眼瞼下垂の見分け方を医師が解説します。

眼瞼下垂の主な症状と特徴

瞼が下がることで生じる見た目の変化

眼瞼下垂は、上まぶたが下がることで視界が狭くなり、日常生活に支障をきたす状態です。

この症状は、見た目にも大きな影響を与えます。具体的には、以下のような変化が挙げられます。

  • 眠たそうな印象
    まぶたが下がることで、周囲から「眠そう」と思われることが多くなります。
  • 眉毛や額のシワ
    視界を確保するために、額の筋肉を使ってまぶたを持ち上げようとするため、眉毛が吊り上がり、額に深い横シワができることがあります。
  • 顎を上げる姿勢
    視野を確保するために、顎を上げて物を見る姿勢を取ることが多くなります。この姿勢は、首や肩への負担を増加させる要因にもなります。
  • 左右差の目立ち
    両目の開き具合に差が生じることがあり、これが見た目の不均衡を引き起こします。

これらの変化は、単なる外見上の問題にとどまらず、心理的な負担や社会的な影響を及ぼすこともあります。

眼精疲労や頭痛の原因に?

眼瞼下垂は、眼精疲労や頭痛の原因となることがあります。まぶたが下がることで視界が狭くなり、目を開けるために余計な力を使うことが主な要因です。

  • 眼精疲労
    まぶたを持ち上げるために、額の筋肉や眉毛を頻繁に使うことで、目の周辺が疲れやすくなります。この疲労が蓄積すると、眼精疲労を引き起こします。
  • 頭痛
    額や眉毛の筋肉を過剰に使用することで、緊張性頭痛が発生することがあります。また、視界が狭くなることで、目を凝らして見る習慣がつき、これが頭痛の一因となることもあります。
  • 自律神経の影響
    眼瞼下垂による神経受容体の刺激が、脳や中枢神経に影響を与え、頭痛や不眠症、不安障害などの症状を引き起こす場合もあります。

これらの症状は、眼瞼下垂の直接的な影響だけでなく、間接的な要因によっても引き起こされるため、早期の診断と治療が重要です。

肩こりや姿勢の悪化にもつながる可能性

眼瞼下垂は、肩こりや姿勢の悪化とも密接に関連しています。視界を確保するために不自然な姿勢を取ることが、これらの症状を引き起こします。

  • 肩こり
    額や首の筋肉を過剰に使用することで、肩や首の筋肉が緊張し、血行不良を引き起こします。この結果、慢性的な肩こりが生じることがあります。
  • 姿勢の悪化
    視野を確保するために顎を上げる姿勢を取ることが多くなると、首や背中に負担がかかり、姿勢が悪化する可能性があります。このような姿勢の変化は、長期的には筋骨格系の問題を引き起こすこともあります。
  • 全身への影響
    肩こりや姿勢の悪化が進行すると、全身の血行不良や疲労感、不眠などの症状が現れることがあります。

これらの症状は、眼瞼下垂の治療を通じて改善することが期待されますが、早期の対応が重要です。特に、肩こりや姿勢の悪化が進行すると、日常生活の質に大きな影響を及ぼす可能性があります。

眼瞼下垂を放置するとどうなる?

眼瞼下垂を放置すると、視覚や身体、精神面にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。以下に主なリスクを解説します。

まず、視野の狭窄が進行します。まぶたが垂れ下がることで視界が遮られ、日常生活に支障をきたすことがあります。これにより、物を見る際に顎を上げる姿勢を取る癖がつき、首や肩に負担がかかることがあります。

次に、眼精疲労や頭痛が発生する可能性があります。視界を確保するために額や眉毛の筋肉を過剰に使用することで、目の周囲が疲れやすくなり、緊張性頭痛を引き起こすことがあります。また、これが慢性化すると、肩こりや首の痛みを伴うこともあります。

さらに、姿勢の悪化や肩こりもリスクの一つです。顎を上げる姿勢が続くことで、首や肩の筋肉が緊張し、血行不良を引き起こします。これが慢性的な肩こりや姿勢の歪みにつながる可能性があります。

精神的な影響も無視できません。眼瞼下垂により「眠たそう」「老けて見える」といった外見上の変化が起こり、自己評価の低下や対人関係でのストレスを感じることがあります。また、交感神経の過剰な緊張が自律神経の乱れを引き起こし、不眠やめまいなどの症状を伴う場合もあります。

