添付文書には「1%未満~5%程度」の方に副作用の可能性があると記されています。
どのような薬にも少なからず副作用の可能性はありますが、いざ自身の身に副作用が発生した場合、後悔の気持ちにつながりやすいでしょう。
初期脱毛の症状がでた
初期脱毛とは、薬を服用し始めてからヘアサイクルが整うまでのあいだで、一時的に毛が多く抜ける症状のことです。治療開始1~2か月ほどで、初期脱毛の症状は落ち着く方が多くなっています。
しかし、想像以上に毛が抜けてしまった・初期脱毛の時期と大切なイベントごとが重なってしまったなどがあれば、大きな後悔につながりかねません。
生活習慣はまったく気にかけなかった
AGAは男性ホルモンがⅡ型5αリダクターゼという酵素に変化し、アンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)と結合すると発症することがわかっています。ホルモンの影響から発症するため遺伝による部分が大きいと考えられますが、生活習慣もまったく関係ないわけではありません。
例えばタバコには、血管を収縮する作用があります。血液量の低下や酸素不足・栄養の供給が低下することがわかっています。髪が生成されるのに必要な栄養が行き届かない可能性が高まるのです。
治療薬に頼りきりになってしまい生活習慣の改善はまったくおこなわなかったとなると、最大限の効果を感じられず、結果としてAGA治療を後悔することになりかねないでしょう。
薄毛の原因がAGAではなかった
脱毛の可能性がある病気などは、AGAだけではありません。以下の病気である場合も、抜け毛が起こる可能性があります。
- 円形脱毛症
- 脂漏性(しろうせい)脱毛症
- 粃糠性(ひこうせい)脱毛症
- 牽引性(けんいんせい)脱毛
- びまん性脱毛症(別名FAGA / 女性の薄毛)
- 分娩後脱毛(女性限定)
これらが薄毛・抜け毛の原因だった場合、AGAの治療薬では効果がありません。抗真菌薬やステロイド外用薬をはじめ、病状に適した治療薬・治療方法を用いなければ「AGA治療は効果ない」と勘違いをしたままになってしまうでしょう。
AGA治療を自力ですれば後悔しない?
「クリニックの雰囲気や費用などで後悔するなら、薬を個人輸入し自力でAGA治療すれば後悔しないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、治療薬の個人輸入はおすすめできません。
海外から取り寄せた医薬品などは、健康被害などの危険性と隣り合わせであるためです。
厚生労働省から発表されている「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」の中にも、以下のような懸念点があると記されています。
- 不衛生な場所や方法で製造された可能性
- 正規のメーカー品を偽った偽造製品の可能性
- 虚偽又は誇大な効能・効果、安全性などを謳って販売されている可能性
個人輸入できるすべての薬が悪いというわけではありませんが、日本国内の正規品のように、医薬品医療機器等法に基づいた品質や安全性の確認がされていない点は、注意が必要でしょう。
頭皮・毛髪の症状を適切に判断するためにも、AGA治療はクリニックを受診して進めることがおすすめです。
後悔しないためのAGAクリニック選びの注意ポイント
AGA治療を進めていくうえで後悔しないために、クリニックは以下の注意ポイントを押さえて選ぶのがおすすめです。
- 費用は明確か?
- 複数の治療方法や生活指導を提供しているか?
- クリニックは通いやすい環境か?
これらについて、くわしく見ていきましょう。
費用は明確か?
AGA治療をはじめる際には、治療薬だけでなく診察にかかる費用や検査にかかる費用までを明確にしているクリニックを選びましょう。追加の費用がたくさんかかってしまったとなると、後悔につながりかねません。
また、初回割引があるような場合には、2回目以降の継続料金をしっかりと確認することも大切です。
複数の治療方法や生活指導を提供しているか?
AGA治療は、薬の服用以外にも複数の治療方法があります。治療薬の服用で副作用が起きた場合、ほかの治療方法に変更できる環境があれば「AGA治療はつらかった、意味がなかった」と、後悔したままになりかねません。
治療薬だけでなく、成長因子を直接注入できるメソセラピーや自毛植毛などにも対応しているクリニックを選ぶとよいでしょう。
また、タバコなどの生活習慣はAGAにとってよくない作用が働くと、研究により明らかになっています。
生活習慣の指導も提供しているクリニックなら、よりAGA治療の効果に期待できるといえるでしょう。
クリニックは通いやすい環境か?
AGAの治療をしているあいだは、継続してクリニックに通う必要があります。
1年のあいだに数回は受診しなければならないと理解し、生活圏内の通いやすい場所でクリニック探しすることをおすすめします。
近年では、オンライン診療をおこなっているクリニックも増えてきました。来院とオンライン診療の切り替えができるクリニックだと、満足度が高まりやすいでしょう。
まとめ
AGA治療で後悔したと感じるのには、理由があります。後悔の理由は人によってさまざまです。しかし、後悔につながるポイントを知っておければ、治療開始前に対処でき対札できます。
AGA治療の正しい知識を持つだけでなく、治療中は生活指導スタイルや金銭にも影響があると理解する必要があるでしょう。
後悔しないAGA治療になるよう、クリニック選びの注意ポイントもぜひ参考にしてください。
記事監修者
JSKINクリニック医師 牧野潤
慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。