以前のブログでは、幹細胞培養上清の概要や、プラセンタとの違いについて書きました。
他にも、アンチエイジングや若返りに興味を持っている方であれば、「NMN」について既にご存じの方も多いと思います。
ということで今回は、幹細胞培養上清とNMNを比較しながら、それぞれの特徴を整理していきます!
~その1 当たり前ですが、物質そのものが違います~
⇒幹細胞培養上清は幹細胞から得られる様々なエクソソームやサイトカインが寄せ集められているエキスで、NMNは単一の物質です。
幹細胞培養上清は....
幹細胞を培養した際に得られる上澄み液で
幹細胞から分泌される様々な生理活性物質 (成長因子、サイトカイン、エクソソームなど)が非常に豊富に含まれています。
より平たく表現をすると、
若々しい活きの良い細胞(幹細胞)を上手に育てて(培養して)、
その細胞が生み出すエキス(サイトカイン)を若返り治療に活用する、
という医療です。
NMNとは....
ニコチンアミド モノ ヌクレオチド("N"icotinamide "M"ono"N"ucleotide)という物質名を省略したものになります。人間の体内にも存在する、ビタミンにも似た物質です。
NMNは体内でNAD+という物質に変換され、これが様々な効果をもたらすと考えれています。
効果のひとつとして、老化に関わっている遺伝子Sirtuin1(サーチュイン遺伝子)を活性化させ、若返り効果が期待できるのではないか、と研究がなされています。
だったらNAD+を直接とればよいのでは、と思うかもしれませんが、
口から摂取すると腸で破壊されてしまったり、点滴で投与しても脳関門(脳に進むための血管のゲート)を通過できないため、NAD+に進化する手前のNMNをとる方法が採用されています。
このNMNを錠剤として口から摂取したり、点滴で投与するとアンチエイジングや若返りによいと積極的に宣伝されている印象です。
良い・悪いとは別に、そもそも全く異なるものであるということがお分かりいただけると思います。
~その2 ヒトへの研究成果の違い~
⇒臨床試験でヒトへの効果が示されているのが幹細胞培養上清、まだ示されていないのがNMN
幹細胞培養上清の研究は意外に歴史があり、現在は点滴による直接投与、ダーマペンやエレクトロポレーション、化粧品等による肌への直接投与、メソセラピーによる育毛治療などに用いられています。
すでにヒトへの臨床研究も実施されています。もちろん、その以前にマウスに対する若返り効果なども確認したうえでおこなわれています。
一方でNMNは、マウスを対象とした若返り研究では様々な効果が示唆されています。
しかし、実はヒトに対しては、マウスで得られた若返り効果のような効果をいまのところ確認できておりません。(2022年3月現在)
最近のNMNに対する注目度を考えると、この点は意外に感じられる方も多いかなと思います。
有効性を確かめる前段階として、まずNMNのヒトへの安全性を検証する研究は、進みつつあります。
(”Effect of oral administration of nicotinamide mononucleotide on clinical parameters and nicotinamide metabolite levels in healthy Japanese men”
概要: 40 歳以上 60 歳以下の健康な男性 10 人を対象に、100 ㎎、250 ㎎、500 ㎎と異なる量の NMN を経口で各 1 回投与した結果、すべての用量において、NMN の摂取後に、血圧や脈拍などに変化を認めず、肝臓や腎臓などの機能をみる血液・尿検査でも基準値を超える変化は認められなかった。)
安全性は、「投与しても有害なことが起こらなかった」ということがわかれば目的達成にはなるので、それが効果があるのかについて確かめているわけではないということになります。
また、研究段階としても発展途上なので、前提として、「低用量・短期間」での検証になっています。
ヒトへの長期のNMN投与でのリスクについては、今後要検証かと思います。
~その3 費用の違い~
⇒マウスへの研究結果をもとにヒトがNMNを取ろうとすると、とても費用がかかります
NMNの効果を示すマウスへの体重あたり投与量(500mg/kg/day)を、
ヒト(体重60kg)にあてはめると、1日あたり約2500mg(2.5g)となります。
※マウスに適用した用量を、体表面積からヒトに概算すると、マウスへの投与用量の12分の1程度と見積もられ、 (マウスの体重1Kgあたり投与) 500mg/kg × 1/12= 41.7mg/kgで60kgの体重のヒトでの一回用量は約2.5gとなる
製品により価格差がありますが、毎日2.5gを取ろうとすると、1日あたり約1万円かかり、年間300-400万円程度かかることになります。