これらのリスクを軽減するためには、早期の診断と適切な治療が重要です。特に症状が進行する前に専門医に相談することが推奨されます。

眼瞼下垂の治療方法と対処法

手術による治療法の種類と特徴

眼瞼下垂の治療は、基本的に手術が最も効果的であり、症状の原因や程度に応じて複数の術式が選択されます。以下に代表的な手術方法とその特徴を解説します。

  • 挙筋前転術(きょきんぜんてんじゅつ)
    眼瞼挙筋(まぶたを持ち上げる筋肉)が伸びている場合に、その筋肉を短縮して機能を回復させる手術です。軽度から高度の眼瞼下垂まで全般に適しており、比較的自然な仕上がりが期待できます。
  • 眉毛下余剰皮膚切除術(眉下切開、眉下リフト)
    まぶたの皮膚のたるみを改善する治療です。垂れ下がったまぶたのたるみが軽減することで、本来の目の形に戻り、目をあけやすくなる効果があります。眉毛の下縁にきずが隠れるため、きずが目立ちにくい治療です。
  • 前頭筋吊り上げ術(ぜんとうきんつりあげじゅつ)
    挙筋の機能がほとんど失われている場合に、おでこの筋肉(前頭筋)の力を利用してまぶたを持ち上げる手術です。重度の眼瞼下垂や先天性の症例に適用されますが、仕上がりがやや人工的になる場合があります。
  • 埋没式挙筋短縮術(切らない手術)
    メスを使わず糸で筋肉を固定する方法で、軽度の眼瞼下垂に適しています。ダウンタイムが短く、術後の腫れも少ないため、手術に抵抗がある方に人気です。ただし、適応範囲が限られます。

これらの手術は、症状の程度や患者の希望に応じて選択されます。医師との十分な相談が重要です。

手術後の回復期間と注意点

眼瞼下垂手術後の回復期間は、手術の種類や個人差によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

  • 回復期間
    手術後約2週間は腫れや内出血が見られることが多く、完全に腫れが引くまでには1-2か月程度かかる場合があります。切開を伴う手術ではダウンタイムが長くなる傾向がありますが、埋没法などの切らない手術では1-2週間程度で日常生活に戻れることが多いです。
  • 術後の注意点
    1. 冷却と安静: 手術直後から2~3日は患部を冷やし、腫れを抑えることが推奨されます。
    2. 感染予防: 傷口を清潔に保ち、医師から処方された抗生物質や外用薬を適切に使用します。
    3. 激しい運動の制限: 血流が増えることで腫れや内出血が悪化する可能性があるため、術後1週間程度は運動や入浴を控える必要があります。
    4. 定期的な診察: 術後1週間で抜糸を行い、その後も1か月、3か月と定期的に経過観察を受けることが重要です。

術後の経過には個人差があるため、医師の指示に従いながら無理のない生活を心がけましょう。

手術以外の改善策はある?

眼瞼下垂を根本的に治療するには手術が必要ですが、軽度の症状や予防のために以下の方法が試みられることがあります。ただし、これらは一時的な改善や進行の抑制を目的としたものであり、根本的な治療にはなりません。

  • セルフケアやトレーニング
    目の周りの筋肉を鍛えるトレーニングやストレッチが提案されることがありますが、効果は限定的です。むしろ、誤った方法で行うと症状を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。
  • アイプチやテープの使用
    二重のりやアイテープを使ってまぶたを持ち上げることで、見た目を一時的に改善することができます。ただし、長期使用はまぶたに負担をかけ、症状を悪化させるリスクがあります。
  • 生活習慣の見直し
    コンタクトレンズの長時間使用を避ける、まぶたをこすらない、アイメイクを優しく落とすなど、まぶたへの負担を減らすことが予防につながります。

これらの方法は軽度の症状や予防には役立つ場合がありますが、進行した眼瞼下垂には効果が期待できないため、専門医の診察を受けることが推奨されます。

眼瞼下垂は何科?眼科・形成外科の違いと受診ポイントについて解説します。

眼瞼下垂とは?

眼瞼下垂は、上まぶたが垂れ下がって十分に開かない状態を指し、主に加齢や長期のコンタクトレンズ使用が原因となります。この症状は視野の狭窄や日常生活への支障を引き起こす可能性があり、適切な診断と治療が重要です。

眼瞼下垂は何科を受診すべき?

