ボルニューマとハイフの基本情報

ボルニューマとは?

ボルニューマとは、高周波(RF:Radio Frequency)を用いたたるみ治療機器です。

真皮層から脂肪浅層にかけて熱エネルギーを集中的に、かつ均一に届けることで、コラーゲン生成を促進し、肌の引き締めや弾力アップを実現しています。

表皮にダメージを与えずに真皮層や脂肪浅層を刺激するため、たるみやシワの改善、リフトアップ効果が期待できます。

また、痛みを軽減する冷却機能や振動機能により、従来の高周波治療に比べて痛みも少ないのが特徴です。

さらに、目元や頬、フェイスラインなど幅広い部位に対応可能で、ダウンタイムがないため日常生活に支障がない点も魅力です。

ハイフ(HIFU)とは?

ハイフ(HIFU)は、高密度焦点式超音波を用いたたるみ治療です。

皮膚より深層に超音波エネルギーを集中させ、肌のたるみやしわを改善します。

表皮にダメージを与えずにSMAS筋膜層や真皮深層にアプローチし、コラーゲンとエラスチンの生成を促進することで、リフトアップ効果や肌の引き締めを実現します。

ボルニューマとハイフの違いを比較

技術と作用する層の違い

ボルニューマは6.78MHzの高周波(RF)を使用し、皮膚表面へのダメージを最小限に抑えつつ、真皮や脂肪浅層に均一に作用します。

一方、ハイフは高密度焦点式超音波を用い、SMAS筋膜層までピンポイントで熱エネルギーを照射します。

効果の違い

ボルニューマは真皮層でのコラーゲン生成促進と脂肪層の繊維質増加により、肌全体の引き締めとハリ・弾力の向上を実現します。

一方、ハイフはSMAS筋膜層からのリフトアップ効果が特徴で、フェイスラインの引き上げや輪郭の改善に優れています。

痛みの感じ方の違い

ボルニューマは、高周波エネルギーが徐々に皮膚を温めるため、施術中に温かさや軽い痛みを感じる程度で、比較的痛みの少ない治療法です。

一方、ハイフは超音波エネルギーを瞬間的に照射するため、ややチクッとした痛みを感じることがあります。

特にフェイスラインなどの骨に近い部位では痛みを感じやすくなります。

ダウンタイムと副作用の違い

ボルニューマはダウンタイムがほとんどなく、施術直後の制限はありません。

軽度の赤みや腫れが出ることがありますが、数時間程度~翌日には消失するでしょう。

ハイフも同様に施術直後の制限はありません。

施術後に筋肉痛の様な痛みや腫れを感じることがありますが、数日で改善します。

両治療とも重大な副作用のリスクは低いですが、ごくまれに火傷や神経損傷などの可能性があります。

持続期間とメンテナンスの違い

ボルニューマの効果は通常3~6ヶ月程度持続するため、年2~4回程度の施術が推奨されます。

一方、ハイフの効果は通常4~6ヶ月程度持続するため、年2~3回程度の施術が推奨されます。

両治療とも、個人の肌質や生活習慣によって持続期間に差が出ます。

効果を維持するためには、定期的な施術が必要です。

ボルニューマとハイフの効果の違い

リフトアップ効果の違い

ボルニューマは、真皮層から脂肪浅層にかけて広範囲に作用するため、全体的な肌の引き締めとハリ・弾力の向上に優れています。

特に頬のたるみ、ほうれい線、口周りのもたつきの改善などに効果的です。

一方、ハイフはSMAS筋膜層に直接アプローチするため、より引き上げ効果に優れています

フェイスラインの引き上げや輪郭の改善、目の下のたるみやまぶたの下垂にも効果が期待できます。

美肌効果(ハリ・弾力の向上)

