肌の再生医療のデメリットとメリット|期待できる効果も解説
肌の若返りで注目されている再生医療には、いくつか注意しておきたいデメリットがあります。デメリットを把握しておかないと、「イメージと違う」と感じられるかもしれません。
そこで、治療を検討する際は、デメリットも把握しておくことが大切です。
本記事では、肌の再生医療について、デメリットやメリットを紹介します。再生医療の種類や期待できる効果も紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
肌の再生医療のデメリット

肌の再生医療で考えられるデメリットは、次の4つです。
- 費用が高い
- 効果に個人差がある
- 治療に時間がかかる
- ダウンタイムがある
肌の再生医療を検討しているかたは、事前にデメリットを確認しておきましょう。
費用が高い
再生医療は、費用の高さが大きなデメリットです。ほかの美容医療の施術と比べると、再生医療の費用は安価だとはいえません。
費用が高くなってしまうのは、細胞の培養や移植にコストがかかってしまうためです。また、細胞の注入には高い技術が求められます。そのため、一般的な美容クリニックでの施術よりも費用が高くなってしまうのです。
審美目的の治療は保険適用外で、高額療養費制度も適用されません。再生医療に興味があっても、費用がネックで難しいと思われるかたも多いでしょう。
ただし、再生医療は長期的な効果に期待できます。
効果に個人差がある
肌の再生医療は、効果に個人差があることもデメリットです。
再生医療は、肌に劇的な変化が出るような治療ではありません。肌が本来持っている力を利用し、時間をかけて自然に変化していくことが特徴です。もともとの肌の状態によっては「あまり効果が出なかった」と感じられる場合もあるでしょう。
時間がかかる
再生医療は、治療の種類によっては時間がかかるというデメリットもあります。
たとえば、再生医療のひとつである線維芽細胞移植は、自分自身の細胞を採取して移植する施術です。移植にあたっては、細胞の採取・培養・増殖を行います。細胞を定着させるためには、間隔をあけて複数回の移植を行わなくてはなりません。肌が本来持っている力で症状を改善する方法であるため、ほかの施術よりも効果が出るまでには時間が必要です。
さらに、効果を維持するためには定期的なメンテナンスを受ける必要があります。即効性を求めるかたには、向いていないかもしれません。
ダウンタイムがある
再生医療は、ダウンタイムがあることもデメリットです。
ダウンタイムでは赤みや内出血などが出る可能性があります。ただし、赤みや内出血は、ファンデーションやコンシーラーなどでカバーすることが可能です。症状が出たとしても数日で自然に治ります。
ダウンタイムがあるといっても、ほかの施術と比べると症状は軽く、期間も短めです。ダウンタイムの症状が強いときや長引くときは、クリニックで相談しましょう。
肌の再生医療のメリット

デメリットはあるものの、肌の再生医療には大きなメリットがあります。代表的なメリットは次の4つです。
- 肌の悩みの根本的な解決に期待できる
- 副作用やアレルギーのリスクが少ない
- 何歳からでも始められる
- 採取した細胞を保管できる
メリットについてもひとつずつチェックしてみましょう。
肌の悩みの根本的な解決に期待できる
再生医療は、肌の悩みの根本的な解決に期待できることが大きなメリットです。
たるみやシワなど、肌の悩みをお持ちのかたも多いでしょう。肌の悩みには、ヒアルロン酸やボトックスなどの注射による対処も可能です。薬剤を注射する方法は即効性があるものの、時間が経つと効果が薄れてしまいます。
しかし、再生医療なら根本的な解決がめざせるでしょう。自分自身の細胞を使う方法であるため、仕上がりも自然です。
拒絶反応やアレルギーのリスクが少ない
再生医療には、拒絶反応・アレルギーのリスクが少ないというメリットもあります。
自分自身の細胞を使う方法であるため拒絶反応が出にくく、人工的な薬剤を注入する方法と違い、副作用のリスクも低い方法です。そのため、安全性の高い治療方法だといえるでしょう。
ただし、細胞の採取時や移植時に使う麻酔薬に対し、アレルギーが出る場合があります。過去に麻酔薬でアレルギー症状が出たことがあるかたは、医師に相談しましょう。
何歳からでも始められる
再生医療は、何歳からでも始められることもメリットです。
肌の再生医療で行われる線維芽細胞移植では、自分自身の細胞を採取して増やして移植します。肌の老化が気になり始めてから細胞を採取しても問題はありません。
採取した細胞を保管できる
採取した細胞を冷凍保管して、好きなタイミングで治療できることも、再生医療のメリットです。移植を受けるたびに細胞を採取する必要はありません。
ただし、細胞を保管する期間に応じて料金が発生します。保管期間や料金はクリニックでの確認が必要です。
肌の再生医療の種類