眼瞼下垂の治療を受ける際には、症状の原因や目的に応じて「眼科」「形成外科」「美容外科」のいずれかを選ぶことが一般的です。それぞれの診療科には特徴があり、以下のように選択すると良いでしょう。

  • 眼科
    眼瞼下垂の原因が視機能に影響を及ぼしている場合や、他の眼疾患が疑われる場合に適しています。
    眼科では、眼瞼下垂の診断や治療に加え、視力や眼球の状態を詳細に検査できます。
  • 形成外科
    まぶたの機能回復を目的としつつ、傷跡を目立たせないような手術を希望する場合に適しています。
    状態に応じて保険適用となる手術治療が可能で、機能性と審美性の両方をより考慮した治療が行われます。
  • 美容外科
    生活に支障が出ているわけではないが、見た目の改善を重視する場合に選ばれます。
    眼瞼下垂の治療だけでなく、二重形成やたるみ除去などの審美的な施術を同時に行うことが可能です。
    ただし、原則保険適用外の自費治療になります。

眼科での診療内容と特徴

眼科では、眼瞼下垂が視機能にどの程度影響を与えているかを診断し、必要に応じて手術を行います。以下が主な特徴です。

  • 診断の精密さ
    眼球や視力に関する詳細な検査が可能で、眼瞼下垂の原因が他の疾患(例: 偽眼瞼下垂症や神経疾患)によるものかどうかを判断できます。
  • 治療の目的
    主に視界の改善や眼瞼の機能回復を目的とした治療が行われます。審美的な改善を考慮しないわけではないですが、主たる目的にはなりません。。
  • 保険適用
    症状が日常生活に支障をきたす場合、保険適用で治療を受けることが可能です。

形成外科での診療内容と特徴

形成外科では、眼瞼下垂の機能回復を目的としながら、傷跡を目立たせないような手術が行われます。

  • 治療の範囲: まぶたの切開や縫合技術に優れています。
  • 審美性への配慮: 機能回復に加えて審美性も考慮した治療が行われます。
  • 保険適用: 症状が機能的な問題を引き起こしている場合、保険適用で治療を受けることが可能です。

美容外科での診療内容と特徴

美容外科では、眼瞼下垂の治療に加えて、見た目の改善を重視した施術が行われます。

  • 審美的な治療: まぶたの開きを改善するだけでなく、二重形成やたるみ除去など、患者の希望に応じたデザイン性の高い治療が可能です。
  • 自由診療: 保険適用外となるため、費用が高額になることが一般的です。ただし、仕上がりの美しさをより重視する方には適しています。
  • 多彩な施術メニュー: 眼瞼下垂の治療と同時に、他の美容施術を受けることも可能です。

眼科と形成外科・美容外科の違い

眼瞼下垂の治療を受ける際、眼科、形成外科、美容外科のいずれを選ぶかは、治療の目的や仕上がりの希望によって異なります。それぞれの診療科の特徴を以下の項目ごとに解説します。

治療方法の違い

  • 眼科
    眼科では、視機能改善を目的とした手術が中心です。主な治療法には「挙筋短縮術」や「挙筋前転術」があり、まぶたを上げる筋肉を調整して視界を広げます。ただし、外科的な手術を行わない眼科クリニックが多いため、眼瞼下垂を得意とする医療機関を選ぶ必要があります。
  • 形成外科
    形成外科では、切開手術を中心に行い、まぶたの皮膚や筋肉を調整します。上記の挙筋前転術以外にも、余剰皮膚切除術などの提案も可能です。傷跡を目立たせないようにする技術が特徴で、保険適用の範囲内で治療を受けられることが多いです。また、まぶたのたるみや余分な皮膚を除去することで、機能性と審美性を両立させる治療が行われます。
  • 美容外科
    美容外科では、切開法や埋没法など、患者の希望に応じた多様な治療法が選択可能です。場合により注射やレーザーなどのダウンタイムが短い施術も提供されることがあります。また、二重形成や目の下のクマ治療など、より審美的な要素を重視した治療が特徴です。ただし、これらの治療は保険適用外となることが一般的です。

仕上がりの違い(機能改善 vs 美容改善)

  • 眼科
    視界の改善が主目的であり、審美性は主たる目的ではありません。傷跡や左右対称性への配慮は限定的です。
  • 形成外科
    傷跡を目立たせないよう配慮しつつ、自然な仕上がりを目指します。機能性と審美性のバランスを重視します。
  • 美容外科
    見た目の美しさを最優先し、患者の希望に応じたデザイン性の高い仕上がりを提供します。