ボルニューマは、真皮層から脂肪浅層にかけて広範囲に熱エネルギーを加えることで、コラーゲンの生成を促進し、肌のハリと弾力を向上させます。

一方、ハイフは主にSMAS筋膜層に作用しますが、真皮層にも影響を与え、コラーゲンとエラスチンの生成を促進します。

これにより、肌のハリと弾力が改善されます。

両治療とも肌の質感を向上させる効果がありますが、ボルニューマの方がより広範囲な美肌効果を期待できます。

即効性と持続期間

ボルニューマは施術直後から軽度の引き締め効果を感じることができますが、1ヶ月後頃により効果を感じられ、効果は3~6ヶ月程度持続していきます。

一方、ハイフも同様に、約1ヶ月後から効果を感じられ、4~6ヶ月程度持続します。

どちらを選ぶべき?タイプ別おすすめ

ボルニューマがおすすめの人

ボルニューマは、全体的なタイトニングを求める方に適しています。

特に、頬のたるみやほうれい線、口元のもたつきが気になる方、肌のハリ・弾力の低下を感じている方におすすめです。

また、痛みが不安な方にも適しています。

さらに、加齢とともに骨がやせてきて、こけ感によるたるみが気になるタイプの方にもおすすめできます。

ハイフがおすすめの人

ハイフは、より明確なリフトアップ効果を求める方に適しています。

特に、フェイスラインの引き上げや輪郭の改善を希望する方に向いています。

また、もともとの皮膚や皮下組織が厚く、ボリュームを引き締めることでたるみ改善が期待できる方にもおすすめです。

医師が回答!ボルニューマとハイフの違いに関する質問(FAQ)

Q1. ボルニューマとハイフはどちらが効果が高いですか?

ボルニューマとハイフは、それぞれ異なる層にアプローチするため、単純に効果の高さを比較することは適切ではありません。効果の高さは、個人の肌の状態や年齢、たるみの種類によって異なるため、自分に合った適切な方法について、クリニックで相談することが重要です。

Q2. ボルニューマとハイフを併用できますか?

ボルニューマとハイフは併用可能であり、両治療を組み合わせることで、肌の浅い層から深い層まで総合的にアプローチできます。ボルニューマで全体的な肌の引き締めを行いつつ、ハイフでより深層のリフトアップ効果を得ることで、相乗効果が期待できます。

Q3. 痛みに弱い場合はどちらがいいですか?

痛みに弱い方にはボルニューマがおすすめです。ボルニューマは痛みのコントロールに優れており、4段階の振動とクーリングシステムにより、痛みや熱感を緩和する機能を備えています。

Q4. どのくらいの頻度で施術を受けるべきですか?

ボルニューマの効果を持続させるための推奨される施術頻度は、3〜6ヶ月に1回程度です。ただし、個人の肌の状態や目標によって最適な頻度は異なる場合があります。繰り返し施術を受けることで肌質が改善され、効果の持続期間が徐々に長くなっていく傾向もあります。

眉下切開術とは

上まぶたの皮膚のたるみを切除し、丁寧に縫合をおこないます。きずあとが眉毛の下に沿う形で目立ちにくいため、眉下切開術といわれます。

様々な表現方法・ネーミングがなされていますが、あくまで言い方の違いで、どれも本質的にはほぼ同様です。
(眉毛下皮膚切除、眉下リフト、上まぶたリフト、など)

ひとくちに皮膚のたるみを取ると言っても、以下のようなポイントを考慮してデザインをおこない、適切な手技をおこなうことが必要になります。

  • 上まぶたの皮膚の状態(たるみの程度、皮膚の状態
  • まぶたの皮下組織(上眼瞼挙筋、眼輪筋、眼窩脂肪など)の状態
  • 元々の二重のライン、眉のかたち など

そのため安易に画一的な手術治療を受けてしまうと、本来行うべき治療とは別になってしまったり、目指したいものとは異なる結果となってしまうことがあるため注意が必要です。

こんな方におすすめ

実際にはご自身のまぶたの状態を確認し、適切なアセスメントが必要になりますが、例として以下のような方は眉下切開術をおすすめしやすいと言えます。

  • 上まぶたのたるみによって、まぶたがあけにくくなっている方
  • 上まぶたのたるみが被さって、元々の二重が狭くなっている方
  • なるべく腫れやダウンタイムなどを抑えて治療を行いたい方
  • まぶたの重さによって、肩こりや頭痛にお悩みの方

※まぶたを開くための筋肉(上眼瞼挙筋)自体の改善が望ましい場合は、別方法での手術(挙筋前転法)による手術の適応となる場合があります。

当院での眉下切開術の特徴

慶應義塾大学所属の形成外科専門医が手術を担当します

まぶた(眼瞼)に関連する手術は、「形成外科」という診療科の専門領域になります。眼瞼下垂の診断となる方については保険適応となり、美容目的の場合は自費治療の対象となります。

自費治療の場合は「美容外科」的な治療となりますが、この美容外科というのも、本来は形成外科として研鑽を積んだ医師のさらなる専門分野のひとつとして位置づけられています。

