ヒアルロン酸1ccでどのくらい変わる?ほうれい線や唇など部位ごとの目安

顔の悩みを解消するのに役立つのがヒアルロン酸注射です。ほうれい線や顎などへの注入を検討中の方も多いでしょう。

注入にあたって気になるのが、適切なヒアルロン酸の量です。

本記事では、ヒアルロン酸1ccでどのくらい変わるのか紹介します。注入量の目安やヒアルロン酸注射のデメリット・メリットも紹介しますので、ぜひ参考としてチェックしてみてください。

目次

ヒアルロン酸1ccでどのくらい変わる?

ヒアルロン酸は1本が1ccで、部位によって必要な量が変わってきます。入れすぎると見た目が不自然になってしまうおそれがあるため、注意しなくてはなりません。

施術を受ける場合は、カウンセリングで必要量についての相談が必要です。

参考として、部位ごとに1ccのヒアルロン酸でどのくらい変わるのかを見ていきましょう。

ほうれい線の場合 

1ccのヒアルロン酸をほうれい線に注入すると、自然に溝を埋められるでしょう。ほうれい線へのヒアルロン酸注射は、片側で0.5~1ccが一般的な目安であるためです。

ただし、どのくらいのヒアルロン酸が必要になるかは、人によって違いがあります。深くて長いほうれい線なら、片側で2cc程度のヒアルロン酸が必要になる可能性もあるでしょう。

顎の場合 

輪郭をすっきりと整えるために行われるのが、顎のヒアルロン酸注射です。ヒアルロン酸1ccを顎に注入すると、立体的に輪郭を整えられるでしょう。顎のヒアルロン酸注射は、0.5~1ccが一般的な目安です。

ただし、1ccでは顎が十分に出ないと感じられるかもしれません。そのため、顎へのヒアルロン酸注射は2~3ccを目安としているクリニックもあります。

涙袋の場合

ヒアルロン酸注射では、涙袋を作ることが可能です。涙袋へのヒアルロン酸注射は、1ccだと多すぎる可能性が高いでしょう。クリニックにもよりますが、目安は片側で0.1~0.3ccです。

入れすぎると涙袋の大きさが不自然になってしまうため、気をつけましょう。

鼻の場合 

鼻のヒアルロン酸注射は、1ccあれば十分だと考えられます。一般的な注入量の目安は0.5~1ccです。

人によっては、1ccだと多すぎる可能性があります。現在の鼻のかたちの特徴や、理想のかたちをふまえて、注入の量やポイントを決めることが重要です。特に鼻根部への注入量が多すぎると、鼻が太くなってしまうおそれがあるため、注意が必要です。

唇の場合 

唇はヒアルロン酸1ccで自然な厚みが出せるでしょう。希望する形や厚さにもよりますが、唇へのヒアルロン酸注射は上下合計で1cc前後が一般的な目安です。

ただし、唇が薄い方は1ccでは足りない場合があります。

唇は腫れやすいため、施術直後は入れすぎだと感じられるかもしれません。しかし、数日経つと腫れが落ち着きます。入れすぎを防ぐために、施術後1週間程度経って足りないようなら追加を検討してみましょう。

額の場合

面積が広いため、額はヒアルロン酸1ccだと足りない可能性が高いでしょう。必要量の目安は以下のとおりです。

  • 額のシワを消したい……2cc前後
  • 額全体に丸みを出したい……3~4cc前後

目的によって必要量が変わってきます。

ヒアルロン酸注射のデメリット

ヒアルロン酸注射を受けるにあたって事前に把握しておきたいのがデメリットです。デメリットを知らないと、「イメージと違う」と感じてしまうかもしれません。

そこで、ヒアルロン酸注射のデメリットを紹介します。

  • 年に1回程度のメンテナンスが必要になる
  • 費用がかかる
  • 痛みがある
  • 副作用のリスクがある
  • 左右非対称になる可能性がある

代表的なデメリットについて、それぞれの概要を確認してみましょう。

年に1回程度のメンテナンスが必要になる

ヒアルロン酸注射は製剤自体が体内で徐々に吸収されていくため、定期的なメンテナンスが必要となることがデメリットです。注入する部位や量によっても違いますが、ヒアルロン酸注射の効果が持続する期間は6~18か月が目安となっています。

