「二重が狭くなった」まぶたのかぶさりを、眉下切開(皮膚切除8mm)で改善した症例
40代女性/眉下切開(上まぶたの皮膚切除 8mm)


| 施術 | 眉下切開(上まぶたの皮膚切除 8mm/厚み取りは併施なし) |
|---|---|
| 麻酔 | 局所麻酔(日帰り手術) |
| 費用 | 自費診療(金額は「06 費用とリスク」に記載)/モニター制度があります |
| ダウンタイム | 腫れ・内出血 1〜2週間程度/傷の赤みは数ヶ月かけて落ち着きます |
| 通院 | 抜糸(術後1週間)、経過診察(術後1ヶ月・3ヶ月・10ヶ月) |
01ご相談内容
「以前より二重が狭くなった気がする」というご相談でご来院されました。
まぶたに少し厚みが出てきて、二重に皮膚がかぶさるようになってきたとのことでした。もともとはある程度幅のある二重でしたが、かぶさりによって幅が狭くなり、日によっては奥二重のように見えることもある状態です。
ご要望は、目の印象そのものは大きく変えたくないということでした。
02診断・見立て
診察では、たるみの程度そのものはわずかでした。眼瞼下垂はありません。まぶたを持ち上げる力自体は保たれていて、下がっているのは皮膚だけです。
つまり「二重が狭くなった」の正体は、二重の線が変わったことではなく、その上に皮膚が乗ってきて線が隠れていることです。ここを取り違えると、術式の選び方も変わってしまいます。
二重のライン自体を作り直す(二重切開法)や、まぶたを持ち上げる力を強める(眼瞼下垂手術)は、この方には過剰です。もともとの二重は本人が気に入っている形で、そこに手を入れる理由がありません。
眉下切開なら、二重の線には一切触れずに、その上に乗った皮膚だけを外せます。「印象は変えたくないが、かぶさりだけ取りたい」というご要望に、いちばん素直に噛み合う術式だと判断しました。
03施術内容
- 術式 眉下切開(上まぶたの皮膚切除 8mm/厚み取りは併施なし)
- 麻酔 局所麻酔(日帰り手術)
切除幅は8mmとしました。たるみの量そのものはわずかですが、その少量が二重にかぶる位置にあるため、見た目への影響は大きく出ます。かぶさっている分を確実に外せる幅として設定しています。

手術前のデザインです。線は2本引いてあり、この2本にはさまれた紡錘形の皮膚を切除します。下の線が切開の下端、上の線が上端です。上の線は、眉毛の下縁がほんの少し眉毛の中に入り込む位置に置いています。ここが眉下切開でいちばん大事なところです。眉毛から離して下に引いてしまうと、傷と眉毛の間に隙間が空き、そのぶん傷が目立ちやすくなります。わずかに毛の生えている範囲へ食い込ませることで、生えてくる毛が傷に重なって隠れます。幅がいちばん広いのは眉の中央付近で、目頭側と目尻側に向かって細くなります。この紡錘形にしておくと、皮膚を切除したあとに段差を作らずに閉じられます。
この症例では厚み取り(眼輪筋・ROOF の切除)は行っていません。まぶたの中の組織はそのまま温存し、かぶさっている皮膚だけを最小限切除しています。組織まで取ると、まぶたの厚みや目もとの雰囲気そのものが変わります。「印象を変えたくない」というご要望に対しては、ここを触らないことが答えになります。
04経過・ダウンタイム

上まぶたの皮膚が二重にかぶさり、二重の幅が狭く見えています。眉の位置がやや高いのもこの時点の特徴です。かぶさりを眉で持ち上げて視野を確保しているためで、無意識のうちに起きています。

抜糸のときの状態で、まだ糸がかかっています。眉毛の下縁に沿って縫合線が見えます。この時期は腫れと傷の赤みが残りますが、傷そのものは眉毛の際にあるため、眉の生えている範囲にほとんど隠れます。抜糸は術後7日で行いました。

腫れは引き、かぶさりが取れて二重の幅が戻っています。傷の赤みは1ヶ月ごろがピークで、この時点ではまだ残っています。眉の位置は、術前より自然な高さに下りています。

傷の赤みが引いてきました。二重の幅は安定しています。

傷は眉毛の際に溶け込んで、正面から見て分かりません。二重の幅も落ち着いています。眉下切開の傷は、おおむね3ヶ月から半年ほどかけて、かなり目立ちにくくなります。この写真は術後10ヶ月なので、そこからさらに落ち着いた状態です。ただし、ここが終点ではありません。傷はこの先も時間をかけて周りの皮膚に馴染み、さらに目立たなくなっていきます。
05結果・ポイント
「二重が狭くなった」の原因は、二重そのものではなく、上に乗ってきた皮膚であることが多いというのがこの症例の要点です。二重のラインを作り直さなくても、かぶさりを外せば元の幅は戻ります。
たるみの量がわずかでも、それが二重にかぶる位置にあれば見た目への影響は大きく出ます。「たるみが少ないから手術するほどではない」とは限りません。量ではなく、どこに乗っているかで判断します。
厚み取りを併施しなかったことが、この症例のいちばんの設計です。組織まで取れば変化は大きくなりますが、そのぶん目もとの雰囲気そのものが変わります。「印象は変えたくない、かぶさりだけ取りたい」というご要望に対しては、取らない判断のほうが答えになります。
術前と術後で眉の高さが変わっているのも、あわせて見ていただきたい点です。かぶさりがある間は眉を上げて視野を補っていました。皮膚を外すとその必要がなくなり、眉は自然な高さに戻ります。眉下切開は「たるみを取る手術」であると同時に、眉を上げ続けなくてよくなる手術でもあります。
06費用とリスク
費用
自費診療です。この症例は265,000円(眉下切開リフト)。厚み取りオプション(眼輪筋・ROOF切除/+33,000円)は併施していません。別途、診察料と処方薬代がかかります。※別途モニター料金がございます。
主なリスク・副作用
内出血・腫れ(1〜2週間程度)、傷の赤み(数ヶ月かけて目立たなくなります)、左右差、眉の位置や形の変化、傷あとの盛り上がり、まぶたの閉じにくさ、傷の周りの知覚の鈍さ(数ヶ月で戻ります)、感染など。日本形成外科学会認定 形成外科専門医/日本美容外科学会(JSAPS) 正会員

