当院で導入している最新の毛穴・ニキビ跡治療「ブレッシング/BLESSING」について、動画で解説いたしました。
治療のメカニズム(マイクロニードルRF)について、ブレッシングならではの特徴や、従来の治療法との比較についてコメントしています。
翌週以降も様々なテーマで動画での解説をアップしてまいります。
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この記事ではBLESSING(ブレッシング)のダウンタイムや副作用について解説します。
BLESSING(ブレッシング)とは?

BLESSINGは、韓国の最先端美容医療技術から誕生した次世代マイクロニードルRF(ラジオ波)治療機器です。極細の針で肌に微細な穴を開けながら、同時に高周波エネルギーを照射し、肌の深層に直接アプローチします。従来の針治療とは異なり、RFの効果により止血効果でダウンタイムを大幅に短縮できる次世代の美容治療として注目されています。
BLESSINGのダウンタイムは?

BLESSINGのダウンタイムは、施術後の肌が元の状態に戻るまでの回復期間を指します。この革新的な美容治療は、RF(高周波)エネルギーと薬剤注入を組み合わせた次世代のニキビ跡・毛穴治療として注目されています。
BLESSINGの特徴のひとつは、従来の治療と比較して圧倒的に短いダウンタイムです。施術後の回復期間は通常数時間から数日程度で、多くの患者様が翌日には日常生活に戻ることができます。
この短いダウンタイムの秘密は、RF(高周波)エネルギーの持つ優れた止血効果にあります。従来のダーマペンなどの針を使用する治療では、微細な出血による赤みや腫れが3〜7日続くことがありますが、BLESSINGではRF(高周波)の熱効果により血管が瞬時に凝固されるため、出血や炎症が最小限に抑えられます。
また、薬剤の浸透性も向上するため、より効果的な治療が可能となり、結果的に短期間での肌質改善が期待できます。医師の立場から見ても、患者様の負担を軽減しながら高い治療効果を提供できる優れた施術といえるでしょう。
BLESSING施術後の肌の状態と回復期間
BLESSING施術後の肌の変化には一定のパターンがあり、適切な理解により不安を軽減できます。施術直後から24時間以内が症状のピークとなり、その後徐々に回復していきます。
施術直後は、軽度の赤みとほてり感が現れ、通常2〜6時間程度で軽減されます。翌日までには赤みの大部分が消失し、軽微なむくみも24時間以内に改善されることがほとんどです。
完全な回復までの期間は個人差がありますが、一般的には1〜3日が目安となります。肌質(乾燥肌、敏感肌)や施術時の設定値、治療部位の状態によって多少の差が生じますが、ほとんどの場合3日以内には通常の肌状態に戻ります。
ダウンタイム中の肌の変化
施術当日の典型的な経過を時系列で説明します。施術直後は軽い赤みと温かさを感じますが、これは正常な反応です。約2〜4時間後には赤みが徐々に薄くなり、6時間後にはかなり目立たなくなります。
1週間後以降には肌のハリ感が向上し、毛穴の引き締まりを実感される患者様が多くいらっしゃいます。この時期から徐々に治療効果を感じ始める方が増えてきます。
他の美肌治療とのダウンタイム比較
BLESSINGと他の代表的な美容治療を比較すると、その優位性が明確に分かります。
- ポテンツァ:1〜3日間の赤みと軽度の腫れ
- ダーマペン:3〜7日間のダウンタイム(深い針設定では1週間程度)
- フラクショナルレーザー:5〜10日間
- 深達性ピーリング治療:3〜5日間
これらと比較すると、BLESSINGの数時間から数日という短期間は画期的といえます。働く女性や学生の方にとって、週末の施術で月曜日には通常通り活動できることは大きなメリットです。
BLESSINGの副作用:リスクとその対処法

