ほくろレーザー除去後のアフターケア方法について解説します。<その1>
CO2レーザーによるほくろ除去後のアフターケア
CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)によるほくろ除去。
なるべくきれいな仕上がりを目指すには、アフターケアも大切になります。
アフターケアは大きく2つのステージにわかれており、
各ステージで大切なポイントがあります。
第1ステージ
絆創膏(または軟膏)によるケア期間(1週間~10日間程度)
☆適度な湿潤環境を保つ(乾燥させすぎても、ジメジメさせ過ぎても良くないです)
☆清潔に保つ(不潔な環境ではキズ表面の感染をおこしやすくなります)
第2ステージ
第1ステージ終了後~半年程度
☆炎症が落ち着くのを邪魔をしない
☆いずれにせよ焦らず期間をおく
アフターケアの具体的な方法は様々ありますが、どの方法も目的は上のポイントであることには変わりありません。
そこで、国内でも屈指の症例実績のあるJスキンクリニックでの、ほくろレーザー除去後のアフターケア方法についてご紹介します。
今回は、第1ステージ:絆創膏(または軟膏)によるケア期間(1週間~10日間程度)
について解説します。
<施術当日>
医師によるレーザー施術後に、当院スタッフが施術箇所それぞれに絆創膏を貼っていきます。
施術後にお支度をしていただけるパウダールームがありますので、ご利用ください。
(化粧水、保湿クリーム、日焼け止めなどのご用意があります)
お帰りの前に、「絆創膏をつけた上から」化粧水、乳液、日焼け止めなどをお使いいただいて大丈夫です。
ご自宅に戻られてからも絆創膏はつけたままで、シャワー・洗顔などしていただいて大丈夫です。
次第に絆創膏に白いふくらみが出てくると思いますが、経過として問題ないのでご安心ください。
(ふくらみが大きく絆創膏からあふれてくる、なにかの理由で絆創膏がはがれてしまった、などでなければ、貼りっぱなしで大丈夫です。)
※この液は膿(うみ)が出ているわけではなく、
むしろキズを早く・きれいに治してくれる作用のある成分も含まれる液ですので、ご安心ください。
<施術翌日>
きずから出てくる液(滲出液:しんしゅつえき、と呼びます)を絆創膏がキャッチして、絆創膏に白いふくらみが出来てきます。
シャワーに入るまえに、貼ってある絆創膏を全てはがしてください。
シャワーの際は、ほくろ除去した部分を含めて濡らして大丈夫ですので、お顔全体を優しく洗ってください。
全体を清潔に保つことも、よりきれいな仕上がりのためには重要です。
シャワーからあがったら、清潔なタオルでやさしく水分をふき取ります。
再度絆創膏をほくろ除去した部分すべてに貼りなおしてください。
施術した箇所が多い方は少し大変ですが、
翌日のケアはこれで完了です♪
<翌日以降~1週間後まで>
もともとのほくろが比較的大きめ・深めのものだった場合は、
翌日以降もそれなりに液がでて、絆創膏が白くぷくっとしてくるかと思います。
白いふくらみがわずかであったり、絆創膏がベトベトになっておらず困らなければ、
そのまましばらく貼りっぱなしで大丈夫です。絆創膏の上から、スキンケアやお化粧などしてください。
日が経つごとに絆創膏がベトベトになってきたり、はがれかけてくる場合は、2-3日に1回程度の交換にしていただくのがよいでしょう。
しかしながら、ご仕事など生活の都合で絆創膏をたくさん貼って過ごすことが難しい場合も多いかかと思います。
そういった方は、日中は施術後の抗炎症と保護を兼ねた軟膏によるアフターケアにチェンジしていただくことも可能です。
(軟膏は当院で購入可能です。1個550円で、1個で足ります。)
☆軟膏によるケア
朝:
理想的には、ほくろ除去した部分には軟膏のみ塗られている状態が良いです。
お化粧や日焼け止めをする場合は、刺激の強いものは避け、最後にほくろ除去した部分に軟膏を薄く塗ってください。
紫外線対策には、帽子や日傘を活用すると良いでしょう。
日中:
可能であれば、ほくろ除去した部分に軟膏を薄く塗り足してください。
夜:
シャワー上がりに、ご自身のスキンケアをされた後、ほくろ除去した部分それぞれに軟膏を薄く塗ってください。
※スキンケアは化粧水や乳液程度にとどめ、あまり刺激の強いものは避けることをお勧めします。
<施術から1週間後以降~>
施術から1週間もたつと、比較的小さい・浅いほくろから、新しい皮膚が形成されてきます(上皮化:じょうひか、と呼びます)。
基本的には、この段階で絆創膏または軟膏のアフターケアはおしまいにしてもらって大丈夫です。
元々大きめだったほくろなど、まだキズがふさがっていないようなところは絆創膏または軟膏のアフターケアを、もう数日~最大1週間程度延長してください。
※アフターケアを早めにおしまいにしてよいか迷った際には、トータル2週間のケアをしておくのが無難かと思います。
(キズの治りに関して、長めにアフターケアをするデメリットはないです)
(随時経過診察を受け付けていますので、絆創膏の期間中、もしご不安なことや相談ごとがありましたら、ご予約の上お気軽にご来院ください。)
これでアフターケアの重要な第1ステージは完了です、おつかれさまでした♪
ほくろ除去後に乾燥させてしまった場合の対処
ほくろ除去から1週間以内程度の期間にほくろを乾燥させてしまった場合は、適切な保湿ケアに速やか戻すことが重要です。そのため、アフターケアを中断してしまったとしても、アフターケア用の絆創膏や軟膏を再開してください。
なお、もし治療部位がかさぶたのようになっている場合は、かさぶたを無理に剥がさない方が望ましいです。かさぶたを無理にはがすと、治癒が遅れたり、炎症や感染の原因となってしまう場合があります。
処方された絆創膏や軟膏を使用し、患部を適度に湿潤に保つことで、炎症や痛みの悪化を防ぐことができます。過度な刺激は避け、患部に触れる際は清潔な手で行うよう注意しましょう。
JSKINクリニック東京銀座
東京都中央区新富1-15-3 新富・ミハマビル5F
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執筆者
JSKINクリニック医師 牧野潤
慶應義塾大学医学部卒業。形成外科学会認定専門医。
在学中にシンガポール国立大学留学。卒業時に医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにて医療・IT分野で従事。初期臨床研修後、慶應義塾大学医学部 形成外科に入局。以降、慶應義塾大学病院及び関連病院にて勤務。2021年11月にJSKINクリニック東京銀座を設立。2024年6月に慶應義塾大学病院 美容外来を開始。
現在、JSKINクリニック代表医師、慶應義塾大学医学部 形成外科 助教。
日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)正会員。形成外科・美容外科学会にて口演及び登壇多数。