つまり保険適応の有無にかかわらず、まぶた(眼瞼)を扱う手術は形成外科的な技術やコンセプトが基礎となっているため、当院では形成外科専門医が手術を担当する方針としております。

また当院は慶應義塾大学病院・慶應義塾大学医学部形成外科に公認されている連携機関であり、同医局に現役で所属している医師で手術チーム体制をとっております。(慶應形成外科医局ページ

手術前後のフォロー体制も大切にしています

先述の通り、それぞれの方のまぶたの状態を診察したうえで、適切な治療方針を立てることがまず重要になります。
特定の手術方法のみを費用をかけて宣伝広告したりモニター募集をしている場合、どうしても不必要にオーバーな手術を強いられたり、適応とは少しずれた治療を受けなければならない可能性もあり、注意が必要です。

当院では医師診察・カウンセリングの上で治療を受けられるかをよく検討いただき、治療適応がありかつ治療をご希望される場合は、別途手術日程の設定に進んでいただいております。(原則、カウンセリング当日の手術をおすすめすることはありません。)

また、術後は抜糸の処置が必要になります。(手術後およそ1週間後頃)改めてアフターケアの方法や、普段の生活でのお過ごし方についてご説明し、ご質問などあれば医師がおこたえします。

抜糸のタイミングではまた若干の腫れや内出血が落ち着ききっていないこともあり、その後1~2回程度定期健診におこしいただくことをおすすめしています。(ご都合に合わせて1、3、6か月後頃など)
万が一のトラブルの際にも、適切にフォローさせていただきます。

眉下切開術の適応判断を含め、総合的なご提案が可能です

眉下切開術は、上まぶたのたるみが強い方や、ダウンタイムをおさえた眼瞼下垂症手術として優れた方法です。一方でその治療適応の判断や、それ以外の方法はないか、といった視点でご提案できる体制も重要であると考えています。

その他の手術治療、デバイス治療(ハイフ)、レーザー治療、フィラー治療(ヒアルロン酸、ボトックス)など、様々な選択肢の中から、総合的におすすめできるなかで、治療方針を相談いただくことが可能です。

治療の流れ

医師診察・カウンセリング

問診票を記入いただいた後、医師が診察をおこないます。

現在お困りのこと、気になっていることや、今後のこうなったらうれしい、といったご希望についてもお伺いします。
そのうえでまぶたの状態を診察し、眉下切開術の適応かどうか、治療にあたっては保険適応となるかどうかを判断をいたします。

眉下切開術、および必要に応じて他治療についても解説いたします。そのうえで治療を受けられるかどうかについて、ご検討いただきます。(当日に最終決定するよう強いることはございません。十分にご検討ください。)

最終的に治療を受けられることにされた場合は、別途担当者と手術日の調整をご相談いただきます。

手術当日

ご来院後、専用のパウダースペースにて洗顔をいただきます。当日、なにか聞き忘れたことや追加でお聞きになりたいことがあったら、お気軽にご質問ください。

医師が手術のデザインをおこない、安全に手術を行えるよう、お顔の消毒や器具のセッティングをおこないます。

万全の準備が整った段階で、手術を開始します。

最小限の痛みで手術を行えるよう、最初に部分麻酔を行います。はじめはちくっとしますが、麻酔が効いてからは手術中痛みなくお過ごしいただけます。手術自体は、30分~60分程度で終了します。

手術が終わったら状態を確認いただき、軟膏を塗ります。(場合によりその上からガーゼを当てる場合があります。目は覆わないので、普通にご帰宅いただけます。)

眼鏡やサングラスなどをご持参いただくと、帰り道のカバーになるかもしれません。

手術後のアフターケア

手術後は、アフターケアで使っていただく軟膏や、手術後の痛みが気になる場合の鎮痛薬、念のための抗生物質のお薬をお渡しします。(保険適用の場合は処方箋をお出しします)

次回診察までの過ごし方についても、改めてご説明します。

もし次回受診までにお困りごとやご質問があった際は、デジタル診察券からサポートチャットにつながりますので、そちらでご連絡をいただければ、適宜医師に確認しご返答が可能です。

