首イボができやすい人の特徴は?予防・治療方法についても解説
首にできるイボの多くは良性の皮膚腫瘍です。放置していても問題ないことが多いものの、目立って気になるかたも多いでしょう。「どのような特徴があるか知って予防したい」とお考えのかたもいらっしゃいますよね。
本記事では、首イボができやすい人に見られる特徴や予防・治療方法などを紹介します。セルフでの除去についても紹介しますので、ぜひ参考としてご覧ください。
首イボができやすい人の特徴

首イボの多くは、加齢による皮膚の老化が原因です。首は皮膚が薄くて紫外線や刺激の影響を受けやすいため、ほかの場所よりイボができやすい傾向があります。
ただし、加齢だけが原因ではありません。首イボができやすい人には次のような特徴もあります。
- 家族に首イボがある
- 摩擦による刺激が多い
- 紫外線対策が不十分である
全員に首イボができるとは限らないものの、該当するかたは注意が必要です。3つの特徴について見ていきましょう。
家族に首イボがある
首イボができやすい人は、両親や祖父母などにも首イボが多いことがあります。遺伝はイボができやすくなる要素のひとつです。
遺伝で体質的にイボが発生しやすい場合、首以外に出ることもあるでしょう。今は首イボがなくても、刺激や紫外線などが原因となって将来的に出てくる可能性もあります。
遺伝で首イボが発生する可能性があるかたは、普段の生活で予防を行いましょう。
摩擦による刺激が多い
ハイネックやマフラー、アクセサリーなどによる刺激が多いことも、首イボができやすい人によく見られる特徴です。刺激が多いと首イボができやすくなります。
すでにある首イボを隠すためにハイネックの服を着ている人は、逆効果になることがあるため、注意しましょう。
紫外線対策が不十分である
紫外線対策が不十分であることも、首イボができやすい人に見られる特徴です。紫外線は肌にダメージを与え、老化を促進します。肌の老化が進むと、イボができやすくなってしまうのです。
首イボを予防する方法

首は目立つ場所であるため、イボができないよう予防を行いましょう。予防には次のような方法があります。
- 摩擦による刺激を防ぐ
- 紫外線対策をする
- 保湿する
3つの予防方法について解説します。
摩擦による刺激を防ぐ
首イボを予防するために、できるかぎり刺激を防ぐよう意識しましょう。特に夏場のアクセサリーには注意が必要です。汗とアクセサリーで刺激され、首イボが急激に多くなってしまう場合もあります。首に密着する衣類やネックレスなどの着用を控え、首周りへの刺激を減らしましょう。
紫外線対策をする
紫外線対策をすることも、首イボの予防に有効な方法です。顔だけでなく、首にも日焼け止めを使いましょう。外出時は日傘や帽子などの使用もおすすめです。
紫外線はガラスを通して室内にも届きます。そのため、窓の近くで過ごす時間が多いかたは、室内での紫外線対策も必要です。遮光カーテンや紫外線カットシートなどを活用し、室内の紫外線対策も行いましょう。
保湿する
こまめに保湿することも首イボの予防に効果が期待できます。肌が乾燥している状態だと、摩擦による刺激を受けやすい状態になってしまうためです。
入浴時は、低刺激の石けんやボディーソープを使い、肌への負担を減らしましょう。入浴後はすぐに柔らかいタオルで水分を拭きとり、クリームで保湿してください。肌が弱いかたは、敏感肌用や乾燥肌用のクリームを使ってみましょう。乾燥しがちな秋・冬は加湿器の活用もおすすめです。
なるべく首の皮膚が乾燥しないよう気をつけましょう。
首イボは自分でとっても問題ない?

費用を抑えるために、「自分で首イボをとりたい」と考えるかたも多いでしょう。基本的に、セルフでの首イボ除去はおすすめできません。なぜなら、イボの種類によって適した治療方法には違いがあるからです。
セルフでの除去には以下のようなリスクがあります。
- 肌を傷つける
- イボが悪化する
- 傷跡が強く残る
首は自分では見えにくい場所であるため、誤って肌を傷つけてしまうかもしれません。イボが悪化したり、傷痕が残ってしまったりするおそれもあります。
特に注意しなければならないのが、海外製のイボ除去クリームです。過去には、イボ除去クリームの使用で深刻な健康被害が出た事例も報告されています。個人輸入の医薬品や化粧品はリスクが高いため、使用は避けましょう。
できるかぎり傷跡を残さずきれいに治すためにも、首イボが気になる場合はクリニックで除去してもらうことをおすすめします。
参考: SNS上の広告を見て購入した海外製のクリームで重篤な皮膚障害が発生!−ほくろ等が取れるという「点痣膏」をお持ちの方は使用を中止してください−(発表情報)_国民生活センター
首イボの代表的な治療方法

クリニックでの首イボの代表的な治療方法には、次の4つがあります。
- 液体窒素による冷凍療法
- メスやハサミによる切除
- 炭酸ガスレーザーの照射
- ラジオ波メスによる切除
どの方法が向いているかは首イボの状態によって違いますので、クリニックで相談してみましょう。代表的な治療方法の概要について解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
液体窒素による冷凍療法
首イボは、液体窒素で凍らせることによる除去が可能です。「冷凍療法」「凍結療法」などクリニックによって名称には多少の違いがあります。
液体窒素の温度が低いため、治療時には軽い痛みを感じることがあるでしょう。治療後は赤みが出て、その後に黒っぽいかさぶたとなり、1週間程度でとれます。通常の首イボなら、1〜2回の治療で除去が可能です。イボの数が多い場合や、イボが大きい場合は、複数回治療を受ける必要があります。
冷凍療法は保険適用が可能です。ただし、色素沈着しやすいというデメリットがあります。色素沈着を避けたい場合は、別の治療方法を検討してみましょう。
メスやハサミによる切除
メスやハサミによる切除もイボ治療の選択肢のひとつです。イボが小さいと、ハサミで切除しても出血はほとんどありません。液体窒素のような色素沈着は起こりにくいものの、切った部分が白い瘢痕になることがあります。イボの形状や大きさによっては不向きです。
炭酸ガスレーザーの照射
炭酸ガスレーザーでは、高エネルギーのレーザーを照射してイボを蒸散させます。皮膚へのダメージを最小限に抑えられる方法で、出血もほとんどありません。施術後は赤みが残るものの、1〜3か月程度で軽減するでしょう。
保険適用外となるため、首イボの数によっては向かない場合もあります。炭酸ガスレーザーでは、少し大きめのイボを取り除くことも可能です。
ラジオ波メスによる切除
ラジオ波メスも首イボの除去で使われている方法のひとつです。ラジオ波メスも保険適用外となり、クリニックによって価格が違います。ラジオ波で「切除」「止血」を同時に行うため、術後の傷跡が目立ちにくい方法です。施術後の傷口は7〜10日程度で塞がります。
首イボができやすい人はクリニックでの治療がおすすめ
首イボができやすい人には「家族に首イボがある」「摩擦による刺激が多い」「紫外線対策が不十分である」といった特徴が見られます。該当するかたは、できるかぎり摩擦や紫外線を防ぎ、肌の保湿を行って首イボができないよう予防することが大切です。
首イボが気になるかたは、クリニックで除去できます。適した治療方法はイボの大きさや種類によって違うため、まずは医師の診断が必要です。
除去をご検討中のかたは、クリニックのカウンセリングで相談してみましょう。
執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本再生医療学会、日本レーザー医学会
発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディア:ホンマでっか!?TV(フジテレビ)、婦人画報デジタル、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数
JSKINクリニック東京銀座
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