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二重埋没法は、切開をともなわず、比較的ダウンタイムをおさえて二重のラインを形成できる手術です。

そのため宣伝広告や表面的なSNS画像のみを判断基準にして、内容のよくわからぬまま治療を受けていたり、不要なオプションなどを追加で支払っていたりなどというケースも多いようです。

その実態については近頃はメディアにも取り上げられたりと、一般的にもその問題点については認知が広まっているようです。

ここではより適切な判断の一助となるよう、二重埋没法に関するよくある質問と、その回答について紹介していきます。

目次

どんなに幅の広さでも埋没法で二重をつくれますか?

つくれる二重の幅には一定の限界があります。例として、目を閉じたときにまつ毛から10mmを超える幅の二重にするのはあまりおすすめしません。理由は以下になります。

  • まつ毛から離れ、眉毛に近づくごとに皮膚や皮下組織の厚みが増すため、持続力が落ちる
  • そもそもあまりに幅が広いと不自然な二重になる可能性が高い(目をパッチリあけた写真ではきれいに整ってみえていても、瞬きの動きや表情などではかなり不自然に見えうる)

なお、幅を狭めにする分には特に支障はありません。あまりに狭すぎると埋没法をおこなう意味合いも薄れることもあるため、シミュレーションでの理想のイメージを確認することが重要です。

それでも幅広の二重にしたい場合は、切開法にすべき?

幅広の二重であっても、理論上は埋没法でも切開法でも可能です。

埋没法でかなりの幅広の二重をつくると持続力が落ちてしまう傾向はありますが、だからといって切開法をいちがいにおすすめできるわけではありません。

医師によって考えが異なるかとおもいますが、個人的にはかなりの幅広二重を考えている方には、個人的にはまず埋没法をおすすめすることの方が多いです。

20代(~30代前半)頃の方には、かなり幅広の二重を好まれる方も多くいらっしゃいます。その一方で、それ以上の年代になると逆にあまりに広い二重幅は不自然に見えやすかったりします。つまり年代、ライフステージによって理想は変わりうることを示しています。

その中で、仮に切開法で幅の広い二重を作った際、その後やはりその幅を狭めたいとなると、その習性は容易ではありません。(不可能ではないのですが、修正が必要だったり、理想どおりにはなりにくくなります)

そのため幅広であっても埋没法で二重をつくり、その後の経過を踏まえてもやはり切開法でやりたい場合に、切開法をおこなうのでもよいと考えます。

過去に埋没法を受けている場合は、再度受ける前に抜糸が必要ですか?

いまより幅を狭くしたい場合は、まず抜糸が必要になります。

いまよりも広くしたい場合は、必ずしも抜糸は必要ないですし、抜糸をしても特に問題はありません。(最も幅の広いラインで皮膚が折れ曲がるため)

埋没法が緩みやすい、緩みにくいなどは事前に予想できますか?

必ずしも予想通りになるわけではないですが、一般的な傾向はあります。

以下にあてはまるような場合は、緩みやすい傾向があるといえます。

  • 皮膚や皮下組織の厚みがある
  • 蒙古ひだのかぶさりが強い
  • かなり幅広の二重のラインを設定する
  • 目をこすったりする癖がある

埋没法によって、糸が瞼の中に入ったままでも大丈夫なんですか?

特に問題はありません。埋没法で使用する糸は極細であり、生体反応(異物反応)が起きにくい医療用の糸を使っています。そのため強度は維持しながらも、皮下に埋没されていても特に支障をきたしません。

ただし何らかの理由で感染がおこったり、糸が一部露出した場合は抜糸、および再施術が必要になることがあります。

二重埋没法を受けた直後は、ひとにばれますか?

ダウンタイムの少ない埋没法であっても、腫れや部分的な内出血は、特に数日間は目立ちやすいといえます。

特にこの期間においては、絶対にばれないでいるというのは難しいかもしれません。

めがねやアイラインなどである程度は目立ちにくく過ごすことはできますが、最初の数日がピークで、その後1-2週間程度かけて徐々に落ち着いていきます。

二重専門医に手術をしてもらうのがよいですか?

二重専門医という資格は存在していないため、該当する医師が自称しているだけの可能性があります。

その他、ご質問などがありましたらお気軽にご相談ください♪

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執筆者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科学会認定専門医。
在学中にシンガポール国立大学留学。卒業時に医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにて医療・IT分野で従事。初期臨床研修後、慶應義塾大学医学部 形成外科に入局。以降、慶應義塾大学病院及び関連病院にて勤務。2021年11月にJSKINクリニック東京銀座を設立。2024年6月に慶應義塾大学病院 美容外来を開始。
現在、JSKINクリニック代表医師、慶應義塾大学医学部 形成外科 助教。
日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)正会員。形成外科・美容外科学会にて口演及び登壇多数。

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