抜糸

手術後からおよそ1週間程度で、抜糸の処置のためにご来院いただきます。

抜糸も丁寧におこなうことで、きずあとがより早く落ち着くようになります。

抜糸の時点ではまだきずあとの赤みが強く、若干腫れや内出血が残っていることがありますが、目の開けやすさについては既に実感できていることが多いです。

経過診察

抜糸後は、きずあとの状態に合わせて経過診察をご案内しております。(およそ1~3か月後頃)

お仕事や生活のご都合に合わせて、日時について設定いただくことが可能です。

治療例

施術の概要

所要時間

手術自体は片方のみの場合およそ30分、両方の場合はおよそ60分

ダウンタイム

手術後、抜糸までの約1週間の間は、縫合の糸がついているためやや目立ちやすいです。(糸自体は髪の毛よりも細い糸です)その間はきずにはお化粧などはしないことがおすすめです。抜糸後からはお化粧などをきずの部分も含めてして構いません。

きずの赤みは1~3か月程度は比較的強い時期が続きます。3~6か月程度たってくるとだいぶ落ち着き、さらに期間をかけてより目立ちにくくなっていきます。

治療後の生活

  • 洗顔・・・ 手術後24時間経って以降から可(きず自体も濡らしてやさしく洗顔して大丈夫です)
  • お化粧・・・ きずの部分以外であれば当日より可、きずの部分は抜糸後からがおすすめです
  • 食事・・・ 当日から可
  • お酒・・・ 手術後24時間経って以降から、少量なら可(深酒する場合は抜糸が済んでからにしてください)
  • 運動・・・ 手術後24時間経って以降から、軽くなら可(激しい運動は抜糸が済んでからにしてください)

副作用・リスク

・基本的に一過性には起こるもの:手術後の内出血や腫れ(数日~1,2週間)、軽い痛み(当日~数日)

・まれでが起こりうるもの:縫合不全、創部感染、肥厚性瘢痕、左右非対称、上眼瞼の引き連れ など
(万が一のトラブルの際には適切にフォローさせていただきます。)

ご料金

形成外科専門医によるカウンセリング

美容手術(自費治療)の場合・・初診料2,200円、再診料1,650円

(眼瞼下垂が認められる場合は保険適用になります)

美容手術(自費治療)の場合

片側165,000円(税込)、両側220,000円(税込)

※アフターケア専用軟膏、内服薬(抗生物質及び痛み止め2日分)、初回経過診察時の医師診察料(抜糸込み)も上記料金に含まれています。原則上記料金以外はかかりませんのでご安心ください。

眼瞼下垂に対する手術の場合

眼瞼下垂の治療目的である場合は保険適用となります。

片側6,070点(1割負担の方なら6,070円、3割負担の方なら18,210円)
両側12,140点(1割負担の方なら12,140円、3割負担の方なら36,420円)

JSKINクリニック ー"あなたに応える美容医療"

【2021年11月の開院より、のべ15,000名以上の方々にご来院をいただいております。(2024年4月時点)】
【慶應義塾大学病院及び聖路加国際病院より、医療連携クリニックとして認定されています】

東京都中央区新富1-15-3 新富・ミハマビル5F
・東京メトロ日比谷線・JR線 八丁堀駅 より徒歩2分
・東京メトロ有楽町線 新富町駅より徒歩4分

この記事では眼瞼下垂手術後の注意点について解説します。

眼瞼下垂とは?

眼瞼下垂とは、まぶたを開ける機能が低下し、まぶたが垂れ下がったような状態になることで視野が狭くなり、見えにくくなる状態のことです。

初期の眼瞼下垂には自覚症状がほとんどないため、まったく気づかずに過ごしている人も多く見られます。

しかし、眼瞼下垂は進行する病気です。症状が進んでくると見えにくくなり始め、目周りに老け感がでるだけでなく、日常生活において頭痛や肩凝りなどの症状が出る場合もあります。

