ゴルゴ線(ゴルゴライン)のヒアルロン酸注射|注入量や注意点

加齢によって生じるのがゴルゴ線(ゴルゴライン)です。ゴルゴ線の悩みは、ヒアルロン酸注射で解消できます。美容外科や美容皮膚科でのヒアルロン酸注射を検討している方も多いでしょう。

本記事では、ゴルゴ線へのヒアルロン酸注射について、注入量を紹介します。注入で気をつけたい注意点も紹介しますので、ぜひ内容をご覧ください。

目次

ゴルゴ線(ゴルゴライン)とは?

目頭の下から頬にかけて斜めに伸びているのがゴルゴ線(ゴルゴライン)です。ゴルゴ線は医学用語ではありません。人気漫画がもとで、いつのまにかゴルゴ線と呼ばれるようになったといわれています。

疲れて見えたり老けて見えたりする原因となっているのがゴルゴ線です。30代になると出始め、40代くらいから目立つようになります。ただし、誰にでもあるわけではなく、目立ちにくい人もいます。

ゴルゴ線とほうれい線の違い 

加齢によって深くなっていくシワには「ほうれい線」もあります。ゴルゴ線とほうれい線の大きな違いは、できる部位と原因です。

種類できる部位原因
ほうれい線口周り皮膚の老化による弾力の低下、頬骨や上顎骨の萎縮と後退
ゴルゴ線目頭の下から頬表情筋や筋膜の衰え、頬骨や眼窩の萎縮など

ほうれい線は若いときも多少はあるものですが、ゴルゴ線はまったくできない人もいます。

ゴルゴ線の原因

ゴルゴ線のおもな原因は次のようなものです。

  • 表情筋や筋膜の衰え
  • 骨格
  • ハリや弾力の低下
  • 皮下脂肪の減少

老化だけでなく、生まれつきの骨格も影響しているのがゴルゴ線の特徴です。

ゴルゴ線(ゴルゴライン)のヒアルロン酸注射

ゴルゴ線の解消方法には、脂肪注入・赤外線や超音波・ヒアルロン酸注射などがあります。

特に手軽で試しやすい方法が、ヒアルロン酸注射です。片側ずつ3~4回にわけて針を刺して、ヒアルロン酸を注入します。

クリニックにもよりますが、施術は5~20分程度で終わるでしょう。

ヒアルロン酸とはもともと人間の体内にある成分で、保水性・保湿性に優れています。施術によって、皮膚を内側から持ち上げてシワやたるみを改善することが可能です。

ゴルゴ線へのヒアルロン酸注射について、注入量や効果の持続期間を見てみましょう。

ヒアルロン酸の注入量

ゴルゴ線へのヒアルロン酸の注入量は、片側で0.5ccからが目安です。ただし、適切な注入量は人によって違ってきます。注入量に影響するのが、くぼみの深さ・骨格などの要素です。

ヒアルロン酸が少ないと、ゴルゴ線への効果を実感しづらいでしょう。しかし、多すぎると不自然に膨らんでしまいます。そのため、注入量が人によって違ってくるのです。

まずはクリニックのカウンセリングを利用して、必要となるヒアルロン酸の量を確認してみましょう。

効果の持続期間

ゴルゴ線へのヒアルロン酸注射の効果が持続する期間は、6か月~1年が目安です。注入するヒアルロン酸の量や種類によって、効果の持続期間は変わってきます。

カウンセリング時には、どのくらいの期間効果が続くのか、目安を確認しておくとよいでしょう。

ヒアルロン酸注射後のダウンタイムと副作用

切開がないため、ヒアルロン酸注射によるダウンタイムは短めです。ダウンタイムでは、内出血や腫れなどの症状が出るかもしれません。内出血や腫れなどの症状は、1~2週間程度で落ち着くでしょう。

もともと体内にあって安全性の高いヒアルロン酸ですが、副作用に注意が必要です。重大な副作用には、アレルギーや血管閉塞などがあります。注射後に異変があったら、なるべく早い段階でクリニックに相談しましょう。

