唇にできる黒いシミは治療が必要な病気なのでしょうか。メイクをしても隠し切れずに目立ってしまい、お悩みのかたもいらっしゃいますよね。

本記事では、唇の黒いシミの種類や治療方法などを紹介します。予防方法も紹介しますので、ぜひご覧ください。

唇の黒いシミは病気?

唇の黒い斑点は、そのほとんどが良性のシミやほくろです。シミやほくろは、皮膚科や美容クリニックなどで治療が受けられます。見た目が気になる場合は、クリニックで治療を受けることを検討してみましょう。

ただし、ごくまれではあるものの、悪性黒色腫(メラノーマ)や全身の病気が原因となっている場合もあります。悪性黒色腫とは、メラニン色素を作る「メラノサイト」が癌化して起こる皮膚がんです。悪性黒色腫には次のような特徴が見られます。

  • 輪郭がギザギザしていていびつな形をしている
  • 急速に盛り上がり、大きくなった
  • 茶・黒などまだらな色をしており、浸出液や出血がある

悪性黒色腫は専門医による早期治療が必要な病気です。気になるシミがあるときは、皮膚科を受診してみましょう。

唇にできる黒いシミの種類

シミを改善するには、種類に合った治療が求められます。代表的な種類は次の3つです。

  • 口唇メラノーシス
  • 炎症後色素沈着
  • 静脈湖

3つの種類について、どのようなものか概要を紹介します。

口唇メラノーシス

唇に1センチ以下のシミが生じる皮膚症状が、口唇(こうしん)メラノーシスです。一般的なシミとは違い20代にも多く見られます。良性で基本的に悪性化することはないものの、数が増えたり色が濃くなったりすると、目立って気になるでしょう。

大きさ数mm~1cm以下
茶褐色・黒色
おもな原因紫外線・摩擦・喫煙など
できやすい人アトピー肌質やアレルギー体質、乾燥肌の方

口唇メラノーシスには「斑点状」と「びまん性」の2種類があり、両方が同時に出る場合もあります。5ミリ前後の点状で、ぽつぽつと出るタイプが「斑点状」です。「びまん性」は、境界が不明瞭で、広範囲に色がくすんで見えます。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着とは、炎症や傷によって色素が沈着する現象です。炎症や傷でメラノサイトが刺激を受け、過剰なメラニンが生成されて現れます。

大きさ原因によって変動
茶褐色・黒褐色など
おもな原因炎症・傷
できやすい人色白の人、乾燥肌の人、アトピー肌質のある人

炎症後色素沈着の多くは、治療しなくても時間が経過すると薄くなっていきます。個人差はありますが、自然に消えるまでにかかる期間の目安は6か月~1年です。ただし、ダメージの程度やアフターケアによっては、長く残る場合もあります。

静脈湖

静脈湖(じょうみゃくこ)とは、静脈の一部が拡張して血液が溜ることで生じる、良性の血管病変です。通常は、ほくろや血豆のように青紫色に膨らみます。見た目のインパクトは強いものの、静脈湖は良性で、放置しても癌化しません。耳たぶ・顔・首など、唇以外の場所にも出ます。

大きさ1~10ミリ程度
暗赤色・紫色など
おもな原因紫外線・加齢・物理的刺激 など
できやすい人中年以降の人、紫外線対策をしていない人、唇を噛む習慣がある人

加齢が静脈湖を引き起こすのは、血管の弾力性が失われて弱い部分が広がりやすくなるためです。静脈湖は年月の経過とともに、少しずつ大きくなることがあります。見た目が気になるときはレーザーや液体窒素、手術などによる治療が可能です。

口唇メラノーシスの治療方法

口唇メラノーシスが気になる場合は、治療を検討してみましょう。女性だけではなく、男性も美容クリニックで口唇メラノーシスの治療を受けるかたが増えています。斑点状・びまん性それぞれの治療方法を紹介しますので、参考にしてください。

斑点状の場合

斑点状に出る口唇メラノーシスの治療には、Qスイッチルビーレーザーの施術が効果的です。レーザーによる痛みは、麻酔クリームの塗布によって抑えられます。

施術の流れは以下のとおりです。

  • クリニックを予約して問診や医師の診察を受ける
  • クリームタイプの麻酔を塗って10分程度置く
  • シミの部分にレーザーを照射する

レーザー施術直後の唇は、白っぽい状態です。施術後はシミの色が一時的に濃く見える場合があります。かさぶたは新しい皮膚ができると自然に落ちるため、無理に剥がす必要はありません

なお、麻酔の方法はクリニックによって違います。注射による麻酔は痛みが強めです。できるだけ痛みを抑えたい場合は、麻酔クリームを使用しているクリニックを選びましょう。

びまん性の場合

斑点状より効果は出にくいものの、びまん性もQスイッチルビーレーザーで改善が見込めることがあります。症例にもよるため、まずはクリニックのカウンセリングで相談してみましょう。

口唇メラノーシスの予防方法

唇は顔のなかでも紫外線の影響を受けやすい場所です。また、乾燥しやすく摩擦によるダメージを受けやすい場所でもあります。口唇メラノーシスにならないよう、普段の生活で予防を意識しましょう。予防方法を3つ紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。

紫外線を防ぐ

口唇メラノーシスの予防をするなら、まず紫外線対策が重要です。唇は皮膚が薄いため、ほかの部位よりも紫外線の影響を受けます。UVカットのリップクリームを使い、紫外線を防ぎましょう。紫外線対策は、老人性色素斑や静脈湖の予防にも役立ちます。

刺激を避ける

できるだけ唇への物理的な刺激を避けましょう。色素沈着を起こさないためには、メイクなどによる汚れを丁寧に落とすことが大切です。だからといって、洗顔やクレンジングで唇をゴシゴシと擦ると、逆効果になってしまいます。

落ちにくい口紅を使っているかたは、ポイントメイクリムーバーを活用しましょう。

乾燥を防ぐ

皮脂腺がない唇は、乾燥して肌のバリア機能が低下しやすい部位です。バリア機能が低下すると刺激を受けやすくなるため、保湿を徹底しましょう。

唇が乾燥しても、舐めないように注意してください。唾液が付着すると、蒸発するときに水分が奪われて、さらに乾燥してしまうためです。

また、乾燥でめくれた皮を無理に剥がすと、唇に傷がついて炎症を引き起こします。乾燥と炎症を繰り返すとメラニンの過剰生成につながるため、保湿や水分補給を行いましょう。

口唇メラノーシスにはQスイッチルビーレーザーが効果的

唇に黒いシミができても、必ずしも治療すべき深刻な病気だとは限りません。シミの種類にもよりますが、斑点状のシミが生じる口唇メラノーシスは、Qスイッチルビーレーザーの施術が効果的です。また、炎症後色素沈着・静脈湖別の複合的な治療によって改善に効果が期待できます。

種類によって治療法には違いがあるため、まずは医師による診察が必要です。気になるシミができたら、クリニックのカウンセリングで相談してみましょう。

執筆者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本再生医療学会、日本レーザー医学会 

発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディアホンマでっか!?TV(フジテレビ)、婦人画報デジタル、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数

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