ヒアルロン酸を打ち続けるとどうなる?メリット・デメリット・注意点

加齢によるシワやたるみの改善を目的に、ヒアルロン酸注射を考えている女性も多いでしょう。便利なヒアルロン酸注射ですが、効果は無限ではなく、ある程度の期間が過ぎるともとの状態に近くなってしまいます。

それでは、定期的にヒアルロン酸注射を打ち続けると、どうなってしまうのでしょうか。

本記事では、ヒアルロン酸注射を打ち続けるとどうなるのか、メリット・デメリットを紹介します。注意点も紹介しますので、ぜひ参考としてご覧ください。

目次

ヒアルロン酸を打ち続けるとどうなる?

基本的に、ヒアルロン酸は打ち続けても問題ないと考えられています。なぜなら、ヒアルロン酸は、もともと人間の体内に存在しているものであるためです。時間が経つと、体内にある酵素によって分解され、もとの状態に戻っていきます。

ただし、注射の頻度や量には注意が必要です。頻度が高かったり、打つ量が多かったりすると、施術部位に違和感が生じるおそれがあります。

注射を打ち続けるのでしたら、適切な頻度と量になるよう注意しましょう。

ヒアルロン酸を打ち続けるメリット

定期的なヒアルロン酸注射による代表的なメリットには、次のようなものがあります。

  • コラーゲンの増生に期待できる
  • ヒアルロン酸の持続性が高まる
  • 美肌効果に期待できる

注射を打つ3つのメリットについて、それぞれ解説します。

コラーゲンの増生に期待できる

ヒアルロン酸注射ではコラーゲン生成が促進されます。定期的な施術によりコラーゲンの生成が継続的に促進されるでしょう。その結果として、皮膚にハリが出て、加齢によるシワやたるみの改善に期待できます。

ヒアルロン酸の持続性が高まる

持続性もヒアルロン酸注射を打ち続けるメリットです。

ヒアルロン酸注射は一般的に、「回数を重ねると持続性が高まる」といわれています。注射後、ある程度の期間が過ぎると、ヒアルロン酸は体内に吸収される仕組みです。しかし、すべてが吸収されてしまうわけではありません。

適度に補い続けることによって、自然な仕上がりに期待できるでしょう。

美肌効果に期待できる

ヒアルロン酸注射を継続して打つと、美肌効果に期待できるというメリットもあります。

美肌への効果が期待できる理由は、ヒアルロン酸に保湿効果があるためです。適度にヒアルロン酸注射を受けると、肌の水分量が増えて乾燥が改善され、美肌につながるでしょう。

ヒアルロン酸を打ち続けるデメリット

美肌に期待できるヒアルロン酸注射ですが、メリットだけではありません。ヒアルロン酸注射を打ち続けるデメリットもチェックしておきましょう。

代表的なデメリットは次の5つです。

  • ほかの部位との差が生じる
  • 注入しすぎると違和感が出る可能性がある
  • ヒアルロン酸の質が悪いと下垂のリスクがある
  • 副作用のリスクがある
  • 精神的に依存するリスクがある

デメリットも紹介しますので、ぜひ参考のひとつとしてチェックしてみてください。

ほかの部位との差が生じる 

ヒアルロン酸注射を打ち続けた場合、ほかの部位との差が生じて気になってしまうというデメリットがあります。

気になる部分にだけ注射できるのは、ヒアルロン酸注射のメリットです。しかし、打った部位の状態だけがよくなると、アンバランスに見えるかもしれません。

全体のバランスが悪くなる可能性があるため、注意する必要があるでしょう。

表情が作りにくくなるおそれがある 

表情が作りにくくなるおそれがあることも、デメリットのひとつです。

ボトックス注射とは違い、ヒアルロン酸注射は表情筋への影響が少ないという特徴があります。だからといって過度に注入してしまうと、筋肉が動きにくくなるため注意しなくてはなりません。

筋肉が動かないと表情が作りにくくなり、表情が不自然に見える可能性があるでしょう。

ヒアルロン酸の質が悪いと下垂のリスクがある 

安くて質が悪いヒアルロン酸注射を打ち続けることによるデメリットが「下垂」です。

ヒアルロン酸には、周囲の組織となじむ「組織親和性」という性質があります。注入したヒアルロン酸は、約2週間ほどでなじみ、注入部位から動かなくなるでしょう。しかし、安くて質が悪いヒアルロン酸は組織親和性が低いため、下垂するおそれがあります。

副作用のリスクがある

ヒアルロン酸注射は、副作用のリスクがあることも打ち続けるデメリットです。おもな副作用には次のようなものがあります。

  • 内出血
  • 腫れ
  • アレルギー
  • 血管の閉塞
  • ヒアルロン酸の移動

特に怖い副作用が「血管の閉塞」で、皮膚の壊死や失明を引き起こす可能性があります。血管の閉塞を引き起こす可能性は低いものの、副作用のリスクがあることは知っておきましょう。

精神的に依存するリスクがある

精神的な依存も、ヒアルロン酸注射によって考えられるデメリットのひとつです。

ヒアルロン酸注射によってコンプレックスを解消できるなら、打つメリットは大きいでしょう。しかし、施術後の状態を「標準」と考えてしまい、依存してしまう人も多い傾向にあります。依存しないようくれぐれも注意してください。

ヒアルロン酸注入での注意点

もともと体内に存在するものであるため、ヒアルロン酸注射は打ち続けても大丈夫です。ただし、失敗や後悔を防ぐためには注意しておきたいポイントもあります。

  • 適切な頻度で適量の注射をする
  • 信頼できるクリニックを選ぶ

注意点を2つ紹介しますので、ぜひ施術にあたっての参考にしてください。

適切な頻度で施術を受ける 

ヒアルロン酸注射を検討しているのなら、適切な頻度で施術を受けるよう徹底してください。次のような施術は、失敗や依存につながってしまいます。

  • 高頻度で施術を受ける
  • 過剰な量を注射する

効果が完全になくなってから次のヒアルロン酸注射を受けるのが理想です。ヒアルロン酸が残っている状態で次の施術を受けると、ボコボコと目立ってしまうかもしれません。

種類によっても効果の持続期間は違ってきます。

適切なタイミングを知るためにも、打ち続ける場合は医師に相談してみましょう。

信頼できるクリニックを選ぶ 

ヒアルロン酸注射を受けるなら、信頼できるクリニックを選ぶことも大切なポイントです。注射によるリスクもありますので、以下のようなクリニックを選びましょう。

  • 施術実績が多い
  • アフターフォローの体制が整っている
  • 質の良いヒアルロン酸を使っている

施術実績が多くて技術の高い医師が在籍するクリニックなら、適切な施術が受けられるでしょう。副作用のリスクを考えると、アフターフォローも重要です。質の高いヒアルロン酸を使っているクリニックを選んで施術を受けましょう。

ヒアルロン酸は打ち続けても大丈夫!

基本的に、ヒアルロン酸注射は打ち続けても問題ありません。注射によって、美肌効果にも期待できるでしょう。

ただし、ヒアルロン酸注射には副作用のリスクがあります。注射の頻度や量によってはs失敗や依存につながるため、注意してください。実積が多くアフターフォロー体制が万全なクリニックなら、安心して利用できるでしょう。

メリット・デメリットの両方を把握して、うまくヒアルロン酸注射を活用してくださいね。

記事監修者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。

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