肌の再生医療とは?期待できる効果や治療の流れをわかりやすく紹介
シワやたるみなどへの効果で注目を集めているのが、肌の再生医療です。年齢を重ねて肌の変化が気になり、再生医療に興味をお持ちのかたもいらっしゃいますよね。再生医療は、自分自身の細胞を使って肌の機能を回復させる方法です。
本記事では、肌の再生医療とはどのようなものか、わかりやすく紹介します。シワやたるみ、目の下のクマなどの症状にお悩みのかたは、ぜひ内容をご覧ください。
肌の再生医療とは?

再生医療とは、自分自身の細胞を採取・培養して移植する治療方法のことです。肌の再生医療では、内側からアプローチすることにより、自然で継続的な効果に期待できます。
近年、注目を集めているのが、再生医療のひとつである「線維芽細胞移植」です。手術や薬剤を注入する方法とは違い、線維芽細胞移植では自然に肌が持つ機能を回復させます。シワ・たるみでお悩みなら、線維芽細胞移植によって改善に期待できるでしょう。
肌の再生医療に期待できる効果

肌の再生医療では、次のような効果に期待できます。
- 肌を若返らせ老化を遅くする
- 美肌を持続する
代表的な効果について、それぞれチェックしてみましょう。
肌を若返らせ老化を遅くする
再生医療は、肌を若返らせる効果に期待できます。年齢を重ねると肌にシワやたるみなどの症状が生じるのは、真皮にある線維芽細胞が減少してしまうためです。線維芽細胞には、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸など、若々しい肌を維持する成分を生成する働きがあります。
再生医療は、加齢や紫外線などによるダメージで減った細胞を移植し、徐々に肌の状態を改善に導く治療法です。治療を受けることで、肌の老化を遅くする効果にも期待できます。
美肌を持続する
再生医療は、美肌を持続するという効果にも期待できます。
20~30代のうちは、老化による肌の変化もあまり見られないでしょう。シワやたるみなどが少ないうちに治療を受けると、美肌の維持に役立ちます。個人差はあるものの、効果が持続する期間の一般的な目安は2~3年です。
定期的に治療を受けることで、若々しい肌を長く保てるでしょう。
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肌の再生医療の流れ

肌の再生医療で行われる「線維芽細胞移植」は、大きくわけると次のような流れで進められます。
- クリニックでカウンセリングを受ける
- 血液検査を受ける
- 細胞を採取する
- 細胞を培養して増やす
- 増やした細胞を肌に戻す
おおまかな流れについて見ていきましょう。
1. クリニックでカウンセリングを受ける
まずはクリニックで医師のカウンセリングを受けます。気になる悩みや施術での要望があったら、カウンセリングで相談してみましょう。カウンセリングでは、施術によるメリットやデメリット、費用を確認しておくことも大切です。複数のクリニックでカウンセリングを受けると、比較検討できます。不安要素が残らないよう、内容について確認したうえで、施術を受けるか検討しましょう。
2. 血液検査を受ける
再生医療を希望する場合は、血液検査を行います。血液検査を受けるのは、感染症の有無を確認するためです。結果はおおよそ1週間で届きます。
3. 細胞や血液を採取する
血液検査の結果に問題がなければ、耳の後ろなどから少量の皮膚を採取します。耳の後ろの皮膚を使うのは、紫外線の影響を受けにくく、ほかの部位よりも線維芽細胞の質が高いためです。麻酔をするため、採取時の痛みはほとんどありません。また、細胞を培養するため、血液の採取も行います。
4. 細胞を培養して増やす
採取した細胞を、専用の施設で培養して増やします。培養にかかる期間の目安は、約4~6週間です。
5. 増やした細胞を肌に戻す
培養して増やした細胞を、肌の気になる部分に移植します。移植しても、すぐに肌の状態が改善するわけではありません。細胞が肌に定着しやすくなるよう、クリニックによっては同じ部位に2回移植を行います。
移植後のダウンタイムで見られるのは、腫れや内出血などの症状です。ダウンタイムの症状が続く期間には個人差があるものの、長くても1週間程度で落ち着きます。腫れや内出血などの症状が長引くときは、施術を受けたクリニックで相談してみましょう。
細胞の移植後は、定期的な検診が行われます。
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肌の再生医療のメリット

線維芽細胞を使った肌の再生医療には、次のメリットがあります。
- 自然な効果が長く続く
- 副作用のリスクが低い
2つのメリットについて解説します。
自然な効果が長く続く
肌の再生医療は、従来の美容医療よりも効果が長く続くことがメリットです。
美容医療では、ヒアルロン酸やボトックスなどの薬剤を注射する方法もあります。薬剤を使う方法で効果が持続する期間の目安は、以下のとおりです。
- ヒアルロン酸……6か月~1年
- ボトックス 3か月~6か月
薬剤を注射する方法には即効性があるものの、効果を持続させるためには定期的に施術を受けなくてはなりません。
しかし、再生医療なら効果が2~3年続き、仕上がりが自然です。また、摂取した細胞を保管しておくと、定期的に移植が受けられます。
副作用が起きにくい
肌の再生医療には、副作用が起きにくいというメリットもあります。美容医療に興味があっても、副作用やアレルギーなどが不安だと感じるかたも多いでしょう。
薬品や人工物ではなく、自分自身の細胞を移植する方法であるため、再生医療は副作用やアレルギーが出にくい治療方法です。メスを使用した切開がないことから、ダウンタイムの症状も少なく、短期間で落ち着きます。
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肌の再生医療のデメリット
自然な効果が得られる肌の再生医療ですが、次のようなデメリットがあります。
- 費用が高い
- 効果に個人差がある
治療を受ける際は、デメリットを知っておくことも大切です。デメリットについてもそれぞれ解説しますので、ぜひご覧ください。
費用が高い
肌の再生医療は、従来の美容医療よりも費用が高くなってしまうことがデメリットです。
線維芽細胞移植は審美目的の治療となるため、保険が適用されません。
採取した細胞は、高度な設備において厳重な管理のもと、オーダーメイドで培養する必要があるため、どうしてもコストがかかります。
費用は治療を受けるクリニックや細胞の保管期間など、さまざまな要素によって変わってきます。くわしくは、クリニックのカウンセリングで確認してみましょう。
効果に個人差がある
肌の再生医療は、効果に個人差があることもデメリットです。
再生医療では、移植した細胞の働きにより、徐々に肌の状態が改善していきます。即効性がある治療法ではないため、「効果が出ない」と感じるかたもいらっしゃるでしょう。また、20~30代で加齢の症状が出ていないかたも、あまり変化がないと思われるかもしれません。
効果が出るまでの期間や出方には個人差があると知ったうえで、再生医療を受けるか検討してみましょう。
肌の再生医療は加齢で生じる症状の改善に効果的な治療!
肌の再生医療は、シワやたるみなど、加齢で生じる症状に効果が期待できる治療法です。施術を受けることによって、気になる症状の改善がめざせるでしょう。
ただし、ヒアルロン酸・ボトックスなどの薬剤を投与する施術とは違って、即効性には期待できません。
ほかの美容医療よりも仕上がりが自然で、副作用が少ないことも、再生医療のメリットです。再生医療には年齢制限が設けられていないため、何歳からでも受けられます。
気になる症状の改善をお考えでしたら、ぜひ再生医療もチェックしてみてくださいね。
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<慶應義塾大学病院認定の美容医療クリニック>
執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本再生医療学会、日本レーザー医学会
発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディア:ホンマでっか!?TV(フジテレビ)、婦人画報デジタル、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数