まとめ

眼瞼下垂は、視界の狭まりや目の疲れだけでなく、肩こりや頭痛など全身の不調を引き起こすことがあります。セルフチェックで症状が疑われる場合は、早めに眼科や形成外科を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

治療の選択肢は、機能改善を重視するか、美容的な仕上がりを求めるかによって異なります。医師と十分に相談し、自分に合った治療法を選びましょう。

まぶたのたるみの主な原因

まぶたのたるみは、加齢や生活習慣、紫外線などの影響によって引き起こされる現象です。以下に、主な原因を小見出しごとに詳しく解説します。

加齢による皮膚の弾力低下

加齢に伴い、皮膚の弾力を保つコラーゲンやエラスチンの生成が減少します。この結果、皮膚のハリが失われ、たるみが生じます。

特にまぶたの皮膚は非常に薄いため、他の部位よりも早く影響を受けやすいです。

また、加齢による眼窩脂肪(目の周囲の脂肪)の突出も、まぶたのたるみを助長する要因となります。これにより、目元全体が重たく見えることがあります。

眼輪筋の衰え

眼輪筋は目の周囲を取り囲む筋肉で、目を開閉する役割を担っています。

しかし、加齢や長時間のパソコン・スマートフォンの使用により、この筋肉が衰えると、まぶたを支える力が弱まり、たるみが発生します。

さらに、まばたきの回数が減少することも筋肉の衰えを加速させる要因です。これにより、まぶたや目元の脂肪を支えきれなくなり、たるみが目立つようになります。

紫外線ダメージによる影響

紫外線は肌の老化を促進する「光老化」の主な原因です。

特に波長の長いUV-Aは肌の奥深くにまで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊します。このダメージが蓄積すると、皮膚の弾力が失われ、たるみが生じます。

紫外線は季節を問わず降り注いでいるため、日常的な紫外線対策が重要です。日焼け止めの使用や帽子・日傘の活用が推奨されます。

生活習慣と姿勢の悪化

生活習慣の乱れや姿勢の悪化も、まぶたのたるみを引き起こす要因です。

  • 不規則な生活習慣: 睡眠不足や栄養バランスの乱れ、喫煙などは、肌の代謝を低下させ、たるみを悪化させます。
  • 姿勢の悪化: 猫背や前かがみの姿勢は、顔全体が下向きになりやすく、血流が悪化します。これにより、老廃物が溜まり、顔やまぶたのたるみを引き起こします。

50代のまぶたのたるみ改善方法

50代になると、加齢による皮膚の弾力低下や筋肉の衰えが進み、まぶたのたるみが目立ちやすくなります。

このたるみは、見た目の印象を老けさせるだけでなく、視界を狭めるなどの機能的な問題を引き起こすこともあります。以下では、自宅でできるセルフケアから美容医療まで、まぶたのたるみ改善方法を詳しく解説します。

自宅でできるセルフケア

乾燥はたるみを悪化させるため、保湿ケアが重要です。アイクリームを選ぶ際は以下のポイントを参考にしてください。

  • 成分
    • コラーゲンやヒアルロン酸:肌の弾力をサポート。
    • レチノール:肌のターンオーバーを促進。
    • ペプチド:筋肉の衰えを防ぐ効果が期待される。
  • 使用方法
    • 朝晩のスキンケア時に、米粒大の量を目元に優しくなじませます。
    • 強くこすらず、優しく触れることが大切です。

ただしまぶたのたるみは年齢を経るごとに徐々に進行するため、セルフケアでも効果には限界があります。


美容医療での改善法

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入は、額やこめかみの凹んだ部分に適度なボリュームを補う治療法です。結果として引き上げ効果がうまれ、まぶたのたるみによる症状を緩和させる効果があります。

  • メリット
    • ダウンタイムが短く、施術後すぐに効果を実感できる。
    • 自然な仕上がりで、目元が若々しく見える。
  • 注意点
    • およそ12か月おきの定期的なメンテナンスが必要。
    • 過剰な注入は不自然な仕上がりになる可能性がある。

レーザー治療とリフトアップ

レーザー治療や高周波(RF)を用いたリフトアップは、皮膚のコラーゲン生成を促進し、たるみを改善します。

  • 代表的な施術
    • サーマクールアイ:目元専用の高周波治療で、皮膚を引き締める。
    • 医療ハイフ(HIFU):超音波で深部の筋膜を刺激し、リフトアップ効果を得る。
  • メリット
    • 切らない治療のため、ダウンタイムがほとんどない。
  • 注意点
    • 効果があまり感じられない可能性がある。

