首まわりにイボができる原因とは?種類・予防方法・治療方法を紹介

首のイボにはどのような原因があるのでしょうか。いつのまにかイボができて「治療したい」とお考えのかたもいらっしゃいますよね。イボを治療するのなら、まずはクリニックで相談してみましょう。

本記事では首まわりにできるイボの種類・原因・治療法などをわかりやすく紹介します。予防や治療にあたっての参考として、ぜひ記事の内容を最後までご確認ください。

目次

イボの種類

イボには種類があります。首まわりにできやすいイボの種類は次の4つです。

  • アクロコルドン
  • スキンタッグ
  • 軟性線維腫
  • 脂漏性角化症

アクロコルドン・スキンタッグ・軟性線維腫はほとんど同じようなものです。4つのイボについて、特徴をわかりやすく紹介します。

アクロコルドン

1~2ミリとサイズが小さめで、あまり隆起していないのがアクロコルドンです。形は円形で、色には肌色・薄茶色・茶色などがあります。

スキンタッグ

1~5ミリ程度で隆起した状態になっているのがスキンタッグです。飛び出ていて、引っ張ると取れそうに見えるでしょう。スキンタッグは、放置していると次第に大きくなってくる場合があります。

軟性線維腫

皮膚の表面から飛び出ているスキンタッグよりも大きなイボが軟性線維腫です。5ミリを超えるものが軟性線維腫で、5センチ以上になってしまう場合もあります。大きいためアクロコルドン・スキンタッグよりも目立つでしょう。

脂漏性角化症

イボに見える良性の皮膚腫瘍が「脂漏性角化症」です。脂漏性角化症は30代以上に増える傾向があり、老人性イボとも呼ばれます。

脂漏性角化症の色は、茶色・褐色・黒色などです。シミとは違って盛り上がっていて、5センチくらいの大きさになることもあります。特にできやすいのが、首・顔・手足などの紫外線にあたることが多い場所です。

首にイボができる原因と予防方法

まだ首まわりにイボがないようなら予防するのがおすすめです。予防のためには、首まわりにイボができる原因を知っておく必要があります。

完全には解明されていないものの、代表的な原因として考えられているのが次の3つです。

  • 紫外線
  • 摩擦
  • 加齢

原因と予防方法をチェックしてみましょう。

紫外線

首イボの特に大きな原因として考えられているのが紫外線です。衣類で覆われていない首は、紫外線によるダメージを受けやすくなっています。男女問わず、日焼け止めで紫外線対策を行ってイボを予防しましょう。

摩擦

摩擦も、首のイボができる原因のひとつです。摩擦によって肌がダメージを受けてしまうとイボができる原因になってしまいます。摩擦の影響を受けないよう、アクセサリーや衣類を選ぶ際には注意してみましょう。

加齢

加齢による肌の老化も、イボができてしまう大きな原因です。首まわりのイボは30代あたりから出始めて加齢とともに増えていきます。紫外線や摩擦の影響を受け続けているかたなら、20代でも首まわりにイボが出てしまうことがあるでしょう。

加齢は止めようがないものですが、新陳代謝の低下なら対策ができます。普段からこまめに保湿を行い、十分な睡眠をとるようにして、新陳代謝の低下を防ぎましょう。

首まわりのイボは自分でとれる?

イボはセルフで除去せずにクリニックで除去してもらう必要があります。その代表的な理由には、次の3つがあります。

  • 種類によって適切な対処法が違うため
  • 悪化するおそれがあるため
  • 市販薬ではとれないため

理由についてそれぞれ解説しますので、ぜひチェックしてみてください。

種類によって適切な対処法が違うため 

イボの除去で医療機関の受診が必要となるのは、種類によって適切な対処法が違うためです。可能性は低いものの、首まわりにウイルス性のイボが絶対にできないというわけではありません。

万が一ウイルス性のイボだった場合、とろうとして周囲に移ってしまう可能性があります。移らないようにするためにも、クリニックで種類に合った適切な治療をしてもらいましょう。