眼瞼下垂の手術の種類と特徴

眼瞼下垂の治療は、基本的に手術が最も効果的であり、症状の原因や程度に応じて複数の術式が選択されます。以下に代表的な手術方法とその特徴を解説します。

  • 挙筋前転術(きょきんぜんてんじゅつ):
    眼瞼挙筋(まぶたを持ち上げる筋肉)及びその腱膜が加齢とともに伸びていくと、まぶたを開ける機能が低下します。その筋肉を短縮して再固定することで、元々の機能を回復させる手術です。軽度から高度の眼瞼下垂まで全般に適しており、比較的自然な仕上がりが期待できます。
  • 眉毛下余剰皮膚切除術(眉下切開、眉下リフト):
    まぶたの皮膚のたるみを改善する治療です。垂れ下がったまぶたのたるみによって、まぶたが開けにくく感じられたり、目が小さくなったように見えることがあります。このまぶたのたるみを軽減することで、本来の目の形に戻り、目をあけやすくなる効果があります。眉毛の下縁にきずが隠れるため、きずも目立ちにくい治療です。
  • 前頭筋吊り上げ術(ぜんとうきんつりあげじゅつ):
    挙筋の機能がほとんど失われている場合に、おでこの筋肉(前頭筋)の力を利用してまぶたを持ち上げる手術です。非常に重度の眼瞼下垂や先天性の症例に適用されますが、仕上がりがやや人工的になる場合があります。
  • 埋没式挙筋短縮術(切らない手術):
    メスを使わず糸で筋肉を固定する方法で、軽度の眼瞼下垂に適しています。ダウンタイムが短く、術後の腫れも比較的少ないため、手術に抵抗がある方に人気です。ただし、適応範囲が限られます。

これらの手術は、症状の程度や患者の希望に応じて選択されます。医師との十分な相談が重要です。

術後の一般的な経過と症状

眼瞼下垂の手術直後に見られる主な症状として、腫れ、内出血、痛み、違和感が挙げられます。これらの症状は術後の経過に伴い徐々に改善しますが、日常生活への影響を考慮することが重要です。

これらの症状は個人差が大きいため、手術前に医師と十分に相談し、術後のケアや生活の調整について計画を立てることが重要です。

腫れと内出血

術後の腫れは、炎症反応によるもので、術後2~3日目がピークとなります。その後、1~2週間程度で徐々に引いていき、1か月も経てばほとんど気にならなくなることが一般的です。腫れの程度は手術方法や個人差によりますが、術後48時間以内に患部を冷やすことで軽減が期待できます。

また、内出血は皮下に血液が溜まることで青紫色に見える症状で、通常1~2週間程度で目立たなくなります。内出血の色は時間とともに紫色調から黄色調に変化し、最終的には自然に消失します。

痛み

術後の痛みは比較的軽度で、締め付け感や違和感を伴うことがあります。痛みのピークは術後当日~翌日で、基本的には鎮痛剤の内服で対処可能です。強い痛みが続く場合や異常な症状が見られる場合は、医師の診察が必要です。

違和感

術後は、まぶたに締め付け感や異物感を感じることがあります。これらの違和感は、術後1~2週間で軽減することが多いですが、1か月以上続く場合は医師に相談することが推奨されます。また、術後の腫れや糸の固定による一時的な感覚の鈍さや知覚過敏が生じることもあります。

日常生活への影響

術後のダウンタイムは、腫れや内出血が目立つ期間を含めて1~2週間程度と考えられます。この間、外出や仕事に支障をきたす可能性がありますが、メイクで隠せる程度の症状に落ち着く場合もあります。術後は目をこすらない、激しい運動や入浴を控えるなどの注意が必要です。

回復の目安

眼瞼下垂の手術後、腫れが引くまでの期間や日常生活に戻れるタイミングについては、個人差があるものの、一般的な目安があります。

腫れが引くまでの期間

術後の腫れは、通常2~3日目がピークとなり、その後徐々に軽減していきます。1~2週間程度で目立つ腫れはほぼ引き、1か月も経てばほとんど気にならなくなるケースが多いです。術後48時間以内に患部を冷やすことで、腫れを軽減する効果が期待できます。

日常生活に戻れるタイミング

日常生活への復帰は、腫れや内出血の程度によりますが、軽い家事やデスクワークであれば術後翌日から再開できることが一般的です。ただし外出や人前に出る場合、腫れや内出血がある程度目立たなくなるまで1週間程度はかかるため、その点を考慮する必要があります。特に、仕事や学校などのスケジュールがある場合は、術後のダウンタイムを考慮して計画を立てることが重要です。

注意点

術後は、以下の点に注意することで回復を早めることができます。

  • 冷却ケア: 術後数日は患部を冷やすことで腫れを抑える効果があります。
  • 安静: 激しい運動や目をこする行為は避け、患部を刺激しないようにしましょう。
  • 生活習慣の見直し: 塩分を控えた食事や十分な睡眠を心がけることで、体の回復を促進できます。