外科手術(眉下切開や眼瞼下垂手術)

まぶたのたるみに対しては、外科手術が最も効果的です。

  • 眉下切開
    • 眉毛の下を切開して余分な皮膚を取り除き、まぶたのたるみを改善し、目を開けやすくする手術。
    • 傷跡が目立ちにくく、自然な仕上がりが特徴。
  • 眼瞼下垂手術
    • まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)を修復する手術。
    • 見た目の改善だけでなく、視界の確保にも効果的。
  • 注意点
    • ダウンタイムが長くなる場合がある(2週間程度)。
    • 医師の技術によって仕上がりが左右されるため、信頼できるクリニックを選ぶことが重要。

日常生活でできる予防対策

日常生活の中で健康を維持し、肌や体へのダメージを防ぐためには、紫外線対策、食生活の改善、そして睡眠とストレス管理が重要です。

日常生活で健康を維持し、肌や体へのダメージを防ぐためには、紫外線対策、食生活の改善、睡眠とストレス管理が重要です。

紫外線対策とUVケアの徹底

紫外線は肌老化の主な原因であり、日常的な対策が必要です。

日焼け止めはSPFやPA値を用途に応じて選び、2~3時間ごとに塗り直すことが推奨されます。また、日傘や帽子、サングラスを活用し、紫外線が強い時間帯(午前10時~午後2時)の外出を控えることも効果的です。

さらに、紫外線を浴びた後は肌を冷やし、保湿ケアを徹底することでダメージを軽減できます。

食生活の改善と栄養補給

バランスの取れた食事は、体内から健康を支える重要な要素です。ビタミンC(柑橘類、ブロッコリー)はコラーゲン生成を促進し、肌の弾力を保ちます。

ビタミンE(アーモンド、アボカド)は血行を促進し、肌のターンオーバーを整えます。また、リコピン(トマト)やポリフェノール(ブルーベリー)は抗酸化作用があり、紫外線ダメージを軽減します。

十分な水分補給も忘れず、1日2リットルを目安に摂取しましょう。

睡眠とストレス管理

質の良い睡眠は、体の修復と心身の健康維持に不可欠です。毎日同じ時間に寝起きすることで体内時計を整え、7~8時間の睡眠を確保しましょう。寝る前のスマートフォン使用を控え、リラックスできる環境を整えることも重要です。

また、ストレス管理には運動や瞑想、趣味を取り入れることが効果的です。ストレスを軽減することで、睡眠の質も向上します。

これらの習慣を日常生活に取り入れることで、健康的な体と肌を維持し、老化やダメージを予防することが可能です。

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ながら、当院では下記の期間を年末年始休業とさせていただきます。

2024年12月31日(火)~2025年1月3日(金)まで休業いたします。

※12月29・30日については休診予定でしたが、年末での施術に関するご要望を受け、臨時営業日といたしました。

休業期間中に本サイト、メール等にてお問い合わせいただいた内容につきましては、新年1月4日(木)以降に順次対応させていただきます。

尚、お電話によるお問合せは12月30日(土)12:00迄までご対応させていただきます。
休業期間中、大変ご不便をお掛け致しますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

JSKINクリニック

全国で多店舗展開していた医療脱毛クリニックチェーンの、アリシアクリニック。
電車広告や看板、web広告を積極的に出されていたため、知名度があったと思います。

このアリシアクリニックの経営母体(医療法人と一般社団法人)が先日倒産したことがニュースとなり、SNSでも多く話題になっているようです。

率直な第一の感想

その報道自体に特に驚きはなく、そして業界内で衝撃が走っている、ということもないと思います。

美容医療の業界は実は狭く、その世界に身を置く医師であり、かつ医院経営者であることもあり、様々なクリニックの内情などは自然と耳に入ってきます。

とはいえ内部の人間ではない部外者が、無責任に他クリニックのことを対外的に発言することなどできません。

できることとしては、見習うべきところは取り入れ、逆のことは反面教師にして、自院が提供できる美容医療の価値を地道に高めていく、ということに尽きます。

本件に限らず、対外的なイメージと、その実態が異なるクリニックは多くあります。

美容医療業界の直近の現状

今回の報道では、マス広告をよく出していた知名度のあるクリニックであり、規模も大きかったため広く報道されています。

でも一方で、(特に都内で)美容クリニックの数がとても増えていることに気づくと思います。

では美容クリニックの総数が格段に増えているかといえば、そこまでではありません。

何が起こっているかといえば、それなりの数の美容クリニックが、しれっと姿を消しているからです。

美容クリニックが閉院する理由

理由は様々ですが、例として以下の3つがあります。

  • 経営難で倒産したため
  • 何かしらの理由で母体・名称を変えるために既存の閉院し、新規に開院するため
  • 別事業での利益を使って美容クリニックを始めたが、ほとんど利益があがらないため