BLESSINGは比較的安全性の高い治療ですが、どんな医療行為にも副作用のリスクが存在します。適切な知識と対処法を理解することで、安心して治療を受けていただけます。
一般的に報告される副作用は、軽度の疼痛、一時的な色素沈着、ニキビの初期悪化などがあります。しかし、これらの発生頻度は非常に低く、適切な施術と術後ケアにより多くの場合予防可能です。
疼痛については施術中から施術後数時間程度で、鎮痛剤の服用で十分にコントロールできます。色素沈着は日焼けした肌や施術前の炎症が強い場合に稀に生じますが、適切なUVケアと美白ケアで改善されます。
副作用が起こる原因
副作用の主な原因は、RFエネルギーによる熱刺激と薬剤注入による一時的な炎症反応です。これらは治療効果を得るために必要な反応でもありますが、個人の肌質や体質により反応の強さが異なります。
特に敏感肌の方や、施術前に日焼けをしている場合、アトピー性皮膚炎の既往がある場合は、炎症反応が強く出る可能性があります。また、施術者の技術レベルや機器の設定も副作用の発生に影響します。
副作用を最小限にするための注意点
副作用のリスクを最小限にするためには、施術前の肌状態チェックが欠かせません。当院では施術前に医師による診察を行い、治療プランを検討します。
また適切な出力設定、注入深度の調整、薬剤選択により安全性を確保できます。また、患者様の痛みの訴えに敏感に反応し、必要に応じて設定を調整することも大切です。
施術前のスキンケア状態も影響します。施術1週間前からの刺激性化粧品の使用中止、十分な保湿、UV対策の徹底により、肌のコンディションを整えることで副作用リスクを大幅に軽減できます。
術後の過ごし方:医師が教える正しいケア方法

BLESSING施術後の適切なケアは、ダウンタイムの短縮と治療効果の最大化に直結します。医師の指導に従った正しいケア方法を実践することで、理想的な結果を得ることができます。
術後ケアの基本原則は「刺激を避ける」「保湿を重視する」「UV対策をおこなう」の3点です。これらを守ることで、肌の自然治癒力を最大限に活用できます。
特に施術当日は肌が敏感な状態にあるため、普段以上に丁寧なケアが必要です。一方で、過度なケアは逆効果となることもあるため、適度なバランスを保つことが重要です。
施術当日の過ごし方
施術当日は出来ればメイクを控えていただくことを推奨しています。洗顔は当日から可能ですが、摩擦は炎症を悪化させる可能性があるため、ぬるま湯で優しくすすぐ程度に留めるのがおすすめです。
冷却パックの使用は赤みとほてりの軽減に効果的です。清潔なタオルに包んだ保冷剤を10〜15分間、患部に当てることで血管収縮により症状が改善されます。ただし、直接氷を当てることは凍傷のリスクがあるため避けてください。
スキンケアは原則保湿剤のみを使用します。普段使用している化粧品に含まれる香料やアルコール成分が刺激となる可能性があるため、当日は使用を控えることをお勧めします。
1週間以内のスキンケアと生活習慣
施術翌日の洗顔の際も、泡立てた洗顔料で優しく洗い、タオルでの摩擦は最小限に抑えます。拭き取り式クレンジングよりも、クリームやミルクタイプのクレンジングが肌への負担が少なくお勧めです。
保湿ケアは通常の2倍程度の量を心がけます。セラミドやヒアルロン酸を含む低刺激性の保湿剤を、朝晩たっぷりと塗布してください。乾燥は炎症の悪化と色素沈着のリスクを高めるため、十分な保湿が不可欠です。
UV対策は施術後1週間間は特に重要です。SPF30以上の日焼け止めを使用し、外出時は帽子や日傘も併用してください。紫外線による色素沈着は一度発生すると改善に時間がかかるため、予防が最も効果的です。
生活習慣では、過度な運動や飲酒は血行促進により炎症を悪化させる可能性があるため、数日は控えめにしてください。十分な睡眠と水分補給により、肌の自然回復力をサポートすることも大切です。
BLESSINGのダウンタイムを短縮するコツ

