ほくろ除去後のダウンタイムやお化粧について解説します
レーザーによるほくろ除去の施術を受けた後、当日やそれ以降の過ごし方についてご不安な方も多いかと思います。
今回は、施術後のいわゆるダウンタイム期間の過ごし方や、普段のお化粧についても解説していきます。
ほくろ除去後は不安になられる方も多くいらっしゃいます
まず、施術直後の状態として、「真っ赤になっているんじゃないか」、「血が出ているのではないか」などご不安になられる方もいらっしゃいます。
実際はそんなことはないのでご安心ください。
- ほくろをけずった後、その下面にある皮膚深層(真皮といいます)がみえ、おおくはピンク~白っぽい状態になります。
- 当院で使用しているCO2レーザーは、削った際に血を止めながら進んでいくため、施術後に血が出ていることはありません。
施術後に、当院では医師または看護師が施術箇所それぞれに小さな絆創膏を貼っていきます。
ダウンタイム(=絆創膏または軟膏によるアフターケアが必要な期間)としては、「7~10日程度」とご案内しています。
※大きさや深さによっては、2週間程度のアフターケアをおすすめすることもあり、その際は施術後に医師からお伝えします。
この「7~10日程度」の期間のケアとしては、以前下記↓の記事でまとめていますので、気になる方はご参照ください。
ほくろレーザー除去後のアフターケア方法について解説します。<その1>
ほくろ除去後、当日にやってはいけないことは?
ほくろ除去後の当日は、患部の安静と保護が最も重要です。以下のことは避けるべきです。
激しい運動や飲酒:代謝があがり血行が促進されると、きずからの液が増えてしまうリスクがあるためほどほどに抑えましょう。
- 入浴:シャワーは可能ですが、高温のお風呂に長時間浸かっていると、きずからの液が増えてしまうリスクがあるため注意が必要です。
- 患部への直接的な刺激:傷跡を擦るなどの行為は避け、患部を安静に保ちましょう。
- 患部への直接的なメイク:メイクをする際は絆創膏をつけたまま、絆創膏の上からメイクをするようにしましょう。
- 刺激の強いスキンケア製品の使用:化粧水や乳液も、成分によっては炎症を引き起こす可能性があるため、患部には絆創膏をはった状態で使いましょう。
これらの注意点を守ることで、合併症のリスクを減らし、より良い治療結果を得ることができます。不安な点がある場合は、必ず医師に相談してください。
ほくろ除去当日のメイクで気をつけることは?
そして多くご質問を受けるのは、「その期間お化粧はやめた方がよいですか?」という内容です。
これは絆創膏か軟膏かよって異なるため、それぞれお答えします。
- 絆創膏を使用している場合:キズになにも塗っていない状態で絆創膏をはって、その上からお化粧をしてもらって構いません。
- 軟膏を使用している場合:最初の3日程度は、可能であれば軟膏だけ(施術箇所はお化粧や日焼け止めを塗るのも避ける)にするのをおすすめします。
ただ難しい場合は、刺激の少ないコスメや日焼け止めについても使用してもらって構いません。ただしその上から軟膏は塗るようにしておくとよいです。
当院では、施術後もよりきれいな仕上がりとなるよう、アフターケアや経過の診察についてもしっかりサポートしております。
レーザーによるほくろ除去のダウンタイムはどのくらい?
レーザーによるほくろ除去のダウンタイム(きずあとの赤みが強い時期)は通常1〜3ヶ月程度ですが、具体的な期間は施術方法やほくろの大きさ、深さによって異なります。
施術後約1~2週間程度で患部には新しい皮膚が形成され、「ピンク色」の状態になります。その後3ヶ月程度かけて徐々に白っぽくなっていきます。
多くの場合、半年もすればきずあとの赤みはかなり目立たなくなりますが、完全に炎症が落ち着くまでの期間は個人差やほくろによる個体差があります。
ダウンタイム中は紫外線対策を徹底し、患部をこすらないよう注意が必要です。また、絆創膏を外す施術後7日以降からはきずあと部分の上にもメイクが可能となりますが、それまでは絆創膏をつけたまま、絆創膏の上から化粧をすることが推奨されます。
ほくろ除去ダウンタイム中に気をつけること
ほくろ除去後のダウンタイム中は、適切なケアと生活習慣の調整が重要です。以下は、ダウンタイム中に特に気をつけるべき点です。
- 入浴:施術当日はシャワーのみにし、絆創膏を交換する日以外は、絆創膏はつけたままシャワーを浴びる。絆創膏を貼っている期間は、長時間の入浴は控える。
- 運動・飲酒:血行促進効果があるため、ダウンタイム中は激しい運動や飲酒は避ける。
- 患部への刺激:傷跡を強く擦るなどの行為を避け、患部を安静に保つ。
- メイク:メイクをする際は絆創膏は貼ったままの状態でおこない、患部への直接のメイクは絆創膏を使う期間が終わってからにする。
- 紫外線対策:日傘や日焼け止めを積極的に活用し、色素沈着が長引きにくくする。
- 洗顔:患部を擦らないよう注意しながら優しく洗顔し、刺激の強いスキンケア用品は避け、洗顔後はしっかり保湿を行う。
これらの注意点を守ることで、ダウンタイムを最小限に抑え、より良い治療結果を得ることができます。
ほくろ除去後の処置の流れ
ほくろ除去後の処置は、施術方法や患部の状態によって異なりますが、一般的な流れがあります。以下は、ほくろ除去後の典型的な処置の流れです:
- 施術直後:ふき取りをおこない、絆創膏やガーゼで覆います。
- 1週間後:切除法の場合、抜糸を行います。炭酸ガスレーザー法の場合、絆創膏を外します。
- 1週間~3か月:患部の赤みは1か月後頃が最も強い時期です。
- 3〜6ヶ月:3~6か月程度かけて徐々に赤みが軽減されていきます。
- 6か月~1,2年:半年程度たつとかなり赤みは目立ちにくくなっています。さらに長い期間をかけてより落ち着いていきます。
きずあとの赤みが強いあいだは、医師の指示に従い、適切なアフターケアを行うことが重要です。
紫外線対策や保湿、患部への刺激を避けるなどの注意が必要です。また、定期的な経過観察を行い、必要に応じて追加の処置や治療を受けることが推奨されます。
異常がある場合はすぐにご相談を
ほくろ除去後の経過観察は重要ですが、異常な症状が現れた場合は速やかに医療機関に相談することが必要です。
発熱、強い痛み、出血、膿の出現、異常な腫れなどの症状が見られた場合は、感染の可能性があるため、すぐに施術を受けた医療機関に連絡しましょう。
また、傷の治りが遅い、赤みが長期間続く、ケロイドの形成が疑われるなどの場合も、早めに相談することが推奨されます。
医師や看護師に相談することで、適切な処置や対応を受けることができ、合併症のリスクを最小限に抑えることができます。
不安な症状がある場合は、自己判断せずに専門家に相談することが、安全で効果的な回復につながります。
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JSKINクリニック東京銀座
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執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤
慶應義塾大学医学部卒業。形成外科学会認定専門医。
在学中にシンガポール国立大学留学。卒業時に医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにて医療・IT分野で従事。初期臨床研修後、慶應義塾大学医学部 形成外科に入局。以降、慶應義塾大学病院及び関連病院にて勤務。2021年11月にJSKINクリニック東京銀座を設立。2024年6月に慶應義塾大学病院 美容外来を開始。
現在、JSKINクリニック代表医師、慶應義塾大学医学部 形成外科 助教。
日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)正会員。形成外科・美容外科学会にて口演及び登壇多数。
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