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  • 移植医療・再生医療・幹細胞移植・幹細胞培養上清 これらの比較と違いについて (1/2)

    著者
    医師:牧野 潤
    幹細胞培養上清

    移植医療、再生医療、幹細胞移植、幹細胞培養上清、などなど。

    ワード自体は聞いたことがあっても、一般にその具体や関係性について正しく認識されていることはあまりないと思います。

    ということで、今回のブログではそのあたりを解説していきます。

    移植医療には、自家移植、同種移植、異種移植、人工材料、などの種類があります。

    形成外科でも例えば重症潰瘍への植皮手術、指切断への人工真皮貼付などキリがないほどあらゆる場面で行われています。他にも骨髄移植、頭蓋骨欠損への人工骨など、医療現場でごく一般に行われていることも多いです。

    ただし臓器移植については、骨髄バンクなど日本でも臓器移植治療を進める体制がとられている一方、やはりドナー確保が移植医療の発展の大きなハードルとなっています。

    他にも、他人の臓器を移植した後に、それを異物として攻撃しないように免疫を抑制したり、結果として感染しやすい状態になることもあります。また手術自体も、大変高度で相当な負担がかかります。

    だからこそ、再生医療が注目され、発展してきています。

    再生医療、世界で初めての試みは1983年、米国にて事故で全身に大火傷を負った少年への培養皮膚移植が最初でした。

    当時の常識では救えなかったところから、命を救い元気な姿まで戻ることができ、今では高度救命センターのある病院では一般に行われている救命医療となっています。

    寝ているときも、笑ってるときも、スマホも見ているときも、からだの細胞は常に分裂や置き換えが起こっています。人間の体もひとつひとつの細胞が、約37兆も集まってできているのです。その変化の中、自分自身は、体温は保たれ、呼吸も保たれ、あたかも何も変化していないように日々を送っています。

    全身の37兆の細胞の全てのはじまりは、ひとつの受精卵です。

    1つの細胞が分裂を繰り返して、脳、目、鼻、手、心臓や肝臓などあらゆる細胞として体を構成しています。幹細胞が、それぞれの特定の役割を持つ細胞へと姿を変えていっています。

    実のところ、幹細胞には、2つのパターンがあります。

    1  特定の組織になる細胞を生み出す”組織幹細胞” 例えば神経幹細胞、造血幹細胞など。

    2  あらゆる種類の細胞になれる”多能性幹細胞” 例えばES細胞やiPS細胞。ES細胞はこれからヒトに成長していく細胞を採取するので倫理的な規制がある。 体細胞から作製できるのがiPS細胞(人工的に作製したES細胞)。

    ちなみに今や一般でも大変有名?なiPS細胞。からだのどんな細胞にもなれる万能細胞であり、難病の治療に使える細胞も作れる性質があります。

    数万ある遺伝子のうち、とある4つの遺伝子を皮膚の成熟細胞に組み込むと、なんと細胞が初期化されiPS細胞となる。この”ヤマナカファクター”の発見がノーベル賞につながりました。

    ひとが生まれてからも、体内には幹細胞が多くの幹細胞が存在しているわけですが、胎児や新生児のときに比べると、加齢と共に幹細胞も極端に減少していきます。

    たとえば骨髄に含まれる間葉系幹細胞の数については、新生児を100とすると、30代では4。50代では2。80代では0.5程度であるといわれています。

    生まれたばかりの赤ちゃんをイメージすると、いきいきしたモチモチの肌、実際に傷の自己治癒能力も高いことも納得がいくと思います。

    口の中の粘膜の傷は、からだ表面の傷より早く治ることは、誰しも経験的には知っているのではないでしょうか。 それは口の中の粘膜には、より多くの幹細胞が存在しているのも理由のひとつです。

    口の中の粘膜を培養してシート状にして、治療のために移植する技術から、日本初の再生医療ベンチャー設立へとつながったという経緯もあります。

    ただし幹細胞そのものを投与するには莫大なコストがかかります。例えば米国でのアルツハイマー治療への幹細胞の臨床研究と同じ治療を受けようとすると、一人当たり億単位でかかると言われています。

    これが広く普及することは現実的ではないかもしれません。

    そのためその進化系として、幹細胞が生む成分のみを抽出した、培養上清のコンセプトが出てきました。

    この培養上清こそが当院のJベビースキンになりますので、次の後編ではそのあたりをさらに解説していきます。

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