ダウンタイム短縮の鍵は「炎症の早期沈静化」「血行促進による代謝向上」「肌のバリア機能強化」の3つのアプローチです。これらを組み合わせることで、通常よりも1〜2日早い回復が期待できます。
クリニックでのプロフェッショナルケアと自宅でのセルフケアを適切に組み合わせることで、最大限の効果を得ることができます。ただし、過度なケアは逆効果となるため、医師の指導のもとで実施することが重要です。
クリニックでのアフターケアの効果
クリニックでは、施術直後の鎮静保湿パックを推奨しています。これは赤みや炎症を抑え、回復を促進します。
自宅でできるダウンタイム対策
ご自宅では、微細なきずを速やかに修復するための成長因子入りミストや、高保湿のクリームを使用すると効果的です。また、ビタミンCサプリの摂取は肌のターンオーバーをサポートします。睡眠の質を高めるために、規則正しい生活を心がけましょう。
よくある質問
ダウンタイム中のメイクや洗顔について
Q: メイクはいつから可能ですか?
A: 施術翌日からメイクが可能です。ただし、ファンデーションは刺激の少ないものを使用し、クレンジングは優しく行ってください。
Q: 洗顔料はいつから使えますか?
A: 施術当日から泡タイプの優しい洗顔料が使用可能です。スクラブ入りや酸性の洗顔料は1週間控えてください。洗顔時は泡で包み込むように優しく洗い、擦らないことが重要です。
Q: 普段のスキンケアはいつから再開できますか?
A: 基本的なスキンケア(化粧水、乳液)は施術翌日から可能です。美容液やレチノール製品、ピーリング製品は1週間後から再開を目安にしてください。不安な場合は医師にご相談ください。
まとめ
BLESSINGのダウンタイムは従来の美容治療と比較して格段に短く、働く女性にとって非常に受けやすい治療といえます。数時間から数日という短期間で日常生活に復帰できることは、この治療の最大の魅力の一つです。
適切な術後ケアにより、ダウンタイムをさらに短縮し、治療効果を最大限に引き出すことが可能です。医師の指導に従った正しいケア方法を実践することで、理想的な美肌を手に入れることができます。
副作用のリスクは低いものの、万が一の場合に備えて信頼できるクリニック選びが重要です。経験豊富な医師による適切な診断と治療、充実したアフターケア体制が整ったクリニックを選ぶことで、安心して治療を受けられます。
ご相談・ご予約はお気軽にお問い合わせください。経験豊富な医師が、あなたに最適な治療プランをご提案いたします。
毛穴の悩みは肌の再生医療で改善できるのでしょうか。毛穴の開きや黒ずみは、解消が難しいものですよね。本記事では、毛穴の開きや黒ずみの代表的な原因や、改善する方法を紹介します。気になる毛穴の悩みを解消するために、ぜひ内容をご覧ください。
肌の再生医療で毛穴の悩みは解消できる?改善する方法についても紹介

毛穴の悩みは、肌の再生医療で解消できるのでしょうか。気になる毛穴の開きや黒ずみは、なかなか解消できない肌トラブルのひとつです。話題の再生医療で毛穴の開きが解消できるのか、気になっているかたもいらっしゃいますよね。
本記事では、毛穴が開く原因や、毛穴の開きを改善する方法をわかりやすく紹介します。再生医療についてもわかりやすく紹介しますので、毛穴の悩みを解消するために、ぜひ最後までご覧ください。
肌の再生医療で毛穴の悩みは解消できる?