悪化するおそれがあるため 

セルフでのイボ除去は悪化のリスクがあるためNGです。「費用を抑えたいから」とハサミでイボを除去しようと考えているかたも多いでしょう。

しかし、自分で切ると出血や感染などのリスクがあります。余計な費用や時間がかかってしまう可能性が高くなるため、セルフでの除去はやめましょう。

市販薬ではとれないため

首のイボは市販薬ではとれません。ハサミではなく、市販薬でイボを取ろうとしている人もいらっしゃるでしょう。

しかし、アクロコルドン・スキンタッグ・軟性線維腫・脂漏性角化症なら厳密には皮膚腫瘍です。状態が悪くなるおそれもありますので、市販薬の利用はやめましょう。

首まわりのイボの治療方法

基本的に首まわりのイボは放置しても問題ないとされています。しかし、服装によっては首まわりのイボが周囲にも見えてしまうため、気になるかたが多いでしょう。

気になるのなら次のような方法で除去できますので、クリニックで相談してみてください。悪性ではないか心配しているかたも、クリニックで相談しておくと安心できるでしょう。

  • 炭酸ガスレーザー治療
  • ラジオ波メス
  • 液体窒素
  • メス・ハサミ

どのような方法が合っているかはイボの状態や体質によっても違ってきます。4つの方法について、ひとつずつチェックしてみましょう。

炭酸ガスレーザー

イボやほくろの除去などの施術で多く使われているのが、炭酸ガスレーザーです。高いエネルギーのレーザーでイボを蒸散させる方法で、皮膚の損傷を最小限に抑えられます。保険適用外となる方法ですが、熱を使って凝固させるため、出血がほとんどありません。

炭酸ガスレーザー治療は施術時間が短く、一度に多数のイボを除去できるため人気の施術です。

施術後は赤みが続きますが、1~3か月程度でかなり軽減されます。

どのくらいの費用がかかるかはイボの数や状態などで違うため、まずはカウンセリングを受けてみましょう。

ラジオ波メス

高周波を使ってイボやほくろを焼いて切るのがラジオ波メスです。ラジオ波メスには、組織を切るだけでなく、止血効果もあります。

炭酸ガスレーザーと同様に、ラジオ波メスも保険適用外です。費用は高くなってしまう可能性があるものの、一度にたくさんのイボを除去できるとして人気があります。

ラジオ波メスによるイボの除去では傷口ができるものの、大抵は7~10日ほどで塞がるでしょう。施術後は傷口に軟膏を塗り、テープで保護します。テープのうえからなら当日でもメイクをすることが可能です。

液体窒素

保険診療で行われているのが、液体窒素を使用した凍結療法です。凍結療法ではマイナス198度の液体窒素をイボにあてて凍結させます。

液体窒素による凍結療法は保険適用が可能です。大きさによっては、1~2週間ごとに何度か施術を繰り返さなくてはなりません。

治療してから数日経つと、イボがかさぶたになって剥がれ落ちてきます。液体窒素を直接皮膚につけなくてはならないため、施術時は痛みを感じるでしょう。

治療後は色素沈着を起こす場合があるため、取り扱っていないクリニックもあります。

メス・ハサミ

首まわりのイボは、メス・ハサミを使った手術で切り取って縫合する方法もあります。メスやハサミを使った手術も、保険適用です。

ただし、小さなイボや盛り上がっていないイボの除去には適していません。大きめのイボ除去に向いている方法です。

首まわりのイボは紫外線・摩擦・加齢などが原因

首まわりのイボは、紫外線・摩擦・加齢などがおもな原因であると考えられています。予防のために、普段の生活では紫外線対策を行い、摩擦を防いでください。また、こまめな保湿や十分な睡眠なども予防に役立ちます。

できてしまったイボは、残念ながら自然には治りません。悪化のおそれもありますのでセルフでの除去はNGです。安全に除去するためにも、まずはクリニックで相談してみましょう。

記事監修者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次