肌の悩みの改善や、痛みの緩和などに使われているのが「ヒアルロン酸注射」です。シワやほうれい線による悩みで、ヒアルロン酸注射に興味を持っているかたも多いでしょう。
施術を受ける際には、デメリットも知っておかなくてはなりません。
本記事では、ヒアルロン酸注射のデメリットについて紹介します。期待できる効果やメリットも紹介しますので、ぜひ参考として内容をご確認ください。
ヒアルロン酸注射に期待できる効果
ヒアルロン酸注射のおもな効果には次のようなものがあります。
- シワやたるみを改善する
- ほうれい線を薄くする
- 唇をボリュームアップする
- 涙袋を作る
- 額に丸みをつける
- フェイスラインを整える
- 鼻を高くする
美容皮膚科や美容外科で行われているのが、顔のパーツを整えたり、年齢に伴うたるみの悩みを解消するためのヒアルロン酸注射です。
ヒアルロン酸注射のデメリット
さまざまな悩みの解消に役立つヒアルロン酸注射ですが、デメリットもあります。
- 定期的なメンテナンスが必要になる
- コストがかかる
- 施術時に痛みがある
- 副作用のリスクがある
- 左右非対称になるおそれがある
代表的なデメリットについて、内容をチェックしてみましょう。
定期的なメンテナンスが必要になる
ヒアルロン酸注射には、年に1回程度のメンテナンスが必要となるというデメリットがあります。
ヒアルロン酸は、もともと人間の体内に存在している成分です。時間が経つと体内に吸収されてしまうため、効果が感じられなくなってしまうでしょう。
個人差はあるものの、効果が持続する期間の目安は6~18か月です。
施術後の理想的なの状態を維持したいなら、繰り返しヒアルロン酸注射を打たなくてはなりません。
コストがかかる
ヒアルロン酸注射は、コストがかかることもデメリットです。
美容目的のヒアルロン酸注射は保険適用外となるため、全額自己負担です。価格は施術を受けるクリニックによって違いますが、相場は1本(1cc)あたり4~8万円前後となっています。
施術時に痛みがある
施術時に痛みがあることもヒアルロン酸注射のデメリットです。
顔はデリケートな部位であるため、採血や予防接種などと比べると、痛みが強いと感じられるでしょう。
注射が苦手なかたにとっては、痛みが大きなデメリットだと感じられるかもしれません。
痛みへの対策として、施術の際には極細の針を用いていたり、施術箇所の冷却を行っていることも多いです。
副作用のリスクがある
副作用のリスクがあることもヒアルロン酸注射のデメリットです。
注射後は、副作用として次の症状が出るかもしれません。
一般的な副作用 重篤な副作用
一般的な副作用 | 重篤な副作用 |
---|---|
内出血、赤み、腫れ、むくみ、違和感、痛み | アレルギー、血管閉塞 |
内出血・腫れ・むくみなどの症状は、時間が経つと落ち着いていくでしょう。気をつけなければならないのが、アレルギーや血管閉塞などのような重篤な副作用です。
- アレルギー……かゆみやじんましんが出る
- 血管閉塞……皮膚の変色・湿疹・水泡・かさぶたが出る
アレルギーや血管閉塞の疑いがある症状に気づいたら、すぐに医療機関を受診してください。
左右非対称になるおそれがある
左右非対称になるおそれがあることも、ヒアルロン酸注射でのデメリットです。
もともと多くの人の顔は左右対称ではありません。そのため、左右で同じ量のヒアルロン酸注射を打つと、不自然な仕上がりになる可能性が高いでしょう。
バランスを考えた量を注射してもらうためにも、実績の多いクリニックでの施術がおすすめです。
施術後にバランスが気になるときは、再度ヒアルロン酸注射を打つと調整できる可能性があります。左右非対称で不自然な仕上がりになっていると感じられる場合は、クリニックで相談してみましょう。
ヒアルロン酸注射のメリット
注意すべきデメリットはあるものの、ヒアルロン酸注射はメリットが多い方法です。肌やフェイスラインについての悩みがあるのなら、ヒアルロン酸注射も検討してみましょう。
ヒアルロン酸注射の代表的なメリットは、次の3つです。
- 即効性がある
- ダウンタイムが短い
- 短時間で施術できる
3つのメリットについて、内容をチェックしてみましょう。
即効性がある
ヒアルロン酸注射の大きなメリットのひとつが即効性です。
美容を目的とした施術のなかには、効果が出るまで時間がかかるものもあります。しかし、ヒアルロン酸注射なら、施術後すぐに効果を実感できる場合が多いでしょう。
「なるべくすぐに肌の悩みを改善したい」とお考えのかたに向いている方法です。
ダウンタイムが短い
ヒアルロン酸注射には、ダウンタイムが短いというメリットもあります。
ダウンタイムが短いのは、切開を行わず身体への負担が少ない施術であるためです。腫れや痛みなどの副作用が出る可能性があるものの、大抵は数日~2週間で落ち着くでしょう。
ダウンタイムとは?