ヒアルロン酸注射による痛み 

ヒアルロン酸注射では、針を刺すときに痛みを感じます。また、注入時には押されるような感覚があるでしょう。

クリニックによっては麻酔にも対応しています。痛みが不安で施術に踏み切れないなら、カウンセリング時に相談してみてください。

ヒアルロン酸注射の効果が期待できないゴルゴ線の例

ゴルゴ線での悩みは、ヒアルロン酸注射で解消できる可能性が高いでしょう。ただし、次のようなゴルゴ線は、ヒアルロン酸注射のみでの解消が難しくなります。

  • 目の下にたるみがある
  • シミと重なっているゴルゴ線
  • 子どものころからあるゴルゴ線

3つの例について概要を解説します。

目の下にたるみがある 

目の下に強いたるみがある場合、ヒアルロン酸注射だけでの解消は難しいでしょう。たるみがあると、皮膚が下垂してゴルゴ線が深くなってしまいます。

目の下のたるみは、ゴルゴ線と違ってヒアルロン酸注射では解消できません。たるみを解消するのなら、眼窩脂肪を取り除く手術や、糸リフトなどが適しています。

シミと重なっている 

ゴルゴ線が頬のシミと重なっている場合も、ヒアルロン酸注射のみでの解消が難しくなります。頬は、顔のなかでも特にシミができやすい場所です。ゴルゴ線とシミが同化して見える場合、見わけにくいでしょう。

子どものころからある 

人によっては子どものころからゴルゴ線があります。子どものころからあるゴルゴ線は、ヒアルロン酸を打っても治りづらいのが特徴です。

別の方法と組み合わせての対処が必要になる可能性があるため、カウンセリング時に相談してみましょう。

ヒアルロン酸注射での注意点

ヒアルロン酸注射を打つなら、術後の注意点を知っておきましょう。覚えておきたい注意点は次の5つです。

  • 施術部位を不必要に触らない
  • 過度なマッサージをしない
  • 激しい運動や飲酒を控える
  • 長時間うつぶせにならない
  • 施術直後に大切な予定を入れない

それぞれについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

施術部位を不必要に触らない

気になるかもしれませんが、ヒアルロン酸注射後は施術部位を不必要に触らないよう注意しましょう。不必要に触ってしまうと、腫れや痛みなどが起きてしまうおそれがあります。

雑菌が入ってしまうと感染症を引き起こすおそれもあるため、注意しなくてはなりません。

過度なマッサージをしない

ヒアルロン酸注入後は、過度なマッサージをしないよう気をつけましょう。なぜなら、圧力で注入したヒアルロン酸が移動してしまう可能性があるためです。

ヒアルロン酸が移動すると、肌がでこぼこになったり、仕上がりが不自然になったりするかもしれません。

施術後1~2週間は、注入部を圧迫しないよう気をつけましょう。フォトフェイシャルや脱毛などの施術も控えたほうが無難です。

激しい運動・飲酒を控える

血行が良くなると腫れや内出血につながるため、施術から数日は激しい運動や飲酒を控えましょう。特に施術当日は注意してください。

当日も、シャワー・洗顔・洗髪などは大丈夫です。翌日からは入浴も可能ですが、長風呂やサウナなどは数日控えることをおすすめします。

長時間うつぶせにならない

ヒアルロン酸注射を受けたら、2~3週間は長時間うつぶせにならないよう気をつけましょう。

長時間うつぶせになると、圧力がかかってヒアルロン酸が動いてしまうためです。うつぶせで寝る習慣があるのなら、注意する必要があります。

顔に圧力がかかる頬杖のようなクセにも気をつけてください。

施術直後に大切な予定を入れない

施術直後に大切な予定を入れないことも、ヒアルロン酸注射での大切な注意点のひとつです。ヒアルロン酸注射はダウンタイムが少ない方法ではあるものの、腫れや内出血などが出る可能性も考えられます。

大切な予定があるのなら、いつ施術を受けるのか慎重に検討しましょう。

ゴルゴ線はヒアルロン酸注射で改善

目頭の下から頬にかけて斜めに伸びるのがゴルゴ線です。「ゴルゴ線があって老け顔に見られる」と悩んでいるかたも多いでしょう。

ゴルゴ線の悩みは、ヒアルロン酸注射で改善できる可能性があります。ただし、目の下のたるみが強い場合や、ゴルゴ線が子どものころからある場合は、ヒアルロン酸注射だけでの改善が難しいでしょう。

ゴルゴ線の改善を考えているのでしたら、まずはクリニックで相談してみてくださいね。

記事監修者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。

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