代表的な肌の再生医療は「線維芽細胞移植」と「PRP療法」の2種類です。どのような治療なのか、ひとつずつ解説します。
線維芽細胞移植
耳の後ろなどから採取した細胞を培養・増殖して肌に注入する施術が、線維芽細胞移植です。クリニックによって名称には違いがあり、線維芽細胞療法と呼ばれることもあります。
細胞の採取時は局所麻酔を行うため、痛みはほとんどありません。
線維芽細胞療法は、肌のハリや弾力を取り戻すための施術です。時間がかかる方法ではあるものの、効果は長期間継続します。
PRP療法
血液から取り出した血小板を使い、肌の再生を促す施術が、PRP療法です。血液を加工して組織を再生する成分を抽出し、気になる部分に投与することで症状を改善します。
PRP療法は「多血小板血漿療法」とも呼ばれ、膝や肘などの痛みを緩和する治療でも使われている方法です。
肌の再生医療で期待できる効果
肌の再生医療で期待できる効果は次の2つです。
- たるみやシワを改善する
- 老化を遅らせる
おもな効果についてもチェックしてみましょう。
たるみやシワを改善する
再生医療では、たるみやシワなどの改善に効果が期待できます。肌の老化によって起こるのが、たるみやシワなどの症状です。
たるみやシワなどは、加齢や紫外線でのダメージなどで真皮にある線維芽細胞が減少し、コラーゲンやエラスチンの量が減ることで生じます。
再生医療を受けると、コラーゲンやエラスチンの量が増え、ハリや弾力が戻るでしょう。
肌の老化を抑制する
再生医療には、肌の老化を抑制する効果にも期待できます。再生医療を受けると、コラーゲンやエラスチンの生成が活発になるためです。
若いうちに治療を始めると、美肌効果の持続にも期待できます。肌の老化に悩んでいるかただけでなく、美肌を維持したいかたにもおすすめの治療です。
再生医療を受ける前に確認すべきポイント

肌の再生医療を検討する際は、以下の点を事前に確認しましょう。
- 治療にかかる総費用と支払い方法を確認する
- 効果が現れるまでの期間と持続期間を理解する
- ダウンタイムの症状と期間について説明を受ける
- 複数のクリニックで相談し比較検討する
- アフターケアや保証制度について確認する
再生医療を受ける際はデメリットを知っておくことが大切
肌の再生医療には、「費用が高い」「効果に個人差がある」など、いくつかのデメリットが存在します。時間がかかる治療方法であるため、「今すぐに肌の悩みを改善したい」と考えるかたには不向きかもしれません。
しかし、肌の再生医療では、シワやたるみなどの根本的な解決に効果が期待できます。拒絶反応やアレルギーのリスクが少なく、何歳からでも始められることも、再生医療のメリットです。
治療を受けるか検討する際は、ぜひメリットだけでなくデメリットも考慮してくださいね。
JSKINクリニック東京銀座
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JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業、形成外科学会認定専門医
現在はJSKINクリニック代表医師、および慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(慶應病院美容外来担当医)を務める。
所属:日本形成外科学会、日本再生医療学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本レーザー医学会
発表:日本形成外科学会学術集会(シンポジスト、口頭演者)、日本美容外科学会(JSAPS)(口頭演者)、韓国形成外科学会(口頭演者)
メディア: ホンマでっか!?TV(フジテレビ)、婦人画報、雑誌ゲーテ/GOETHE、MXテレビ、その他webメディアでの監修多数