たるみ・シワの原因と対策、各治療について解説します
たるみやシワは、加齢にともなう様々な変化により、誰しも必ず生じるものです。
ただしその特徴や程度は個人差があり、ご自身がどの要素が特に強いのかを理解いただくと、より効果的な対策を考えることができます。
①皮膚(真皮)
加齢、乾燥、紫外線などの影響で、真皮のコラーゲンやヒアルロン酸などの細胞が減ったり、機能が低下します。
その結果、ハリや弾力が落ち、深い固定シワ(ほうれい線など)や細かいちりめんジワ(目元など)につながります。
対策
▷真皮のハリ・弾力性を高める(細胞の働きを高める)
- ピーリング、ケアシス、レーザーシャワー、ダーマペン
- 肌育注射(リズネ)
- 紫外線/ブルーライト対策、レチノール/ビタミンCコスメ
▷真皮のハリ・弾力性を高める(細胞の量を直接増やす)
- 肌育注射(ボライトXC)
▷下がった皮膚を引き締める、引きあげる
- 高周波RF(ボルニューマ)
- 糸リフト
▷余剰となった皮膚を切除する
- フェイスリフト
②表情筋
表情筋の動かし方のクセが皮膚にダイレクトにつながり、シワが刻み込まれていきます。また、加齢にともなう表情筋の萎縮により皮膚が垂れ下がり、たるみやシワの原因となります。
対策
▷シワのもととなる筋肉をピンポイントに緩める
- ボトックス(額、眉間、目尻、あご先など)
③皮下組織(脂肪・SMAS・靭帯)
皮下脂肪が重力によって下がりたるみが生じます。また加齢により部分的に皮下脂肪が減少することで、こけ感やシワが出ます。
そして皮下組織を重力にあらがって引き留めている膜(SMAS)や、皮膚と骨をしっかりとつないでいる靭帯もゆるむことで、よりたるみが加速されます。
対策
▷脂肪のボリュームを減らす(フェイスライン・あご下)
- リニアハイフ
- 脂肪溶解注射
- 脂肪吸引
▷減った脂肪のボリュームを補う(頬・額・こめかみ)
- ヒアルロン酸注射
- 脂肪注入
▷SMASや靭帯を引き締める
- 高周波RF(ボルニューマ)
- ハイフ
④骨格
顔面の骨は人体のなかで最も老化が早いと言われ、加齢とともに特定の部分の骨が萎縮・縮小していきます。
骨の容積が減ると、皮膚や皮下組織との間にゆとりが生まれ、それによってたるみを引き起こします。
<骨の変化と、結果としての見た目の変化>
- 上あごの骨の縮小 →ほうれい線、鼻の横幅が伸びる
- 頬骨の縮小 →頬のこけ感
- 額やこめかみの骨の縮小 →凹みによる輪郭変化、目を開けるときの重さ
- あご先(オトガイ)の骨の縮小 →あご先の平坦化や後退、マリオネットライン
- 下顎骨の縮小 →シャープなフェイスラインの消失、二重あご
特に女性は30代を超えると骨の萎縮が進み、40-50代にその進行がさらに早まる傾向があります。
対策
▷加齢と伴い萎縮した骨格の土台を修復する
- ヒアルロン酸注射
(頬・額・こめかみ・ほうれい線・あご先・フェイスラインなど全般)
ご自身に合った対策が重要
このようにたるみの原因はさまざな要素があり、その程度によって効果的な対策が異なります。
また、誤ったセルフケアをおこなうことで、むしろたるみの増悪させてしまう事もあり、注意が必要です。
カウンセリングでは、これまでのお悩みや理想を踏まえ、状態にあった方針を一緒に検討させていただきます。お気軽にご相談ください。
JSKINクリニック東京銀座
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執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本レーザー医学会
発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディア:婦人画報デジタル、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数