50代のためのまぶたのたるみ手術ガイド|効果やリスクを徹底比較
この記事では50代のためのまぶたのたるみと手術について解説します。
まぶたのたるみが50代で目立ちやすくなる理由

50代でまぶたのたるみが目立つのは、加齢による皮膚や筋肉の変化、紫外線ダメージ、生活習慣の影響が複合的に作用するためです。
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加齢による皮膚の変化:
まぶたの皮膚は顔の中でも特に薄く、様々な刺激に対して敏感です。そのため加齢によりコラーゲンやエラスチンが減少して弾力を失い、たるみが起こりやすくなります。 -
筋肉の衰え:
まぶたを引き上げるときに作用する眼瞼挙筋の機能が低下したり、腱膜が伸びてしまうことで、まぶたを引き上げる力が低下していきます。長時間のスマホやPCの使用も影響します。 -
紫外線ダメージ:
紫外線がコラーゲンを破壊し、まぶたの薄い皮膚にダメージを与えるため、たるみが進行します。 -
生活習慣の影響:
睡眠不足や不規則な生活、喫煙、目をこするクセなど、日々の生活における様々な刺激皮膚の老化を促進します。 -
ホルモンバランスの変化:
更年期による女性ホルモンの低下で、コラーゲン生成が減少し、肌のハリが失われます。
これらの要因を理解し、適切なスキンケアや生活習慣の改善、必要に応じて美容医療を検討することで、たるみの進行を抑えることが可能です。
代表的なまぶたのたるみ手術の種類とその効果
1. 切開を伴う外科手術
切開法は、余分な皮膚や脂肪を取り除くことで、まぶたのたるみを根本的に改善する方法です。以下のような手術が代表的です。
眼瞼下垂手術
- 方法: まぶたを引き上げる筋肉(眼瞼挙筋)の腱膜を修復し、まぶたの開きを改善します。
- 効果: まぶたのたるみだけでなく、視野の改善や額のシワ軽減、肩こりの緩和なども期待できます。
- 適応: たるみが重度で、視界に影響が出ている場合に適しています。
- メリット: 見た目の改善だけでなく、機能的な問題も解消できます。
- デメリット: ダウンタイムが必要で、術後の腫れが数週間続く場合があります。またまぶたのたるみを切除できる程度には限界があるため、眉下切開術が優先されることがあります。
上眼瞼皮膚切除術
- 方法: 二重のラインに沿って切開し、まぶたの余剰な皮膚や脂肪を取り除きます。
- 効果: たるみを根本的に解消し、二重幅を調整することも可能です。視野の改善や若々しい目元を取り戻す効果があります。
- 適応: 皮膚のたるみが進行している場合や、二重幅が狭くなった方に適しています。
- メリット: 効果が長期間持続し、劇的な変化が期待できます。
- デメリット: ダウンタイムが1~2週間程度必要で、腫れや内出血が生じる可能性があります.
眉下切開術
- 方法: 眉毛の下のラインに沿うように皮膚を切開し、余分な皮膚を取り除きます。
- 効果: 特に外側の目元のたるみを改善します。そのため元々丸かった目が三角に小さくなってきたと感じる方には効果がより期待しやすいといえます。
- 適応: まぶたの皮膚の被さりが強い方、まぶたの皮膚が厚い方、まぶたのたるみで目が小さく見えるようになった方に適しています。
- メリット: 傷跡が眉毛に隠れるため目立ちにくく、自然な仕上がりが期待できます。
- デメリット: 眉毛の位置とのバランスを踏まえたデザインが重要です.また、まぶたの内側のたるみの改善効果は乏しいことがあります。
2. 切開を伴わない法(糸やレーザーを使用した方法)
非切開法は、メスを使わずにたるみを改善する方法で、ダウンタイムが短いのが特徴です。
埋没法
- 方法: 特殊な糸をまぶたに通し、結び目を皮膚の下に埋没させます。
- 効果: 二重の折り目がくっきりすることにより、まぶたのたるみ感が緩和されることがあります。
- 適応: 軽度から中程度のたるみに適しており、切開に抵抗がある方におすすめです。
- メリット: ダウンタイムが短く、施術後すぐに日常生活に戻れることが多いです。
- デメリット: 糸の結び目が緩むことで、期間の経過とともに効果が減弱していく可能性があります。
額・こめかみのヒアルロン酸治療(上顔面ヒアルロン酸リフト)
- 方法: 凹みのある額やこめかみにヒアルロン酸を充填することで、自然なリフトアップ効果を図ります。
- 効果: 額やこめかみに適度なボリュームが足されることでたるみの改善効果があります。
- 適応: 年齢と共に顔のこけ感が気になるようになってきた方、手術を避けたい方に適しています。
- メリット: ダウンタイムが短く、施術時間も短い(20分程度)。
- デメリット: およそ1年沖のメンテナンスが推奨されます。
ライフスタイルを考慮した手術の選択について

ダウンタイムの許容範囲
長期の休みが取れない場合は、非切開法を選ぶと良いでしょう。施術後すぐに日常生活に戻れるため、忙しい方に適しています。一方、切開法は術後1~2週間のダウンタイムが必要なため、スケジュールに余裕がある時期に計画することが重要です。
自然な仕上がりを重視
非切開法は、軽度のたるみを自然に改善するのに適しています。一方、切開法は、たるみが進行している場合でも十分な効果を期待できるため、目元の印象を大きく変えたい方に向いています。
メンテナンスの頻度
ヒアルロン酸治療は、およそ1年ごとに施術を繰り返す必要がありますが、埋没法は経過により効果が弱まった際は、再度施術を行う必要があります。またたるみの程度によっては、埋没法による効果は限定的であることもあります。
また切開法は一度の手術で長期間効果が持続するため、頻繁なメンテナンスが難しい方に適しています。
まとめ
切開法は、たるみを根本的に改善し、長期間の効果が期待できる一方で、ダウンタイムが必要です。
一方、非切開法は、ダウンタイムが短く、手軽に受けられる反面、効果の持続期間が短い傾向があります。
たるみの程度やライフスタイルに応じて、適切な方法を選ぶことが重要です。医師と十分に相談し、自分に合った治療法を選択することをおすすめします。
JSKINクリニック東京銀座
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執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科学会認定専門医。
在学中にシンガポール国立大学留学。卒業時に医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにて医療・IT分野で従事。初期臨床研修後、慶應義塾大学医学部 形成外科に入局。以降、慶應義塾大学病院及び関連病院にて勤務。2021年11月にJSKINクリニック東京銀座を設立。2024年6月に慶應義塾大学病院 美容外来を開始。
現在、JSKINクリニック代表医師、慶應義塾大学医学部 形成外科 助教。
日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)正会員。形成外科・美容外科学会にて口演及び登壇多数。