顔にほくろが多い人にはどのような特徴があるのでしょうか。生まれつきのほくろで悩んでいる人も多いでしょう。また、年齢を重ねてほくろが増えたと感じている方もいらっしゃいますよね。
本記事では、顔にほくろが多い人の特徴にはどのような特徴があるのか紹介します。ほくろを除去する方法や除去後の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
顔にほくろが多い人の特徴
皮膚の表面にある濃褐色のできものが「ほくろ」です。医学的には、「母斑細胞母斑」や「単純黒子」などと呼ばれています。
顔にほくろが多い人のおもな特徴は次のようなものです。
- 親にほくろが多い
- 紫外線にあたる機会が多い
特徴について、それぞれ解説します。
親にもほくろが多い
ほくろの多さに大きく関係しているといわれるのが、遺伝です。生まれつき顔のほくろが多い人は、両親のどちらかにほくろが多い場合があります。
年齢を重ねてほくろが大きくなり、目立つようになる場合もあるでしょう。
紫外線にあたる機会が多い
紫外線にあたる機会が多い人は、ほくろが増えやすくなります。ほくろが増えるのは、肌が刺激を受け、メラノサイトがメラニン色素を生成しているためです。
- 屋外で働いている
- 趣味がアウトドアである
- 露出の多い服装を好んでいる
上記のように屋外で過ごす時間が長いかたは、紫外線対策を徹底しましょう。
ほくろを除去する方法
シミとは違い、ほくろはスキンケアだけで改善できません。ただし、皮膚科や美容皮膚科など、クリニックで除去できます。
ほくろを除去する代表的な方法は次の4つです。
- 炭酸ガスレーザー治療
- くり抜き法
- 外科手術
どの方法が合っているかはほくろの状態によって違うため、医師による診察が必要です。4つの除去方法を紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
炭酸ガスレーザー治療
ほくろやイボの除去で人気の施術が、炭酸ガスレーザー治療です。炭酸ガスレーザー治療では、局所麻酔のうえで皮膚のできものをレーザーで削りとります。
手術よりも出血が少なく、跡が残りにくいことが炭酸ガスレーザー治療のメリットです。ただし、ほくろを除去した跡が軽減していくまでは時間がかかります。
大抵のほくろは1回の施術で除去できるでしょう。大きなほくろでは、複数回にわけて施術する場合もあります。
炭酸ガスレーザーによるほくろの除去は保険適用外です。
くり抜き法
メスや医療用のパンチを使ってほくろをくり抜くのが、くり抜き法です。くり抜き法では、皮膚の表面に見えている部分を除去しつつ、根にもアプローチします。
1センチ未満の小さなほくろは縫合が不要であるため、外科手術と比べると身体への負担を減らせるでしょう。大きなほくろ・根が深いほくろでは、跡が残らないよう傷口を縫合する場合があります。
ただしくり抜き法の場合は、不必要にきずが深くなってしまうリスクがあり、注意が必要です。経験の浅い医師が施術すると、傷跡が凹んだり、跡が残ってしまったりするリスクがあります。
外科手術
外科手術も、ほくろ除去での選択肢のひとつです。ほくろを切り取って、周囲の皮膚を引き寄せて縫合します。ほくろを完全に除去するため、再発のリスクが低い方法です。
外科手術は大きなほくろの除去に向いています。傷跡の大きさは、除去するほくろの直径の約2倍です。期間が経過するごとに薄く白っぽい線のきずあとになっていきます。
ほくろ除去での注意点
ほくろが多いなら、クリニックでの除去がおすすめです。ただし、除去後に後悔しないためには、いくつか注意点があります。
代表的な注意点についても見ていきましょう。
紫外線対策を行う
ほくろの除去後は紫外線対策を徹底しましょう。施術後の肌はデリケートな状態になっていて、紫外線対策を怠ると色素沈着やほくろの再発につながってしまいます。
紫外線対策には、日焼け止めや日傘などが効果的です。身体のほくろなら、衣類で覆うようにしましょう。日焼け止めは、肌への負担がかからない低刺激のものを使うのがおすすめです。施術後にクリニックから保護用のテープが処方されたら、医師の指示通りに使用してください。
かさぶたは自然に剥がれるまで待つ
施術後にかさぶたができたら、自然に剥がれるまで待ちましょう。
かさぶたを見ると、つい剥がしたくなってしまうかもしれません。しかし、かさぶたは傷跡を細菌や感染から守る役割を持つ大切なものです。無理にかさぶたを剥がすと、赤みや陥没などにつながります。
跡を残さないためにも、かさぶたを剥がさないよう注意してください。
肌への刺激を防ぐ
ほくろ除去後は、肌への刺激を防ぎましょう。患部を刺激すると、ダウンタイムが長引く原因になってしまいます。
- 洗顔時に患部をこすらない
- 刺激の強いスキンケアアイテムを使わない
- 傷口が塞がるまでは患部へのメイクやスキンケアを避ける
なるべく患部に刺激を与えないよう、意識する必要があります。
ほくろは自分で除去できる?
「ほくろが多いので自分で除去したい」とお考えのかたも多いのではないでしょうか。しかし、セルフでのほくろ除去はおすすめできません。なぜなら、根が深いほくろは表面だけを削っても再発する可能性が高いためです。
針やカッターナイフを使うほくろ除去では、患部が感染を起こして傷が残るおそれがあります。もぐさを使う方法ではやけどのおそれがあるでしょう。
海外製のほくろ・イボ除去クリームを個人輸入して使うのもNGです。個人輸入のクリームによって、重篤な皮膚障害を引き起こしてしまったケースが報告されています。
クリニックでの診察が必要となるのは、「ほくろだと思ったら皮膚がんだった」という事例もあるためです。特に、大きくなったほくろや、盛り上がってきたほくろには注意しなくてはなりません。
ほくろ除去は、必ず皮膚科や美容皮膚科など専門のクリニックで施術を受けましょう。
「ほくろが多い」という悩みはクリニックで相談
ほくろが多い人には、親にほくろが多い・紫外線にあたる機会が多いなどの特徴があります。「ほくろを増やしたくない」とお考えでしたら、ぜひ紫外線対策を行ってみましょう。
顔のほくろが多いと、コンプレックスになってしまいがちです。だからといって自分で除去しようとすると、再発したり傷が残ったりするおそれがあります。
ほくろが多いと悩んでいるのでしたら、クリニックでの除去を検討してみましょう。炭酸ガスレーザー治療なら、一度の施術で複数のほくろを除去できます。悩みを解消するために、ぜひクリニックでカウンセリングを受けてみてくださいね。
記事監修者
JSKINクリニック医師 牧野潤
慶應義塾大学医学部卒業。形成外科医。シンガポール国立大学病院留学。医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域で従事。
慶應義塾大学病院、埼玉医科大学総合医療センター等勤務を経て、現在は慶應義塾大学医学部 特任助教。
大学病院での臨床・研究と並行し、レーザー・注入施術などの美容医療に特化した「JSKINクリニック」を2021年より経営・監修。