移植医療・再生医療・幹細胞移植・幹細胞培養上清 これらの比較と違いについて (2/2)
前編では、移植医療、再生医療の流れ、そこから生まれてきた幹細胞移植についてご紹介しました。
幹細胞移植にかかる大変な工程と莫大なコストという課題から、幹細胞培養上清が着目されるようになっています。
なぜならば、幹細胞そのものではなく、幹細胞が出すエキス”幹細胞培養上清”に多様な生理活性物質が含まれていることがわかったからです。幹細胞自体の移植に匹敵する効果、圧倒的なコストダウン。
より手軽にその効果を享受できるコンセプトで、注目が高まっています。
ここで、パラクライン理論をご紹介します。
臓器再生のために移植した幹細胞のうち生着するのはわずか数%。でも臓器は再生する。
つまり幹細胞自体ではなく、幹細胞が出す成分が臓器再生をもたらしているという理論です。
だからこそ莫大なコストをかけて幹細胞を移植せずとも、成分(培養上清)を使った医療が成立するというわけです。
幹細胞培養上清とは、幹細胞を培養した際に放出される、大量の生理活性物質が含まれる上澄み液のことを指します。
エクソソームやサイトカインなど、100種以上の物質が含まれています。
幹細胞移植のような莫大なコストをかけずに、かつ幹細胞移植に匹敵する効果があるとされています。
☆幹細胞培養上清の3つの効果
①体内の幹細胞を活性化する
②細胞や組織を損傷から保護する
③細胞の機能に必要な栄養素を供給する血管の新生を促す
幹細胞自体を移植する場合、遺伝子変異さらには細胞自体のがん化リスクを防止する必要があります。だからこそ培養細胞自体を移植する再生医療には、様々な規制や慎重になるべきという論調もあります。
なお当院のJベビースキン(幹細胞培養上清)は、幹細胞自体は含まれず、かつ各種安全性も検証済です。
幹細胞培養上清の安全性において重要なポイントとしては、
使用する幹細胞が感染されていないこと、また細胞の培養時に使用する培養液や細胞の足場となる基材の安全性が高いことなどが挙げられます。
Jベビースキンの製造では、徹底した感染性検査をクリアした幹細胞を使用し、また、細胞の培養においては、iPS細胞の医療応用で用いられている最も品質の高い資材を使用しております。
これらのiPS細胞の医療応用など最先端の再生医療で使用される資材は非常に高価であり、上清の製造でこのグレードの資材を使用することは非常に珍しいと言えます。
なお以前ブログでも紹介した慶應義塾大学での幹細胞培養上清研究でも、安全性や有効性などいくつかの観点で研究が進んでいます。
☆幹細胞移植と幹細胞培養上清の違い
①幹細胞移植による細胞がん化リスク vs 細胞を含めずリスク極小化
②幹細胞移植は点滴のみ vs 点滴だけでなく肌に塗布も可能
③製造コスト 莫大 vs 格段に抑えられる
研究では効果はほぼ同等と考えられており、
当院のJベビースキンは後者の幹細胞培養上清で、臍帯(へその緒)の幹細胞を採用しています。
臍帯(さいたい)=いわゆるへその緒は、胎児と胎盤を結ぶひも状組織で、
赤ちゃんがお腹の中で育つために必要な豊富な栄養素、酸素などを運ぶ血管が通っています。この血管のまわりに、良質な幹細胞が豊富に存在しています。
出産後の臍帯の幹細胞を由来とした製剤が、当院のJベビースキンになります。
さまざまな選択肢のなかで、なぜあえて臍帯の幹細胞を用いているかについては、過去のブログでもご紹介しているのでぜひご覧ください♪
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