これらを踏まえ、術後の経過を観察しながら無理のない範囲で日常生活に戻ることが推奨されます。術後の症状や回復状況について不安がある場合は、医師に相談することが大切です。

術後における日常生活での注意点

眼瞼下垂手術後の1週間は、回復を促進し、合併症を防ぐために特別な注意が必要です。以下に、日常生活での注意点を具体的に解説します。

手術後1週間の過ごし方

  • 安静を保つ
    術後数日は体を休め、無理な活動を避けましょう。特に、重い物を持ち上げたり、激しい運動をしたりすることは控えてください。
  • 頭を高くして寝る
    腫れを軽減するため、枕を使い頭を少し高くした状態で仰向けに寝るようにすると、腫れが軽減しやすいです。
  • 目を守る
    目をこすったり、圧力をかけたりしないよう注意してください。また、コンタクトレンズの使用は念のため避け、必要に応じて眼鏡を使用しましょう。

入浴やシャワーの注意点

  • シャワー
    手術翌日からシャワーを浴びることは可能ですが、目元に直接強い水圧を当てないように注意してください。洗顔も翌日以降優しくであれば可能です。顔を拭く際は濡れたタオルで軽く拭く程度に留めましょう。
  • 入浴
    血行が良くなりすぎると腫れや内出血が悪化する可能性があるため、術後1週間は湯船に浸かることを控え、シャワーで済ませることが推奨されます。

飲食に関する注意

  • 塩分を控える
    塩分の多い食事は体内の水分を保持し、腫れを悪化させる可能性があるため、控えめにしましょう。
  • 栄養バランスを意識
    ビタミンCや亜鉛を含む食品(柑橘類、ナッツ、種子類など)を摂取することで、傷の回復を促進できます。また、十分な水分補給も重要です。
  • アルコールと喫煙を避ける
    アルコールは炎症を悪化させ、喫煙は血流を妨げて回復を遅らせるため、術後は控えるべきです。

傷跡ケアの方法

  • 清潔を保つ
    創部を清潔に保つことも重要です。ただし消毒液をつけるなどの処置は不要です。翌日から優しく洗顔を再開し、洗顔後も優しくふき取ることで、創部を清潔に保つことが大切です。。
  • 抗生物質軟膏の使用
    医師から処方された軟膏を傷口に塗布し、感染を防ぎます。塗布時はこすらず、軽く優しく塗布するようにしてください。

これらの注意点を守ることで、術後の回復をスムーズに進め、合併症のリスクを最小限に抑えることができます。術後の経過に不安がある場合は、速やかに医師に相談してください。

この記事では50代のためのまぶたのたるみと手術について解説します。

まぶたのたるみが50代で目立ちやすくなる理由

50代でまぶたのたるみが目立つのは、加齢による皮膚や筋肉の変化、紫外線ダメージ、生活習慣の影響が複合的に作用するためです。

  • 加齢による皮膚の変化:
    まぶたの皮膚は顔の中でも特に薄く、様々な刺激に対して敏感です。そのため加齢によりコラーゲンやエラスチンが減少して弾力を失い、たるみが起こりやすくなります。
  • 筋肉の衰え:
    まぶたを引き上げるときに作用する眼瞼挙筋の機能が低下したり、腱膜が伸びてしまうことで、まぶたを引き上げる力が低下していきます。長時間のスマホやPCの使用も影響します。
  • 紫外線ダメージ:
    紫外線がコラーゲンを破壊し、まぶたの薄い皮膚にダメージを与えるため、たるみが進行します。
  • 生活習慣の影響:
    睡眠不足や不規則な生活、喫煙、目をこするクセなど、日々の生活における様々な刺激皮膚の老化を促進します。
  • ホルモンバランスの変化:
    更年期による女性ホルモンの低下で、コラーゲン生成が減少し、肌のハリが失われます。

これらの要因を理解し、適切なスキンケアや生活習慣の改善、必要に応じて美容医療を検討することで、たるみの進行を抑えることが可能です。

代表的なまぶたのたるみ手術の種類とその効果

1. 切開を伴う外科手術

切開法は、余分な皮膚や脂肪を取り除くことで、まぶたのたるみを根本的に改善する方法です。以下のような手術が代表的です。

眼瞼下垂手術

  • 方法: まぶたを引き上げる筋肉(眼瞼挙筋)の腱膜を修復し、まぶたの開きを改善します。
  • 効果: まぶたのたるみだけでなく、視野の改善や額のシワ軽減、肩こりの緩和なども期待できます。
  • 適応: たるみが重度で、視界に影響が出ている場合に適しています。
  • メリット: 見た目の改善だけでなく、機能的な問題も解消できます。
  • デメリット: ダウンタイムが必要で、術後の腫れが数週間続く場合があります。またまぶたのたるみを切除できる程度には限界があるため、眉下切開術が優先されることがあります。

