眼瞼下垂が発症する平均年齢はどのくらいなのでしょうか。まぶたのたるみがあり、眼瞼下垂なのか気になっているかたもいらっしゃいますよね。

本記事では、眼瞼下垂が発症する平均年齢や治療の必要性、治療を開始するタイミングなどについて紹介します。眼瞼下垂の治療を受けるか検討するための材料として、ぜひ内容をご覧ください。

眼瞼下垂が発症する平均年齢

眼瞼下垂とは、筋肉の緩みによってまぶたが下がり、見えにくくなる病気のことです。大きくわけると先天性と後天性の2種類があり、どちらなのかによって発症する平均年齢に違いがあります。

先天性の場合、後天性の場合それぞれについて、発症する平均年齢を見ていきましょう。

先天性の眼瞼下垂の場合

先天性眼瞼下垂は、生まれつき上まぶたが下がって見えにくくなっている状態です。生まれつきであるため、出生後から生後1年程度で見つかることが多いでしょう。ただし、両側の眼瞼下垂で症状が軽度だと、わかりにくい場合もあります。

先天性眼瞼下垂の多くは片側性です。眼瞼下垂の症状が強く出ていると、視力の発達に影響する可能性があります。

後天性の眼瞼下垂の場合

後天性眼瞼下垂の多くは、加齢がおもな原因です。一般的に、加齢性眼瞼下垂は50代を過ぎると増えるといわれます。

ただし、眼瞼下垂は加齢ばかりが原因ではありません。近年はコンタクトレンズの使用や過度なアイメイクによって、若いうちに眼瞼下垂の症状が出る人も増えています。

また、病気や目の手術も眼瞼下垂の原因です。

急激に眼瞼下垂の症状が出た場合は、脳梗塞・脳動脈瘤などの可能性もあるため、脳外科や神経内科を受診しましょう。

眼瞼下垂は治療が必要?

眼瞼下垂の症状が気になってきたら、専門医への相談を検討しましょう。なぜなら、眼瞼下垂は少しずつ進行していく病気であるためです。「まぶたのたるみ」と聞くと、見た目の問題で治療は不要だと思われるかたが多いかもしれません。確かに、軽度のうちは、まぶたのたるみがおもな症状であるため、経過観察でよい場合もあります。

しかし、症状が進むと視野が制限され、生活に支障が出るでしょう。頭痛・肩凝り・眼精疲労などの症状に悩まされるかたもいます。症状が進み、生活に支障が出る場合は、手術による治療を検討してみてください。

眼瞼下垂の治療を検討するタイミング

眼瞼下垂は、種類によって治療を検討するタイミングが変わります。先天性の眼瞼下垂と後天性の眼瞼下垂、それぞれについて、治療を検討するタイミングを見ていきましょう。

先天性の眼瞼下垂の場合

先天性眼瞼下垂は、その後の視力の獲得に影響を与えるため、現在では比較的早期に手術を検討される場合があります。

軽度で弱視の疑いがなければ、急いで手術をしなくてもよいでしょう。成長にともなってまぶたの左右差が大きくなることもあるため、視力に影響がなければ、中学生くらいまで様子を見ても大丈夫です。

適切なタイミングで治療できるよう、お子さまが先天性眼瞼下垂の場合は、定期的に眼科で検査・診察を受けましょう。

後天性の眼瞼下垂の場合

後天性の眼瞼下垂も、手術による治療が可能です。内服薬や注射では改善が難しいため、原則として手術で治療を行います。

眼瞼下垂は、まぶたが下がって視野が狭くなり、見えにくくなる病気です。さらに、眉毛を上げて見ようとするため額のシワが目立ったり、頭痛・肩凝りを引き起こしたりすることもあります。まぶたのたるみや開きづらさが気になったら、治療を検討するタイミングです。