幹細胞培養上清による医療も、一般の感覚からすると高額にはなるので、どちらがよいかの判断はここではつけられません。
なお当院では、臍帯(へその緒)由来の希少な製剤を扱っていながらも、より多くの方に活用いただけるような料金で提供しております。(詳細はHPをご覧ください。)
幹細胞培養上清についても様々な施設で提供・紹介されていますので、ぜひ色々と比較検討いただくのがよいかと思います。
~まとめ~
・NMNは最近注目されているが、ヒトへの有効性・安全性に関する研究は発展途上で、まだ示されていない
・現段階での研究結果をもとに摂取しようとすると、かなり高額になる
ということで現時点では、NMNの効果はまだ白黒ついているわけではなく、今後の研究動向をフォローしていく必要がありそうです。
(個人的には、さらに研究が進んでから試されるのがよいのかなと考えています)
一方で幹細胞培養上清については、これまでの研究の蓄積からすでに効果が確認されているわけなので、現時点ではよりおススメできる医療だと考えます。
脱毛を検討中されている方から必ずと言ってよいほどご質問を受けることとして、
「何回くらい通ったらよいですか?」
ということがあります。
確かに気になりますよね。
これは一律にお伝えするのが難しく、もともとの肌や毛の質や、脱毛する部位によって個人差があります。
①ですのでまずは1回施術を受けていただいて、続けられそうか検討いただき、
②継続できそうであれば5,6回継続して施術を受け、
③その後はその時点での脱毛実感をもとに、追加で受けられるかを検討されることをおすすめしています。
①については、レーザーを当てられた感覚を体験し、あとは定期的に通院する上でのアクセスや、当院の医師やスタッフ、院内の雰囲気をまず感じていただきたいと考えています。
②③については、安定して効果を実感頂ける目安の回数としておすすめしています。当初の部位よりも狭いエリアでの追加で十分の場合もありますので、その時の状態を踏まえて照射エリアを検討いただくことも可能です。
こちらはヒゲ脱毛を3回受けられた方の写真になります。



すでにひげ剃りの負担はだいぶ軽くなりますし、お肌の印象も変わってきます。
まだ3回なので、さらに継続されることでよりすっきりとした印象になってくると思います。
最近、脱毛で通院されている方が、パートナーの方を連れて来院いただくことが増えてきました。
お聞きすると、
・効果を実感されて、パートナーの方におすすめしたくて連れきた、
というパターン以外にも、
・脱毛の効果を目の当たりにして、パートナーの方自身が興味深々で来院くださる、
というパターンもあります。
自分自身だけでなく、周りの方にも効果を認められるくらいですから、
やはりやってよかった、と感じられる施術のひとつだと思います。
これを機に、ぜひ周りをあっと驚かせてしまいましょう(笑)
過去の関連記事はコチラ
40代-50代のVIO医療脱毛(介護脱毛)がNHKで特集されていました
~Jスキンクリニック 診療案内~
診療時間:10:15~18:30
休診日:毎週木曜、第2,4月曜 (土日祝も営業♪)
東京都中央区新富1-15-3 新富・ミハマビル5F
八丁堀駅(日比谷線H12)より徒歩2分、新富町駅(有楽町線Y20)より徒歩4分
03-6820ー0627
(お電話・web予約・LINE予約が可能です)
当院では2月よりボトックス注射のメニューにも対応を開始しました。
開始当初から多くのご予約をいただいていたので、
告知したものだと思っていたら、
実はまだ発信していなかったことにいまさら気づきました(笑)
ということで、今回はボトックスのQ&Aになります!
Q. Jスキンクリニックではどのくらいの単位数を打ちますか?
A.
当院ではそれぞれの方に合わせた単位数を打ちますので、一律で単位数を決めておりません。
一律の単位数を打つことが目的ではなく、ボトックスの特性を活かして狙った効果を引き出すことが目的だからです。
人によって、筋肉のつき方や発達、左右差、ボトックスの効き方などが異なるので、最初はあまり多過ぎない量を注入いたします。
1週間程度経ってリタッチが必要だと感じられた際には、追加の費用なしで追加注入を行います。(施術後1週間〜2週間以内)
なお当院では、どの箇所にどの程度注入したかを毎回ていねいに記録として保存することで、
次回以降はご本人にとってさらによい注入ができるよう工夫しています。
最初にたくさんの単位数を打ってしまうと、3ヶ月ほど違和感が続くことになります。
ボトックスを打ったら表情が変わってしまい落ち込んで3ヶ月過ごしたので、それ以降はボトックスをやらなくなったというお話も聞きます。
単位数が多いとお得な感じがしますが、ボトックスはそのような施術ではありません。ボトックスを打つ時には慎重にクリニックを選んでくださいね。
Q.既に深く刻まれてしまったシワには効果がありますか?