肌の再生医療は、毛穴の悩みの解消にも効果的だとされている方法です。再生医療では、採取・培養した本人の線維芽細胞を、肌の気になる部位に移植します。
自分自身の細胞を使うことから、再生医療は拒絶反応や副作用のリスクが極めて低いとされる方法です。即効性はないものの、再生医療は長期的な効果に期待できるという大きなメリットがあります。毛穴の開きが気になっているのなら、肌の再生医療を受ける方法も検討してみましょう。
毛穴の開きや黒ずみの代表的な原因
毛穴の開きや黒ずみの代表的な原因は、次の4つです。
- 皮脂の過剰分泌
- 老化によるたるみ
- 紫外線
- ターンオーバーの乱れ
毛穴の悩みを引き起こす原因にはどのようなものがあるか、チェックしてみましょう。
皮脂の過剰分泌
毛穴の開きを引き起こす原因のひとつが、皮脂の過剰分泌です。皮脂が過剰に分泌されると毛穴に溜まり、開きや黒ずみの原因になります。
皮脂の過剰分泌を引き起こすおもな原因は、元々の肌質以外にも、ホルモンバランスの乱れや過剰な洗顔が挙げられます。ホルモンバランスが乱れると皮脂腺が刺激され、皮脂が過剰に分泌されます。過剰な洗顔が皮脂の過剰分泌を引き起こすのは、肌の乾燥を引き起こすためです。
老化
老化も毛穴の開きを引き起こす原因です。年齢を重ねるとコラーゲンやエラスチンが減少して、肌の弾力が低下します。肌の弾力が低下すると、皮膚がたるんで毛穴が開きやすくなるという仕組みです。
また、加齢でホルモンバランスが変化することも、毛穴の開きにつながります。
紫外線
毛穴の開きには、紫外線も大きく影響しています。紫外線を受けると、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンなどがダメージを受けるためです。また、紫外線による炎症によって毛穴の開きが悪化することもあります。
ターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバーの乱れも、毛穴の開きを引き起こす原因です。ターンオーバーが機能しなくなると、毛穴に汚れや皮脂が詰まった状態になります。
ターンオーバーの乱れを引き起こすのが、加齢や不規則な生活習慣です。不規則な生活習慣が続いている場合は、栄養のバランスや睡眠不足などに注意しましょう。また、ストレスもターンオーバーの乱れを引き起こすため、注意しなくてはなりません。
毛穴の悩みを改善する方法

毛穴の悩みを改善するには、次のような方法があります。
- スキンケアや紫外線対策を行う
- 美容医療の施術を受ける
美容医療には、従来の方法のほか、再生医療の施術を受ける方法もあります。毛穴の悩みを改善する方法を紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
スキンケアや紫外線対策を行う
時間がかかる方法ではあるものの、毛穴の悩みにはスキンケアや紫外線対策が効果的です。毛穴に皮脂が詰まらないよう、毎日の洗顔では汚れを丁寧に落としましょう。
ただし、過剰な洗顔は不要です。1日に何度も洗顔すると、皮脂の分泌が過剰になり、毛穴の開きや黒ずみにつながってしまいます。過剰な洗顔は乾燥を引き起こすおそれもあるため、注意しましょう。洗顔後は、そのままにせず化粧水や乳液などで保湿を行ってください。
日焼け止めや日傘、帽子などを活用した紫外線対策も大切です。外出時だけでなく、室内にいるときも紫外線を防ぎましょう。
美容医療の施術を受ける
短期間で毛穴の悩みを解消するのなら、美容医療の施術を受ける方法もあります。毛穴の悩みの解消に役立てられるのが、次のような施術です。
- ケミカルピーリング
- 高周波(RF)治療
- 再生医療(線維芽細胞療法)
どのような施術なのか、概要を紹介します。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、皮膚に薬剤を塗布して古い角質を取り除く施術のことです。薬剤で皮膚を剥がれやすくして、肌のターンオーバーを促進します。
ケミカルピーリングは、ニキビ痕・シミ・そばかす・くすみ・毛穴の開きなど、さまざまな肌トラブルに効果的な方法です。
薬剤はドラッグストアでも入手できます。ただし、市販の薬剤は薬剤の濃度が調整されているため、思うような効果が得られないかもしれません。
自分に合った薬剤を選ぶには、クリニックでのケミカルピーリングがおすすめです。
高周波(RF)治療
高周波(RF)治療は、真皮全体に高周波のエネルギーを照射し、コラーゲンの生成を促進する施術です。照射後は熱作用により、さらにコラーゲンが生成されます。
主にはマイクロニードルを搭載した機械(ブレッシング、ポテンツァなど)を用いて、極細のニードルを皮膚に刺し、針から高周波が出る仕組みを利用します。
たるみ・毛穴の開き・シワなどでお悩みのかたにおすすめの施術です。肌のハリや弾力の向上・毛穴の引き締めなどに効果が期待できます。また、皮脂腺の活動を抑える効果もあり、過剰な皮脂分泌の改善にも効果的です。
線維芽細胞療法
線維芽細胞療法も肌の再生医療のひとつです。耳の後ろなどから採取した細胞を培養して増やし、肌の気になる部分に注入します。
線維芽細胞療法も拒絶反応や副作用のリスクが低いとされる方法です。肌のダメージを根本的に改善できるのが線維芽細胞療法で、施術による効果は2~3年続くとされています。採取した細胞を保存しておくと、繰り返し施術を受けることも可能です。
ほかの方法と比べると費用が高くなるものの、線維芽細胞療法では、根本的な肌の若返りをめざせます。
毛穴の悩み解消には肌の再生医療がおすすめ
毛穴の開きや黒ずみなどは、スキンケアや紫外線対策などで解消できる可能性があります。ただし、セルフケアでは効果が出るまでに時間が必要です。毎日お手入れをしていても、思うような効果が出ない場合もあるでしょう。
毛穴の悩みを効果的に解消したい方には、肌の再生医療を受ける方法がおすすめです。興味をお持ちのかたは、ぜひクリニックでのカウンセリングを受けてみてくださいね。
線維芽細胞とは、身体のどこにある細胞なのでしょうか。
若々しい肌と大きく関係しているのが、線維芽細胞です。近年は、線維芽細胞を使った再生医療も注目されています。線維芽細胞とはどのようなものか、興味をお持ちのかたも多いでしょう。
本記事では、線維芽細胞がある場所や、線維芽細胞が持つ効果などを解説します。線維芽細胞を活用した肌の再生医療についてもわかりやすく紹介しますので、ぜひ内容をご覧ください。
線維芽細胞はどこにある?