日常生活に支障が出ている場合は、保険適用で治療が受けられます。「機能面での支障はないものの、見た目を改善したい」という場合は、保険適用外での治療が可能です。

治療の必要性やタイミングで悩む場合は、医師に相談してみましょう。

眼瞼下垂になりやすい人に見られる特徴

後天性の眼瞼下垂になりやすい人には、次のような特徴があります。

  • コンタクトレンズを使用している
  • 目をこするクセがある
  • 濃いアイメイクをしている
  • 二重のり・二重テープを使用している
  • スマートフォンやPCの使用時間が長い

該当するかたは、眼瞼下垂の予防を行いましょう。特徴についてそれぞれ解説します。

コンタクトレンズを使用している

長年コンタクトレンズを使用していると、眼瞼下垂になりやすくなります。特に、ハードコンタクトレンズは注意が必要です。上まぶたを強く引っ張る習慣があると、眼瞼下垂につながります。コンタクトレンズの着脱時は、まぶたを引っ張りすぎないよう注意しましょう。眼鏡を併用し、コンタクトレンズの使用時間を減らす方法もおすすめです。

まぶたを擦るクセがある

アレルギーや花粉症などでまぶたをこするクセがあるかたも、眼瞼下垂のリスクが高くなります。眼瞼下垂になりやすいのは、こすることで挙筋腱膜が傷みやすくなるためです。かゆみが強いときは目薬を活用し、なるべくまぶたをこすらないようにしましょう。

濃いアイメイクをしている

濃いアイメイクも、まぶたに負担がかかり、眼瞼下垂につながります。また、アイメイクを落とすためのクレンジングにも注意が必要です。メイクやクレンジングの際は、なるべくまぶたをこすらないように気をつけましょう。

二重のり・二重テープを使用している

習慣的に二重のり・二重テープを使用している人は、眼瞼下垂にならないよう、使用頻度を見直してみましょう。二重のり・二重テープを使うと、まぶたに負担がかかるためです。また、のりやテープでかぶれたり、アレルギー反応が出たりすることもあります。かゆみ・赤みなどの異変があったら、放置せず医師に相談してみてください。

スマートフォンやPCの使用時間が長い

スマートフォンやPCの使用時間が長い人も、眼瞼下垂になりやすい傾向があります。目の酷使により、疲れや緊張状態が続くと、まぶたを持ち上げる筋肉に負担がかかるためです。見方や姿勢によっては、片目だけまぶたが下がりやすくなることもあります。

普段からスマートフォンやPCの使用時間が長いかたは、こまめに目を休めましょう。

眼瞼下垂の治療方法

眼瞼下垂の治療でよく行われているのが、「挙筋前転術」と呼ばれる手術です。手術では、上まぶたの皮膚を切開して腱膜や筋肉を前方に引っ張り、適切な位置で瞼板に縫いつけます。

手術にかかる時間は、両目で60~90分が目安です。健康状態によっては、日帰りで手術を受けられることもあります。

術後のダウンタイムで見られるのが、腫れ・痛み・内出血などの症状です。腫れのピークは翌日で、1~2週間程度かけて落ち着きます。術後当日や翌日の痛みがある場合は、痛み止めを内服して緩和させます。内出血が出た場合は1~2週間程度かけて軽減します。

生活習慣によっては若い世代も眼瞼下垂に注意が必要!

後天性眼瞼下垂を引き起こすおもな原因は加齢で、50代以降のかたに多く見られる病気です。ただし、生活習慣によっては、若い年代でも眼瞼下垂になることがあります。

  • 長年ハードコンタクトレンズを使用している
  • 二重のり・二重テープを習慣的に使用している
  • まぶたをこするクセがある

上記に該当するかたは、年代を問わず眼瞼下垂に注意しましょう。

眼瞼下垂になると、視野が狭くなったり、頭痛や肩凝りなどの症状が出たりすることがあります。症状が気になるときは、手術による治療が可能です。

症状の改善をお考えのかたは、ぜひクリニックで相談してみてくださいね。

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<慶應義塾大学病院認定の美容医療クリニック>

執筆者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本再生医療学会、日本レーザー医学会 

発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディアホンマでっか!?TV(フジテレビ)、婦人画報デジタル、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数

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