眉下切開

60代女性/眉下切開(上まぶたの皮膚切除 左右とも7mm)※二重切開の既往あり

術前60代女性 眉下切開 術前 正面・開瞼(両目・目もと)
術後3ヶ月60代女性 眉下切開 術後3ヶ月 正面・開瞼(両目・目もと)
この症例のまとめ
施術眉下切開(上まぶたの皮膚切除 左右とも7mm・両側/厚み取りは併施なし)
既往5年前に他院で二重切開(皮膚の切除を含む)
麻酔局所麻酔(日帰り手術)
費用自費診療(金額は「06 費用とリスク」に記載)/モニター制度があります
ダウンタイム腫れ・内出血 1〜2週間程度/傷の赤みは数ヶ月かけて落ち着きます
通院抜糸(術後1週間)、経過診察(術後1ヶ月・3ヶ月)

01ご相談内容

「以前つくった二重の幅が、狭くなってきた気がする」というご相談でした。

この方は5年前に他院で二重切開の手術を受けておられます。そのときに作られた二重が、加齢とともに狭く見えるようになってきたという経過です。

ご要望は、今の目の印象はなるべく変えずに、まぶたのかぶさりだけを軽くしたいということでした。

02診断・見立て

診察では、以前の手術で比較的広めの二重幅が作られていました。そのうえに上まぶたの皮膚がかぶさってきたことで、二重の幅そのものは変わっていないのに、見える幅が狭くなっている状態でした。

すでに皮膚を切除した目もとであることが、設計を決めます

この方は5年前の二重切開のときに、皮膚も一定程度切除されています。そのぶん今回のかぶさりは、通常の眉下切開の患者さんに比べるとやや少なめでした。

ここが重要です。一度皮膚を切除している目もとでは、残っている皮膚の量に限りがあります。通常と同じ感覚で取ると、まぶたが閉じにくくなるなど、取りすぎの影響が出やすくなります。

また、二重の幅を取り戻すという目的であれば、二重のラインを作り直す(再度の切開)という選択肢もあります。ただしそれは目の印象そのものを変える手術です。この方のご希望は「印象は変えたくない」でしたので、そちらは選びませんでした。

そこで二重のラインには一切触れず、かぶさっている皮膚だけを、控えめに切除する方針としました。

03施術内容

  • 術式 眉下切開(上まぶたの皮膚切除 左右とも7mm・両側/厚み取りは併施なし)
  • 麻酔 局所麻酔(日帰り手術)

切除幅は左右とも7mmとしました。この幅は、当院の眉下切開のなかでは控えめな部類です。すでに皮膚が切除されている目もとであることと、印象を変えないというご希望の両方から、この量に決めています。

切開線は眉毛の下に置きますが、眉毛の下縁がほんの少し眉毛の中に入り込む位置に設定します。ここが眉下切開でいちばん大事なところです。眉毛から離して下に引いてしまうと、傷と眉毛の間に隙間が空き、そのぶん傷が目立ちやすくなります。わずかに毛の生えている範囲へ食い込ませることで、生えてくる毛が傷に重なって隠れます。

厚み取り(眼輪筋・ROOF の切除)は行っていません。まぶたの中の組織は温存し、かぶさっている皮膚だけを切除しています。

60代女性 眉下切開 術前 閉瞼(上まぶたのかぶさり)

術前の目を閉じた状態です。二重切開の既往があるため皮膚の余りは強くありませんが、眉の下から上まぶたにかけて、かぶさりが残っているのが分かります。

04経過・ダウンタイム

術前
60代女性 眉下切開 術前 開瞼
60代女性 眉下切開 術前 閉瞼

上まぶたのかぶさりで、以前つくった二重の幅が狭く見えています。

術後1週間(抜糸時)
60代女性 眉下切開 術後1週間 開瞼(内出血)
60代女性 眉下切開 術後1週間 閉瞼(眉下の縫合線と内出血)

ダウンタイムがいちばん出ている時期です。まぶたに内出血が紫から黄色へ変わりかけた状態で残っています。内出血はこの色の変化をたどりながら吸収されていくので、黄色は治っていく途中の色です。閉じた写真では、眉毛のすぐ下に縫合の線がはっきり見えます。抜糸はこの日に行いました。

術後1ヶ月
60代女性 眉下切開 術後1ヶ月 開瞼

内出血は消えました。かぶさりが取れて、二重の見える幅が戻っています。傷の赤みは1ヶ月ごろがピークの時期です。

術後3ヶ月
60代女性 眉下切開 術後3ヶ月 開瞼

傷の赤みが引き、目もとが落ち着きました。眉のすぐ下にあるはずの傷が、ほとんど分かりません。二重のラインには手を加えていないので、目の形そのものは変わっていません。眉下切開の傷は、おおむね3ヶ月から半年ほどかけてかなり目立ちにくくなります。ここが終点ではありません。傷はこの先も時間をかけて周りの皮膚に馴染み、さらに目立たなくなっていきます。

05結果・ポイント

「二重の幅が狭くなった」と感じるとき、二重そのものが変わったとは限りません。この方の二重の幅は、5年前に作られたときから変わっていません。その上に皮膚がかぶさってきたことで、見える幅が減っていたのが実際でした。

だとすれば、二重を作り直す必要はありません。上に乗った皮膚を外せば、もとの幅が見えるようになります。ラインに触れないので、目の印象も変わりません。

一度手術を受けた目もとは、取れる量が違います

この症例でいちばん気をつけたのは切除の量です。5年前の二重切開ですでに皮膚が切除されているため、残っている皮膚には限りがあります。

通常と同じ感覚で取ると、まぶたが閉じにくくなるなど、取りすぎの影響が出やすくなります。左右とも7mmという控えめな量にしたのは、そのためです。「他院で手術を受けたことがある」という情報は、設計を変える情報です。カウンセリングで必ずお伺いしています。

眉のアートメイクをしていると、傷はさらに目立ちにくくなります

この方の傷が術後3ヶ月の時点でほとんど分からないのには、もうひとつ理由があります。以前から眉のアートメイクをされていることです。

眉下切開の傷は、眉毛のすぐ下に入ります。アートメイクは眉の輪郭を下側にも描くため、傷のある位置が色ののった範囲と重なります。生えている毛に隠れるのに加えて、色でも隠れることになります。

そのため「アートメイクをしたあとの眉下切開」は、傷が目立ちにくい条件がそろっています。すでに眉のアートメイクをされている方は、この点では有利です。カウンセリングでもお伝えしている内容です。

06費用とリスク

費用

自費診療です。この症例は265,000円(眉下切開リフト)。厚み取りオプション(眼輪筋・ROOF切除/+33,000円)は併施していません。別途、診察料と処方薬代がかかります。

※別途モニター料金がございます。

主なリスク・副作用

内出血・腫れ(1〜2週間程度)、傷の赤み(数ヶ月かけて目立たなくなります)、左右差、眉の位置や形の変化、傷あとの盛り上がり、まぶたの閉じにくさ、傷の周りの知覚の鈍さ(数ヶ月で戻ります)、感染など。まぶたの手術を受けたことがある方は、皮膚の余裕が少ないぶん、取りすぎによる閉じにくさのリスクが高くなります。診察で切除量を慎重に判断します。
牧野 潤 医師(形成外科専門医)
牧野 潤
JSKINクリニック東京銀座 代表医師/慶應義塾大学病院 形成外科(美容)特任助教
日本形成外科学会認定 形成外科専門医/日本美容外科学会(JSAPS) 正会員