線維芽細胞の正式名称は「真皮線維芽細胞」で、皮膚の真皮層などに存在する細胞です。
人間の皮膚は、「表皮層・真皮層」の2層で構成され、その下には皮下組織があります。表皮層の下にあるのが真皮層で、厚さはおよそ1~3ミリです。真皮は厚く弾力があり、血管や神経、リンパ節などが通っています。この血管周辺にあるのが真皮幹細胞です。
真皮幹細胞が細胞分裂するときに、線維芽細胞を生み出すという仕組みになっています。
線維芽細胞の持つ働き

線維芽細胞には、以下のような働きがあります。
- 若々しい肌を作る
- 新しい細胞や血管を作る
- 女性ホルモンを作る
- 傷を修復する
代表的な働きについて、それぞれ見ていきましょう。
若々しい肌を作る
真皮層にある線維芽細胞は、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを生成する働きを持った細胞です。これらの成分には、以下のような働きがあります。
- コラーゲン......肌のハリを出す
- ヒアルロン酸......肌の潤いを保つ
- エラスチン......肌の弾力性を維持する
3つの成分は、いずれも若々しく美しい肌を作るために重要な役割を持っています。加齢によってハリや潤いが失われるのは、真皮層にある線維芽細胞の数が減ってしまうためです。
新しい細胞や血管を作る
線維芽細胞には、古い細胞を分解して新しい細胞を作る働きもあります。新しい細胞の生成がスムーズに進むことで、肌の健康が保たれる仕組みです。また、線維芽細胞には血管づくりをサポートする役割もあります。
女性ホルモンを作る
女性ホルモンを作ることも、線維芽細胞の持つ働きです。線維芽細胞は、男性ホルモンの「アンドロゲン」を、女性ホルモンである「エストロゲン」に変える酵素を出します。エストロゲンは、コラーゲンの生成をサポートし、肌の弾力を保つ役割を持つ女性ホルモンです。
傷を修復する
傷の修復も、線維芽細胞の大切な働きです。皮膚や組織が傷つくと、その場所に線維芽細胞が移動してコラーゲンを生成し、修復をサポートします。
加齢による線維芽細胞の変化
若々しい肌を維持するためには、質のよい線維芽細胞が欠かせません。線維芽細胞は、30代を過ぎると減少し、新しい細胞を作る働きも低下します。線維芽細胞が減少すると、美肌に役立つコラーゲンやヒアルロン酸などの生成量が減り、シワやたるみなどの症状が出る仕組みです。
また、線維芽細胞は、加齢だけでなく、紫外線や乾燥などでもダメージを受け、減少していきます。シワやたるみを防ぐには、紫外線や乾燥を防ぐことも大切です。
線維芽細胞を活用した治療の種類

