ニキビ治療内服薬「イソトレチノイン」の取り扱いを開始しました。
飲み薬・塗り薬・にきび対策施術・生活習慣改善などを複合的に組み合わることで、にきび肌・にきび跡を改善します。
これまで素肌にコンプレックスがあっても、多くの方が治療を通じて透明感のあるキレイな肌へと変化し自信を持てるようになっていきます。
特に重症・難治性・慢性のニキビにお悩みで、従来の保険適用治療でも効果が乏しい場合などは、イソトレチノインの内服でさらなる改善効果を期待できる場合があります。
ただしイソトレチノインには内服をおすすめしない・できない方もいらっしゃるため、適切な状態の把握と問診が重要になります。
イソトレチノインとは
イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種で、難治性のニキビに対して以下の作用を持つ治療薬です。
- 皮脂の分泌を強力に抑制する作用
- 毛穴の角化(詰まり)を正常化する作用
- アクネ菌に対する抗菌・抗炎症作用
治療の進め方
用法・用量
通常、1日1回、食後に1カプセル(10mg~20mg)を内服します。症状や体重に応じて、医師の判断で調整します。
治療期間
効果を最大限に高め、再発を防ぐため、最低でも16週間(約4ヶ月)の継続内服が基本となります。状態によりさらに2ヶ月程度延長することもあります。
好転反応について
内服開始後、一時的にニキビが悪化(好転反応)することがありますが、通常は内服を継続することで改善します。
料金について
イソトレチノイン内服薬は現在日本国内では保険適用外であり、当院では以下の自己負担にて処方が可能です。(表記は税込料金)
イソトレチノイン10mg錠
1か月分(30錠) ・・・ 12,000円 /(初月)9,000円
3か月分(90錠) ・・・ 33,000円
イソトレチノイン20mg錠
1か月分(30錠) ・・・ 15,000円 /(初月)12,000円
3か月分(90錠) ・・・ 40,000円
副作用について
- 乾燥: 唇、皮膚の乾燥が最も多く見られます。処方される保湿剤やリップクリームで十分に保湿し、肌を保護してください。また鼻の粘膜が乾燥することで鼻血が出やすくなることがあります。
- 催奇形性: 女性は内服中と内服終了後1ヶ月間は、必ず避妊が必要です。
- 血液検査値異常: 稀に肝機能や中性脂肪の数値が上昇することがあります。
- その他: 軽度の関節痛・筋肉痛、稀に脱毛(抜け毛の増加)、下痢、悪心などが報告されています。症状が強い場合は、自己判断で中止せず医師にご相談ください。
副作用の程度や種類には個人差があります
安全な治療のための重要事項
この治療を受けられない方(必ずお申し出ください)
- 妊娠中、授乳中の方、1ヶ月以内に妊娠の計画がある方(絶対禁忌です)
- 重いうつ病や他の精神疾患で治療中、またはその既往がある方
- クローン病、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患(IBD)と診断されている方
- 重篤な肝機能障害のある方、または血液検査で中性脂肪値が著しく高い方
- 12歳未満の方
併用できない薬(内服・外用)
現在使用中の薬(市販薬、サプリメント、漢方薬を含む)はすべて医師にお伝えください。
- 絶対に併用できない薬(内服):
- テトラサイクリン系抗生剤(ミノマイシン、ビブラマイシン等)
- ビタミンA製剤(チョコラA、サプリメント等)
原則として併用できない美容施術
内服期間中および内服中止後1ヶ月間は、以下の侵襲性が高い治療は皮膚の治癒に影響を及ぼすリスクがあるため、原則としてお受けできません。
- 皮膚切開を伴う外科手術
- CO2レーザー(アブレイティブレーザー)全般
- サリチル酸マクロゴールピーリングよりも深いケミカルピーリング
他の美容施術との併用について(条件付きで可能なもの)
以下の治療は、最新の医学的知見に基づき、医師の判断のもとで併用が可能です。
対象となる治療の例
- 医療脱毛レーザー
- シミ取りレーザー(Qスイッチルビーレーザー等)
- 光(IPL)治療(フォトフェシャル等)
- マイクロニードリング治療(ブレッシング、ダーマペン等)
近年の主流の考え方について
かつて、これらの治療は傷の治りが遅れるリスクがあるとして原則禁忌とされていました。
しかし、近年の質の高い研究報告により、イソトレチノイン内服中でも安全に治療が可能であるという見解が主流となり、関連学会からも提唱されています。
(Isotretinoin and Timing of Procedural Interventions: A Systematic Review With Consensus Recommendations JAMA Dermatology 2017)
当院の方針:
当院ではこの最新の知見に基づき、以下の対策のもとで安全に治療を実施します。治療をご希望の際は、まず医師にご相談ください。
リスクの事前説明: 内服中は皮膚が乾燥し光に敏感になるため、やけど、赤み、色素沈着、ダウンタイムが長引くなどのリスクが通常より高まる可能性について、事前に詳しくご説明します。
慎重な施術設定: 医師が毎回肌状態を診察したうえで、通常よりも慎重な出力・設定から治療を開始します。
施術前後のケアの徹底: リスクを最小限にするため、ご自宅での保湿と紫外線対策を徹底していただくようお願いしています。
特に守っていただきたい事項
- 避妊の徹底(女性の方)
内服期間中および内服終了後1ヶ月間は、必ず確実な避妊を行ってください。 - 薬剤の厳重な管理
処方されたご本人のみが服用してください。ご家族や他の方が誤って服用することのないよう、薬剤の管理には十分ご注意ください。 - 他の医療機関を受診する際の事前相談
当院以外で新たな薬の処方や、歯科治療を含む何らかの処置・手術を受ける際は、必ずイソトレチノインを内服中であることを伝え、当院の担当医にも事前にご相談ください。
先述の通り、ニキビ治療には複合的なアプローチが有効です。
当院では複合的な治療オプションを有しているため、状態に合わせてカスタマイズされた治療計画をご提案することが可能です。
- 保険適応の治療と、自費診療の治療
- 内服薬、外用薬、美容施術(ピーリングなど)
- 普段使いできるメディカルスキンケア用のコスメなど
まずは問診と診察が重要です。ニキビ肌、ニキビ跡にお困りの方は、お気軽のご相談ください。
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本再生医療学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本レーザー医学会
発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディア: ホンマでっか!?TV(フジテレビ)、婦人画報、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数
JSKINクリニック東京銀座
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<慶應義塾大学病院認定の美容医療クリニック>