効果を持続させたいなら、繰り返し施術を受けなくてはなりません。

費用がかかる 

費用がかかることも、ヒアルロン酸注射のデメリットです。ヒアルロン酸注射は自由診療であるため、価格はクリニックによって違います。

相場は1ccで4~8万円です。仮に毎年施術を受ける場合、年間で4~8万円×使用する量(cc)がかかる計算になります。

負担が大きいため、注射を打ち続けるのは大変だと感じる方も多いでしょう。

痛みがある 

痛みがあることも、ヒアルロン酸注射で考えられるデメリットのひとつです。

注射器を使った施術であるため、注入時には痛みを感じます。もともと注射が苦手な人にとっては、大きなデメリットだと感じられるでしょう。

ただし、使用する針は極細のものを用いており、さらに製剤によっては麻酔成分が混ざっているため、施術において痛みをほとんど感じない、というかたもいます。

副作用のリスクがある 

ヒアルロン酸注射は医療行為であるため、あらゆる医療行為と同様、副作用のリスクもあります。

ヒアルロン酸はもともと体内に存在している成分であるため、副作用は起こりにくいとされています。しかし、まったく副作用が出ないというわけではありません。

考えられる副作用は次のようなものです。

  • 内出血
  • 赤み
  • 腫れ
  • むくみ
  • 痛み
  • 違和感
  • チンダル現象
  • アレルギー
  • 血管閉塞

チンダル現象とは、ヒアルロン酸注射後に施術した部位が青っぽく見えることです。まぶたなど皮膚が薄い部位のヒアルロン酸注射では、チンダル現象が起こる可能性があります。

内出血や腫れは数日で落ち着くため、それほど心配しなくてもよいでしょう。

重篤な副作用となるのが、アレルギーや血管閉塞です。アレルギーや血管塞栓が疑われる場合は、早急に医療機関を受診してください。

左右非対称になる可能性がある 

ヒアルロン酸注射では、施術後に左右の非対称が目立ちやすくなってしまう場合もあります。バランスよく仕上げるためには、適切な量のヒアルロン酸を注入しなくてはなりません。

左右の差はヒアルロン酸の追加で解消できます。失敗を防ぐためにも、ヒアルロン酸注射は実績のあるクリニックで受けましょう。

ヒアルロン酸注射のメリット

デメリットはあるものの、ヒアルロン酸注射にはさまざまなメリットがあります。気になる部位があるのなら、ヒアルロン酸注射を検討してみるのもおすすめです。

特に大きなメリットとして、次の3つが挙げられます。

  • すぐに効果を実感できる
  • ダウンタイムが短い
  • 短時間で施術が終わる

メリットについてもそれぞれ解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

すぐに効果を実感できる

ヒアルロン酸注射は、すぐに効果を実感できることがメリットです。

美容外科・美容皮膚科などで行う施術のなかには、すぐに効果が得られないものもあります。しかし、ヒアルロン酸注射は即効性がある方法です。

施術を受けた直後から効果を実感できる場合も多いでしょう。

ダウンタイムが短い 

ダウンタイムの短さも、ヒアルロン酸注射の大きなメリットとして挙げられます。ヒアルロン酸注射のダウンタイムが短いのは、切開を行わない方法であるためです。

部位による違いや個人差があるものの、腫れや痛みなどの症状は数日~数週間で落ち着くでしょう。

なるべくダウンタイムを長引かせないために、施術後は施術部位を不必要に触らないよう注意してください。また、血行が良くなると腫れやむくみにつながってしまうため、施術から数日は激しい運動や飲酒を控えましょう。

短時間で施術が終わる

ヒアルロン酸注射には、短時間で施術が終わるというメリットもあります。

部位にもよりますが、ヒアルロン酸注射にかかる時間は数分です。局所麻酔をした場合でも、1時間あれば終わるでしょう。

そのため、忙しくて時間を取るのが難しい方でも利用しやすい方法です。

ヒアルロン酸の注入量はカウンセリングで相談

どのくらいのヒアルロン酸が必要になるかは、注入する部位や目的によって変わってきます。注入する部位によっては、1ccのヒアルロン酸で十分です。しかし、額のように広い場所では、2~4ccのヒアルロン酸が必要になる場合があります。

注入するヒアルロン酸の量は、仕上がりや費用などに影響する大きな要素です。ヒアルロン酸注射を受けるなら、まずはクリニックのカウンセリングで注入量について相談してみてくださいね。

記事監修者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。

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