線維芽細胞を活性化する方法はありますか?おすすめの方法を紹介
肌の線維芽細胞を活性化する方法はあるのでしょうか。線維芽細胞が減少すると、シワやたるみなどの症状が現れます。肌の悩みを改善するために、線維芽細胞を活性化したいとお考えのかたもいらっしゃるでしょう。
本記事では、線維芽細胞を活性化する方法について紹介しますので、ぜひご覧ください。
線維芽細胞を活性化する方法は?

美容医療の施術以外で線維芽細胞を増やすことはできません。ただし、線維芽細胞にアプローチする成分を取り入れることで、活性化に期待できます。
線維芽細胞の活性化に期待できる方法を見ていきましょう。
コラーゲンやビタミンCなどを含む食べものをとる
普段の食事では、線維芽細胞を活性化する成分を含む食べものをとりましょう。代表的なものが、以下の成分です。
- コラーゲン
- ビタミンC
- イソフラボン
ただし、動物性食材に偏ると、脂質の過剰摂取になるおそれがあります。特定の食材に偏らず、栄養バランスのよい食事をとることが大切です。
成分の特徴や、多く含む食べものを紹介します。
コラーゲン
線維芽細胞によって生成される成分のひとつがコラーゲンです。コラーゲンペプチドには、線維芽細胞を増やす働きがあります。
コラーゲンを多く含むのは、以下の食べものです。
- 豚肉
- 鶏手羽
- フカヒレ
- えび
- ゼラチン
また、湯葉や牛すじ、魚の皮などにもコラーゲンが豊富に含まれています。
ビタミンC
ビタミンCは、線維芽細胞の働きをサポートする成分です。ビタミンCは、おもに果物や野菜に多く含まれています。
- パプリカ
- ミニトマト
- キウイフルーツ
- レモン
- いちご
ビタミンCが不足するとコラーゲンも生成されなくなってしまいます。人間は体内でビタミンCを合成できないため、食事から摂取しなくてはなりません。ビタミンCの摂取量を増やすには、生の果物や野菜を取り入れましょう。
イソフラボン
イソフラボンにも、線維芽細胞を活性化する働きがあります。イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする成分です。イソフラボンは、大豆を原料とする食べものに多く含まれています。
- 納豆
- 豆腐
- 豆乳
- きなこ
更年期以降はエストロゲンの分泌量が減るため、特にイソフラボンを含む食べものがおすすめです。
線維芽細胞にアプローチするサプリメントをとる
近年は、線維芽細胞へのアプローチを目的とするサプリメントもあります。コラーゲンやビタミンCなどを含むサプリを取り入れてみるのもよいでしょう。
ただし、基本的に栄養は食事から摂取することが理想です。サプリだけに頼りすぎないよう、注意する必要があります。
線維芽細胞にアプローチする化粧品を使う
サプリだけでなく、線維芽細胞にアプローチする化粧品も販売されています。すでに日ごろのスキンケアで、線維芽細胞にアプローチする化粧品を取り入れているかたも多いでしょう。線維芽細胞の活性化を目的とした化粧品に含まれているのは、ビタミンC・プラセンタ・レチノールなどの成分です。線維芽細胞そのものを配合した化粧品の販売は認められていません。
美容医療の施術を受ける
線維芽細胞の活性化には、美容医療の施術を受ける方法もあります。治療法によっては、線維芽細胞を増やすことも可能です。加齢によるシワやたるみなどが気になるなら、美容医療の施術もチェックしてみましょう。
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線維芽細胞は減少を抑えることも大切

肌の線維芽細胞は、活性化するだけでなく、減少を抑えることも大切です。線維芽細胞の減少を防ぐには、次のような方法があります。
- 紫外線を防ぐ
- ストレスを解消する
- 肌の保湿を行う
- 十分な睡眠をとる
- 栄養バランスのよい食事をとる
紫外線は線維芽細胞にダメージを与えます。また、ストレスや乾燥も、線維芽細胞が減少してしまう原因です。
普段の生活では、紫外線・ストレス・乾燥への対策を行いましょう。十分な睡眠をとり、栄養バランスのよい食事をとることも、線維芽細胞の減少を防ぐ効果に期待できます。
線維芽細胞の活性化を促す施術の種類