上眼瞼皮膚切除術

  • 方法: 二重のラインに沿って切開し、まぶたの余剰な皮膚や脂肪を取り除きます。
  • 効果: たるみを根本的に解消し、二重幅を調整することも可能です。視野の改善や若々しい目元を取り戻す効果があります。
  • 適応: 皮膚のたるみが進行している場合や、二重幅が狭くなった方に適しています。
  • メリット: 効果が長期間持続し、劇的な変化が期待できます。
  • デメリット: ダウンタイムが1~2週間程度必要で、腫れや内出血が生じる可能性があります.

眉下切開術

  • 方法: 眉毛の下のラインに沿うように皮膚を切開し、余分な皮膚を取り除きます。
  • 効果: 特に外側の目元のたるみを改善します。そのため元々丸かった目が三角に小さくなってきたと感じる方には効果がより期待しやすいといえます。
  • 適応: まぶたの皮膚の被さりが強い方、まぶたの皮膚が厚い方、まぶたのたるみで目が小さく見えるようになった方に適しています。
  • メリット: 傷跡が眉毛に隠れるため目立ちにくく、自然な仕上がりが期待できます。
  • デメリット: 眉毛の位置とのバランスを踏まえたデザインが重要です.また、まぶたの内側のたるみの改善効果は乏しいことがあります。

2. 切開を伴わない法(糸やレーザーを使用した方法)

非切開法は、メスを使わずにたるみを改善する方法で、ダウンタイムが短いのが特徴です。

埋没法

  • 方法: 特殊な糸をまぶたに通し、結び目を皮膚の下に埋没させます。
  • 効果: 二重の折り目がくっきりすることにより、まぶたのたるみ感が緩和されることがあります。
  • 適応: 軽度から中程度のたるみに適しており、切開に抵抗がある方におすすめです。
  • メリット: ダウンタイムが短く、施術後すぐに日常生活に戻れることが多いです。
  • デメリット: 糸の結び目が緩むことで、期間の経過とともに効果が減弱していく可能性があります。

額・こめかみのヒアルロン酸治療(上顔面ヒアルロン酸リフト)

  • 方法: 凹みのある額やこめかみにヒアルロン酸を充填することで、自然なリフトアップ効果を図ります。
  • 効果: 額やこめかみに適度なボリュームが足されることでたるみの改善効果があります。
  • 適応: 年齢と共に顔のこけ感が気になるようになってきた方、手術を避けたい方に適しています。
  • メリット: ダウンタイムが短く、施術時間も短い(20分程度)。
  • デメリット: およそ1年沖のメンテナンスが推奨されます。

ライフスタイルを考慮した手術の選択について

ダウンタイムの許容範囲

長期の休みが取れない場合は、非切開法を選ぶと良いでしょう。施術後すぐに日常生活に戻れるため、忙しい方に適しています。一方、切開法は術後1~2週間のダウンタイムが必要なため、スケジュールに余裕がある時期に計画することが重要です。

自然な仕上がりを重視

非切開法は、軽度のたるみを自然に改善するのに適しています。一方、切開法は、たるみが進行している場合でも十分な効果を期待できるため、目元の印象を大きく変えたい方に向いています。

メンテナンスの頻度

ヒアルロン酸治療は、およそ1年ごとに施術を繰り返す必要がありますが、埋没法は経過により効果が弱まった際は、再度施術を行う必要があります。またたるみの程度によっては、埋没法による効果は限定的であることもあります。

また切開法は一度の手術で長期間効果が持続するため、頻繁なメンテナンスが難しい方に適しています。

まとめ

切開法は、たるみを根本的に改善し、長期間の効果が期待できる一方で、ダウンタイムが必要です。

一方、非切開法は、ダウンタイムが短く、手軽に受けられる反面、効果の持続期間が短い傾向があります。

たるみの程度やライフスタイルに応じて、適切な方法を選ぶことが重要です。医師と十分に相談し、自分に合った治療法を選択することをおすすめします。

埋没法による二重手術は、事前の入念な診察や、デザインのマーキングなどが必要になります。

一方で、手術自体がいざ始まってしまえば、時間としては30分程度でおこなうことができます。

手術中はベッドに横になっていただき、基本的には目をつぶって過ごしていただくことになりますが、その間に何が行われているのか、ご興味(や不安)がある方も多いのではないでしょうか。