近年は、自分自身の細胞を使う「再生医療」が注目を集めています。再生医療とは、病気やケガなどで機能不全になった組織や臓器を再生する医療です。
肌の再生医療では、次のような治療が行われています。
- PRP療法
- 線維芽細胞注入療法
代表的な治療の種類について、概要を解説します。
PRP療法
PRP療法とは、人間の血液に含まれる「多血小板血漿」を使う治療法です。PRPに含まれる血小板や白血球などには、組織の治癒や炎症を抑制する働きがあります。その働きによって、ケガの治りを早くして、炎症や痛みを改善する治療法です。
PRP療法は、おもに以下の病気の治療で行われています。
- 変形性膝関節症や変形性股関節症など、関節の病気
- テニス肘やゴルフ肘などスポーツによるケガや病気
- 腰や肩の病気
また、濃縮した血小板を注入し、線維芽細胞の働きを助けてシワやたるみを改善する、「PRP皮膚再生療法」もあります。
線維芽細胞療法
線維芽細胞療法は、細胞を採取・培養して気になる部位に移植する治療法です。「線維芽細胞移植」「線維芽細胞注入療法」など、クリニックによって名称には違いがあります。
線維芽細胞療法で移植するのは自分自身の細胞です。薬品や人工物を注入する方法とは違い、拒絶反応や副作用が起きにくく、顔以外の部分も治療できます。
線維芽細胞療法に期待できるのは、次のような症状の改善です。
- 小じわ
- 肌のたるみ
- ほうれい線
- クマ
ほかの美容医療と比較すると高額ですが、線維芽細胞療法は自然で若々しい肌をめざせる治療法です。ただし、効果の出方には個人差があります。
線維芽細胞療法の流れ

線維芽細胞療法に興味をお持ちのかたは、まずクリニックでカウンセリングを受けましょう。カウンセリングでは、施術内容やメリット・デメリットなどの説明が受けられます。
治療を希望する場合は、事前に血液検査が必要です。血液検査の結果に問題がなければ、細胞や血液の採取などが行われます。
細胞の培養を行っているのは、厚生労働省から許認可された専門の施設です。採取した細胞を4~6週間かけて培養・増殖し、治療を希望する部位に移植します。
移植によるダウンタイムは長くて1週間程度です。大抵は2~3日で腫れや内出血などの症状が落ち着くでしょう。
クリニックによっては、細胞の定着をよくするために、同じ部位に2回移植を行います。
個人差はあるものの、治療の効果が持続する期間の目安は2~3年です。採取した細胞を保管しておくと、定期的に施術を受けられます。
線維芽細胞に関するよくある質問