美容医療での線維芽細胞の活性化を促す施術の種類には、以下のようなものがあります。
- マイクロニードルRF
- フォトフェイシャル
- PRP療法
- 線維芽細胞移植
「食べものやサプリだけでは症状に変化が見られない」と感じるのなら、クリニックでの施術を検討してみるのもよいでしょう。
なお、治療による効果には個人差があり、必要な施術回数は症状によって変わります。また、クリニックでの施術は保険適用外であるため、治療費は自己負担です。くわしい施術回数や費用はクリニックのカウンセリングで相談してみましょう。
線維芽細胞の活性化を促す代表的な施術がどのようなものか概要を解説しますので、ぜひご覧ください。
マイクロニードルRF
マイクロニードルRF(ブレッシングやポテンツァなど)とは、極細の医療針を肌に刺し、皮膚の自然治癒力を引き出す治療法です。ニードルによる微細な傷や、ニードルから発されるRF(高周波)によって線維芽細胞が活性化し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進する効果に期待できます。
マイクロニードルRFは、小ジワ・たるみ・毛穴の開き・ニキビ跡などに効果的な治療法です。治療後はおおむね1~2週間で肌の状態に変化が見られます。切開を行う方法ではないため、ダウンタイムは短めです。4週間ほど間隔をあけて複数回施術を受けます。
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルとは、光を照射して肌の状態を改善する「IPL療法」のひとつです。シミ・そばかす・くすみ・小ジワ・赤ら顔などの改善に効果が期待できます。
フォトフェイシャルも、線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンの生成を促進して肌の改善をめざす方法です。肌の状態にもよりますが、4週間ごとに5~6回施術すると、効果を実感しやすいでしょう。
PRP療法
PRP療法とは、再生医療の一種で、患者さん自身の血液を使う方法です。
血液中に含まれる「多血小板血漿」には、組織を治癒して炎症を抑える働きがあります。その働きを活用して、ケガの治りを早めたり、組織の再生を促したりする治療法です。
治療では、濃縮した血小板を肌の気になる部位に注入します。その血小板から成長因子が放出され、線維芽細胞の働きを助けることで、コラーゲンやエラスチンなどを増加させる仕組みです。
PRP療法を受けると、シワ・たるみ・目の下のクマ・くすみなどの改善に効果が期待できます。個人差はあるものの、効果が持続する期間の目安は数か月~半年程度です。治療回数は、症状や目的などによって異なります。
線維芽細胞療法
線維芽細胞療法とは、採取した線維芽細胞を培養・増殖して、シワやたるみが気になる部分に移植する方法です。再生医療のひとつで、線維芽細胞を活性化するだけではなく、その数自体を増やすことで肌の症状を改善に導きます。
自分自身の細胞を使う方法であるため、線維芽細胞療法は拒絶反応や副作用のリスクが少ない治療法です。ただし、細胞の培養や定着には時間がかかるため、即効性には期待できません。
線維芽細胞療法を行っているのは、厚生労働省の認可を受けたクリニックです。
個人差があるものの、線維芽細胞療法は効果が2~3年続きます。採取した細胞を保管しておくと、定期的に施術を受けることが可能です。
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線維芽細胞の活性化はクリニックでの施術がおすすめ
線維芽細胞の活性化をめざすなら、コラーゲンやビタミンC、イソフラボンを含む食べものがおすすめです。また、美容クリニックでマイクロニードルRFやフォトフェイシャルなどの施術を受ける方法もあります。線維芽細胞を活性化する治療を受けると、シミやたるみなどの改善に効果が期待できるでしょう。
再生医療のひとつである、線維芽細胞療法もおすすめの施術です。線維芽細胞療法では、自分の細胞を採取・培養・移植して、気になる症状の改善がめざせます。
気になる症状の改善に線維芽細胞の活性化をお考えでしたら、ぜひクリニックでの施術も検討してみてはいかがでしょうか。
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<慶應義塾大学病院認定の美容医療クリニック>
執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本再生医療学会、日本レーザー医学会
発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディア:ホンマでっか!?TV(フジテレビ)、婦人画報デジタル、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数