今回は、埋没法による二重手術の実際の手順について概要をご紹介します。

デザイン・マーキング

シミュレーションに従ってデザインをしていきます。

新しく作りたい二重のライン、糸を固定するポイント、その他メルクマール(目印)となるような内眼角、外眼角などにラインをつけます。マーキングに際しては、超極細のマーカーを用います。

麻酔や小切開をおこなうと腫れが出始めますが、この事前のマーキングがあるおかげで、シミュレーションに沿った手術手順を進めることができます。

ちなみに「ミリ単位でデザインする名医」などといった表現を目にしたことがありますが、あたかも独自の緻密さをアピールするような表現に感じられます。
ただ、そもそも二重の幅はミリ単位で表現されるものなので、ただ当たり前のことになります。

局所麻酔

まず、目薬の麻酔(点眼麻酔)をおこないます。片方1,2滴ずつ点眼をします。

点眼してすぐは若干しみる感じがありますが、痛みはありません。10秒ほどして麻酔の効果が表れます。

もちろんあくまで目薬なので意識はありますし、問題なく会話もできます。

その後、まずはまぶたの皮膚側の麻酔をします。

極細の針を用いて、極微量(0.1ml~程度)の麻酔を皮膚におこないます。

なるべく最小限の痛み、腫れ、内出血にすることがポイントになります。

さらにその後、まぶたの裏側の粘膜側の麻酔をおこないます。

当たり前ですがまぶたの手術なので眼球に触れることはなく、上記についても左右あわせてすべて5分以内に完結します。

皮膚の小切開

埋没法二重は切開法とは違うものですが、厳密には皮膚を全く切開しないわけではありません。

糸を通したり、結び目を皮膚の下に埋没させるために、何点か(デザインによる)ごくわずかな小切開を加えます。

すでに麻酔は効いているため痛みはないです。

1回目の糸の通過

まぶたを裏返して、結膜側から表面側に糸を通します。

角膜を傷つけることなく、かつ後で作成する糸の結び目がしっかり埋没されるために真皮をすくわないようにすることが大切になります。

2回目の糸の通過

使用する糸は両端に針がついています。そのため、1回目の通糸で使わなかった方の針を用いて、同様に裏から表側に糸を通します。

糸が出てくる皮膚の表側の点は1回目からすこしずらした点になります。

1回目で使った方の糸を、1回目で皮膚側に出した点から、2回目で皮膚側に出した点まで、皮膚の下を通過するように移動させます。(言葉にするとわかりにくくて恐縮です)

すると小切開のうちひとつの箇所から2本の糸が出てきている状態になります。

糸結び(結紮)

この2本の糸を結び、余分な糸をカットしたうえで、結び目を皮膚の下に埋め込みます。

結び目を最小限することや、結ぶ強さを適切にすることが重要になります。

結ぶ強さが強すぎると医原性眼瞼下垂のリスクを高めたり、弱すぎると持続性が落ちたり糸のたわみの原因につながるリスクがあります。

他の点でも上記の手順をおこなう

上記の流れは、埋没法でつくる二重のラインの1点の流れになります。

そのためデザインに応じて、他の点や、もう一方のまぶたについても糸を通していく必要がありますが、手順の原理は上記と同様になります。

手術後当日の過ごし方の案内

手術後から24時間のあいだは、安静に過ごし、飲酒や長風呂は避け、軽くまぶたを冷やしておくと、のちのちの腫れ軽減につながります。

また手術後当日は、就寝時に少し頭を高くして寝ることも腫れを軽減するためにおすすめです。

埋没法は最も身体の負担が少ない二重手術

埋没法は原理自体はシンプルですが、小さなステップが数多くある手技であるといえます。

そのため、ひとつひとつのステップを丁寧に、適切な順序で進めていくことが大切になります。

手術をスムーズに進め、手術後のケアにも配慮することで、身体への負担やダウンタイムを最小限に二重手術を受けていただくことが可能になります。