ダウンタイムとは、美容外科や美容皮膚科での施術で生じた痛みや赤みなどが回復して、普段の生活に戻るまでの期間のことです。
施術の内容によってダウンタイムの長さは変わってきます。切開を行う方法や、強い熱や光を与える方法は、ダウンタイムが長めです。
ダウンタイム中は、洗顔・化粧・入浴・運動などが制限される施術もあります。ダウンタイムを長引かせないためにも、施術後は医師の指示に従って過ごしましょう。
短時間で施術できる
短時間で施術できることも、ヒアルロン酸注射のメリットです。
施術部位にもよりますが、少ない部位であれば5~10分で施術が可能な場合もあります。治療部位が多い場合や、事前に麻酔を行った場合はより時間がかかることがあります。
そのため、仕事や家事などで忙しいかたでも利用しやすい施術です。
ヒアルロン酸注射での失敗を防ぐためのポイント
ヒアルロン酸注射での失敗を防ぐには、クリニック選びが大切です。値段だけを見て適当にクリニックを選ぶと失敗するリスクが高くなるため、注意しなくてはなりません。
失敗を防ぐために押さえておきたいクリニック選びのコツを3つ紹介します。
- 実績があり信頼できるクリニックで施術を受ける
- 複数のクリニックを比較してみる
- アフターフォローがあるクリニックを選ぶ
施術を受けるにあたっての参考として、ぜひポイントを確認してみてください。
実績があり信頼できるクリニックで施術を受ける
失敗を防ぐために、ヒアルロン酸注射は実績があり信頼できるクリニックで受けましょう。医師の技術力によって、仕上がりや効果の持続時間などに大きな違いが出てくるためです。
クリニックの公式ホームページを確認し、クリニックの方針や雰囲気を確認するのもよいでしょう。
また、実際に施術を受けた利用者からの口コミもチェックしてみてください。悪い口コミの割合があまりに高いクリニックは避けるようにしましょう。
複数のクリニックを比較してみる
ヒアルロン酸注射は、複数のクリニックを比較してみることも大切です。
美容皮膚科や美容外科では、施術前のカウンセリングを無料または低額で行っていることが多いです。カウンセリングでは次のポイントをチェックしてみてください。
- 要望をしっかり聞いてくれるか
- 対応が丁寧か
- 副作用のリスクを説明してくれるか
施術後の満足度を高めるためにも、対応が良いクリニックを選びましょう。注射後どのような副作用があるか説明してくれるクリニックを選ぶのも大切です。
アフターフォローがあるクリニックを選ぶ
ヒアルロン酸注射を受けるなら、なるべくアフターフォローがあるクリニックを選びましょう。
ヒアルロン酸はもともと人間の体内にある成分で、安全性は高めです。しかし、まったく副作用やアレルギーがでないというわけではありません。
トラブルがあってもスムーズに対処してもらえるよう、アフターフォローがあるクリニックを選んでおくと安心です。
ヒアルロン酸注射はクリニック選びが大切
お肌の悩みを手軽に解消できるとして人気となっているのが、ヒアルロン酸注射です。
ただし、ヒアルロン酸注射の施術にはいくつかのデメリットがあります。どのようなデメリットがあるのか知っておくと、後悔を防げるでしょう。
ヒアルロン酸注射での失敗を防ぐためには、クリニック選びが大切です。記事の内容を参考に、ぜひ信頼できるクリニックでヒアルロン酸注射を受けてくださいね。
記事監修者
JSKINクリニック医師 牧野潤
慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。