A.
残念ながらボトックスは筋肉の動きを止めて今後のシワを予防する施術なので、既に出来てしまった深いシワには効果はありません。もちろん今後シワが深くならないように予防できますので、シワがあってもボトックスを打つ意味はありますよ。
できればシワが刻まれてしまう前に定期的にボトックスを打ってシワを予防することをおすすめします。
Q.ボトックス注射はシワ治療だけですか?
A.
表情ジワ以外にも、エラ・脇などの、シワ以外の目的にも対応しています。
わき汗対策に、定期的にボトックスを受けられている方も多くいらっしゃる印象です。
こちらについても、今後さらにご紹介していきます。
Q.ボトックスを打った後の注意点はありますか?
A.
お顔のマッサージは1週間ほど避けて下さい。また念のためサウナや激しい運動は数日間は避けることをおすすめしています。メイクや洗顔は当日から問題ございません。
まずはカウンセリングだけからでも、もちろん大歓迎です♪
開院から3か月半が経ちましたが、これまで当院で診察や施術を受けられた方のクチコミをきっかけに、新たに来院いただく方がとても増えました。
派手な宣伝広告などはしていないのですが(クリニックのビルに唯一の看板があります(笑))、実際にご来院された方にご紹介いただけるというのは、我々にとってはとても励みになります。
そういった中で、ご紹介いただいた方に感謝を込めてなにか還元できないかということで、先日からご紹介カードのお渡しをはじめました。

紹介を受けて初めてご来院される方だけでなく、ご友人やご家族をご紹介いただいた方も次回会計時にお得になります♪
引き続き、ご来院くださる方々に真摯に向き合って参ります!
~Jスキンクリニック 診療案内~
土日祝も営業♪
診療時間:10:15~18:30
休診日:毎週木曜、第2,4月曜
東京都中央区新富1-15-3 新富・ミハマビル5F
八丁堀駅(日比谷線H12)より徒歩2分、新富町駅(有楽町線Y20)より徒歩4分
03-6820ー0627
(お電話・web予約・LINE予約が可能です)
当院では、国内でも希少な臍帯(へその緒)由来の「幹細胞培養上清」を取り扱っています。
若返り・アンチエイジング目的に点滴や美肌治療に用いており、近年ますます注目を集めています。
一方で、「プラセンタ」注射という名前を聞いたことがある方は、比較的多いのではないでしょうか。
実際にプラセンタ注射を受けている方であれば、胎盤由来のエキスであることはご存じだと思います。
それでは、
へその緒由来の「幹細胞培養上清」と、胎盤由来の「プラセンタ」、
この2つは何がどう違うのでしょうか?
今回はそれにお答えします。
① 幹細胞の純度が違います
プラセンタの原料である胎盤の絨毛組織には、様々な種類の細胞が含まれており(主に絨毛を構成する細胞、血管を構成する細胞など)、その中の一部として幹細胞が含まれているのみです。
一方で幹細胞培養上清は、幹細胞のみを抽出して原料としています。
すなわち素材として、幹細胞の純度が圧倒的に異なるということです。
② 幹細胞の育て方(製造方法)が違います
プラセンタの製造過程では、酸による加水分解、加熱処理、高圧蒸気処理などが実施されています。
この過程で、幹細胞が出す成長因子・エクソソームはほぼ完全に壊されてしまっています。
一方で幹細胞培養上清は、幹細胞を培養した時に出される成長因子などを壊さないように製造しております。
この①②を踏まえると、幹細胞を用いた若返り・アンチエイジング医療として、
「幹細胞培養上清」と「プラセンタ」が全く異なるものであることがお分かりいただけるのではないかと思います。
なお、ここで終わってしまうと、プラセンタは効果がないのか?と思われてしまいそうなので(笑)、一応補足もしておきます。
プラセンタは幹細胞の純度も低く、幹細胞由来の成長因子やエクソソームも壊されてしまっているわけですが、
分解されたアミノ酸や他の様々な栄養素が、様々な美容効果をもたらすとされています。
また更年期障害や生理不順に対しても用いられています。
言い方を変えれば、プラセンタより幹細胞の純度が圧倒的に高く、それを壊さずに培養したエキスが幹細胞培養上清ということになります。
これこそ、若返り・アンチエイジング効果を期待されている方に対しては、幹細胞培養上清をおすすめしている理由になります。
なお、幹細胞培養上清なら何でも同じというわけではなく、
当院ならではのこだわりがありますので、そちらは今後ご紹介させていただきます♪