肌の真皮にある線維芽細胞は、若々しい肌に欠かせない細胞です。線維芽細胞や線維芽細胞療法に関するよくある質問と答えも紹介しますので、ぜひご覧ください。
線維芽細胞は食べものやサプリで増やせますか?
現在のところ、線維芽細胞を増やす効果がある食べものは判明しておらず、サプリもありません。肌の線維芽細胞を増やせるのは、再生医療である「線維芽細胞療法」のみです。
ただし、次のような成分により、線維芽細胞の活性化を促すことはできます。
- コラーゲン
- ビタミンC
- イソフラボン
また、栄養バランスのよい食事は、線維芽細胞の減少を抑える効果にも期待できます。若々しい肌を維持するためにも、なるべく栄養バランスのよい食事をとるよう心がけましょう。
線維芽細胞療法に痛みはありますか?
線維芽細胞療法では、細胞の採取や移植を行います。細胞の採取時は、麻酔により痛みはほとんどありません。
移植時に感じるのは、注射針によるチクッとした痛みです。
ただし、痛みの感じ方には個人差があります。移植による痛みも、麻酔クリームや麻酔テープなどを使うことで緩和が可能です。痛みに弱く不安な場合は、あらかじめクリニックでのカウンセリング時に相談しておきましょう。
線維芽細胞療法に年齢制限はありますか?
線維芽細胞療法は年齢による制限が設けられていません。何歳であっても治療が受けられます。ただし、シワやたるみなど加齢による症状がまだ出ていない20~30代の場合、「あまり効果が出ていない」と感じるかもしれません。
肌の真皮層にある線維芽細胞は再生医療で増やせる
線維芽細胞とは、肌の真皮層にあり、コラーゲンやヒアルロン酸などを生成する働きを持っている成分です。
年齢を重ねて線維芽細胞が減っていくと、肌にシワやたるみなどの症状が出るようになります。食べものやサプリだけでは、減ってしまった線維芽細胞を増やすことはできません。
線維芽細胞は、クリニックで再生医療を受けることで増やせます。シワやたるみの改善に線維芽細胞療法をお考えのかたは、ぜひクリニックのカウンセリングを受けてみてくださいね。
線維芽細胞は、日々のスキンケアやサプリメントの摂取だけで増やせるのでしょうか。「ハリや弾力がないのは線維芽細胞が減っているせいなのかも」「シワやたるみが目立つ」と気にされているかたもいらっしゃいますよね。日ごろのスキンケアで線維芽細胞を増やし、若々しい肌を保ちたいとお考えのかたも多いでしょう。
本記事では、線維芽細胞とスキンケアについてわかりやすく解説します。線維芽細胞が減ってしまう原因なども紹介しますので、ぜひ参考としてご覧ください。
線維芽細胞はスキンケアやサプリで増やせる?

近年は、線維芽細胞にアプローチすることを目的とした化粧品やサプリなどが販売されています。美容に関心があり、線維芽細胞にアプローチする化粧品を取り入れているかたもいらっしゃるでしょう。
美しい肌を維持するためには、日々のスキンケアを続けていくことが大切です。しかし、それだけでは線維芽細胞を増やせません。
線維芽細胞に関連している化粧品やサプリは、線維芽細胞の活性化や保湿などがおもな目的となっています。なお、化粧水やサプリなどに線維芽細胞を配合することが認められていません。
線維芽細胞が減る原因

肌の線維芽細胞が減る最大の原因とされているのが加齢です。年齢を重ねると肌にある線維芽細胞は減少していき、その影響でハリ・弾力などが損なわれてしまいます。
また、線維芽細胞は次のような原因でも減少します。
- 紫外線によるダメージ
- 乾燥
- ストレス
乾燥で線維芽細胞が減るのは、表皮のバリア機能が低下すると、線維芽細胞が抑制されるためです。
線維芽細胞の減少を抑える方法

肌のハリや弾力を守るためには、線維芽細胞が減らないようにしなくてはなりません。線維芽細胞が減らないよう、以下の方法を取り入れてみましょう。
- 紫外線対策をする
- 肌の保湿をする
- ストレスを溜めない
- 生活習慣を改善する
すぐに効果が出るわけではないものの、続けていくことで効果に期待できます。4つの方法について解説しますので、ぜひ取り入れてみてください。
紫外線対策をする
線維芽細胞の減少を抑えるなら、日々の紫外線対策を徹底しましょう。
紫外線のA波は真皮に到達して線維芽細胞にダメージを与えてしまいます。仕事やスポーツなど、屋外で活動する時間が長いかたは、特に紫外線への注意が必要です。また、紫外線A波は窓ガラスを通過する性質があるため、室内にいるときも気をつけなくてはなりません。
日焼け止めのほか、帽子やUVカットのカーテンなど、紫外線対策アイテムを活用しましょう。室内での紫外線対策には、UVカットの窓ガラスフィルムを使う方法もあります。
肌の保湿をする
乾燥で皮膚のバリア機能が低下すると、線維芽細胞の減少を引き起こしてしまいます。そこで、保湿も効果的な方法です。化粧水・乳液・クリームなどを使い、保湿しましょう。乾燥が気になる季節は、加湿器を利用する方法もおすすめです。
ストレスを溜めない
日々の生活でストレスを溜めないよう心がけることも大切です。ストレスを感じると「コルチゾール」というホルモンが分泌されて、線維芽細胞の働きを抑制してしまいます。線維芽細胞を減らさないためにも、ストレスは早めに発散するよう心がけましょう。
生活習慣を改善する
線維芽細胞の減少を抑えるなら、生活習慣を改善しましょう。
- 栄養バランスのよい食事をとる
- 十分な睡眠をとる
- 禁煙する
ファストフードやインスタント食品は回数を減らし、なるべく栄養バランスのよい食事をとりましょう。無理なダイエットも避ける必要があります。睡眠は、時間だけでなく質を高めることも大切です。ターンオーバーの乱れにつながるため、喫煙も避けましょう。
線維芽細胞を増やす方法とは?