アリシアクリニックについては①かと思いますが、特に売り上げに対する広告宣伝費の比率があまりに高かったのではないか、という指摘があります。

各広告の単価は私自身も知っていますので、確かにあれだけの広告を出すというのは大変な額になることはわかりますし、かつそれを顧客からの売上で回収することがどれほど難しいことかもわかります。

回数コースの先払いが~、といった指摘もあるようですが、これはクリニックにとっての入金タイミングが変わっているだけの話で、本質的な問題ではないかと思います。

これは一般にはかなり気づきにくいと思います。何かしらの理由、というのを一般化しにくいですが、外観、診療内容、スタッフがあまり変わっていないのに、クリニック名が突如変わることがあります。

旧オーナーが医院ごと、ほかの方に売却したりすることもあります。

現在、新設されている美容クリニックの多くは、別業種の企業が裏で運営しているケースが多くあります。

近年需要が伸びている美容医療に着目し、既存事業の利益を投資して美容クリニックを企画し、医師を雇用しています。

対外的には医院の顔はその院長となる医師ですが、実際は雇用されている身で、経営方針などはそのオーナーや企業が定めます。

一般化はできないですが、非医療者の経営陣と、医療現場のスタッフとの連携がぎくしゃくすることもあり、売上も思ったように伸びず、見切りをつけて閉院されることもあるようです。

チェーンクリニック倒産による社会的な被害者とは

本件の報道では、一括払いをしてまだ施術の残り回数があるのに、もう施術を受けられない、かつ支払ったお金も返ってこない、という方々が多くいらっしゃることも触れられています。

これは重大なことであり、今後何らかな法的手段がなされるのかもしれません。

また、そこで働いていたスタッフにとっても突然のことであり、大変な状況かと思います。
いまや美容クリニックの求人は非常に多く、もしかしたら同じ業界での募集は多いかもしれません。ただし、もともと自らが選んだ職場で、長く充実して働けることの方が、より理想的ではあると思います。

上記のように利用者、勤務スタッフにとって多大な損失が出ているというのはもちろんですが、個人的にはさらに広い範囲での影響があったと考えます。

まっとうな診療をする美容クリニックに対する、好ましくない影響

倒産したとはいえ、これまで多くの利用者がいたわけです。その利用者の方は、宣伝広告をみたり、大手である安心感でそのクリニックを選んだのだと思います。

大きな宣伝広告はよほどの潤沢なキャッシュがあるか、または多少の無理をしないとできません。そのため、多くのクリニックはそのようなことをおこないません。

すると、本来自院にきてもらえたかもしれない顧客が、宣伝広告により他に移ってしまったわけです。移った先のクリニックで良い医療サービスを受けていればよいのですが、結局本件のように倒産してしまうようでは、誰も得をしないことになってしまいます。

長く価値を出し続けるマラソン(経営)をするためには、適切なペースでの水分補給(収益)が不可欠です。それをあたかも短距離走のような猛ペース(過剰な宣伝広告や営業など)で先頭を走り、給水所(顧客)を荒らしてしまったあげく、勝手に途中でリタイアしているような状態です。

残されたクリニックは、社会からの負のイメージダウンを背負いながらも、引き続き経営をし続けていく必要があります。

当院の現状について

一連の報道を受けて、お問い合わせをいただいたり、ご質問を受けることもあるため、情報共有として現時点での状態を記載いたします。(2024/12時点)

  • 現状、倒産の予定はありません。
  • 当院は2021年の開院以来から、広告宣伝費は0です。(今後は検討するかもしれません)
    ご紹介や、インターネット検索から多くご来院いただいています。
  • 医療脱毛に用いる機器として、キャンデラ社のジェントルマックスプロ(厚生労働省承認機器)を使用しています。

レーザー脱毛をはじめ、美容施術は医療行為になります。医療行為には必ずリスクとベネフィットがあり、期待すべき効果を出しながら、リスクを最小限にする努力と、万が一の際のフォロー体制も大切になります。

適切な美容医療をご提供する医院のひとつとして、当院も引き続き診療体制の向上に努めてまいります。