二重埋没法の適応とその注意点について解説します。
切開を伴わず、ダウンタイムをおさえて二重整形ができる埋没法は、国内でも最も多く行われている美容外科手技のひとつです。
その適応は広く、
- もともと一重であるが、二重まぶたにしたい
- もともと奥二重(=幅が狭めの二重)だが、より二重の幅を広げたい
- 以前埋没法で二重整形をしたが、二重のラインが消えてしまった
- なるべくダウンタイムをおさえて、かつナチュラルさを優先したい
など、切開法でなく埋没法でも十分に効果が期待できる場合も多いです。
しかしながら、たとえ埋没法の適用として手術が可能であったとしても、状態によっては事前に医師との十分な確認が必要になる場合もあります。
埋没法にあたって個別の注意が必要な状態とは
上まぶたの皮膚が厚かったり、若干たるみがある
まぶたの皮膚の厚みやたるみがやや強い場合、作成した二重のラインの上に皮膚が多く乗っかることになります。
そのため二重の仕上がりがやや崩れやすかったり、結び目への負担が強いため持続力が落ちてしまうリスクがあります。
事前の診察時のシミュレーションで、二重のラインや、その上の皮膚の状態のイメージについて十分に医師と相談することが重要です。
シミュレーションの上で、埋没法が可能か、またはむしろ切開法の方が適しているのかについては、両方の治療法を提案可能なクリニックで相談することが望ましいといえます。
普段からアイプチや二重のりを使っている
もとは一重や奥二重だけども、長い間アイプチや二重のりを使用されている方もいらっしゃいます。
ただでさえごく薄いまぶたの皮膚に慢性的な刺激が加わることで、皮膚のたるみや色素沈着、かぶれなどさまざまな皮膚症状につながるリスクがあがります。
また皮膚だけでなく、皮膚の下にあるじん帯(挙筋腱膜)にも負担がかかると、中長期的にはまぶたをあけにくくなる(眼瞼下垂)にもなりやすくなる可能性があります。
そのため長い期間使い続けることはあまりおすすめしておらず、ご自身でもいろいろと調べられた結果、埋没法を受けるにいたる方も多くいらっしゃいます。
皮膚に極端な問題が起こっていなければ、基本的に埋没法の適用可能と考えてよいでしょう。
個人的には、これまで作っていた幅とほぼ同様の幅で、埋没法もラインをつくることがおすすめです。というのも、埋没法を機に大きく幅を変えてしまうと、やはり後々違和感を感じやすくなります。
一重や奥二重の男性である
男性の方でも埋没法を受けられる方は多くいらっしゃいます。そしてその方ごとに希望のイメージも異なるものです。
ただ一般には、広めの二重幅にしたときの印象の変わり方は、女性以上に大きく感じやすいといえます。
なるべく自然さを優先したい場合は、男性の方は特にやや狭めの幅としておくのが無難かと思います。
また、皮膚の厚みも女性と比べると若干厚めである傾向があるため、上で述べた通り、あまりに幅が広いと持続力が落ちてしまう可能性もあるため、そういった意味でも若干狭めの二重幅がおすすめしやすいです。
状態はケースバイケース。まずは診察と相談がおすすめ
このように埋没法を受けるにあたっては個人差を考慮するために、事前の状態の診察や、シミュレーションが不可欠になります。
幅広い治療提案が可能な前提で、ご自身が埋没法の適用が可能なのか(おすすめなのか)や、注意点があればそれについても知っておくことが大切です。
当院でももちろんカウンセリング可能です。お気軽にご相談ください。
JSKINクリニック東京銀座
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執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本レーザー医学会
発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディア:婦人画報デジタル、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数