線維芽細胞は、再生医療の「線維芽細胞療法」で増やすことが可能です。線維芽細胞療法では、本人の線維芽細胞を採取して培養・増殖して気になる部分に移植します。
治療によって改善に効果が期待できるのは、次のような症状です。
- シワ
- クマ
- たるみ
- ほうれい線
- マリオネットライン
- ゴルゴ線
- ニキビ痕
別途費用はかかるものの、採取した線維芽細胞は冷凍保管でき、必要があれば繰り返し治療が受けられます。何度も皮膚を採取する必要はありません。
線維芽細胞移植のメリット
線維芽細胞移植には以下のメリットがあります。
- 自然な効果に期待できる
- 効果が長続きする
- 副作用のリスクが少ない
メリットについて、それぞれ見ていきましょう。
自然な効果に期待できる
線維芽細胞移植は、移植した細胞がコラーゲンやエラスチンを生成して肌を再生するという治療法です。ヒアルロン酸やボトックスなどの薬剤を注射する方法とは違い、自然な若返り効果に期待できます。
効果が長続きする
効果が長続きすることも、線維芽細胞移植を受けることによるメリットです。個人差はあるものの、治療の効果は2~3年続きます。さらに、1年に一度施術を受けることによって、効果を長続きさせることも可能です。
副作用のリスクが少ない
線維芽細胞移植は、副作用のリスクが少ないという大きなメリットもあります。
治療で使用するのは、耳の後ろなどから採取した、自分自身の細胞です。身体にとって異物ではないことから、拒絶反応が起こりにくく、アレルギーのリスクも抑えられます。
ダウンタイムに一時的な腫れや内出血などの症状が出ることはあるものの、短期間で落ち着くでしょう。
線維芽細胞移植のデメリット
シミ・たるみの改善に効果が期待できる線維芽細胞移植ですが、次のようなデメリットもあります。
- 保険適用外で治療にかかる費用が高い
- 効果に個人差があり時間がかかる
治療を受ける際は、デメリットを知っておくことも大切です。2つのデメリットについても内容を確認してみましょう。
保険適用外で治療にかかる費用が高い
線維芽細胞移植は保険適用外の治療であるため、費用が高くなってしまうことがデメリットです。肌の状態が気になっていて治療に興味があるとしても、費用面から「治療を受けるか踏み切れない」と悩むかたもいらっしゃるでしょう。
費用が高くなってしまうのは、細胞の培養や移植などに設備や技術が必要であるためです。
ただし、治療にかかる費用はクリニックによって違います。治療する箇所や、細胞を保存する期間なども、治療費用に影響する要素です。
なるべく費用を抑えたい場合は、複数のクリニックで比較してみるとよいでしょう。
効果に個人差があり時間がかかる
線維芽細胞移植は、効果に個人差があることもデメリットです。
治療を受けて、大きく肌の状態が改善したと感じるかたもいらっしゃいます。しかし、人によっては「思ったほど変化が出ない」と感じるかもしれません。
また、治療では細胞の培養や増殖が必要となるため、どうしても時間がかかります。治療を受けてからも効果が出るまでに時間を要するため、即効性を求める場合には不向きです。
線維芽細胞を増やすなら再生医療がおすすめ
毎日のスキンケアやサプリだけでは線維芽細胞を増やせません。ただし、紫外線対策や生活習慣の改善などを取り入れることにより、線維芽細胞の減少を抑制できるでしょう。
気になる肌の悩みを根本的に解消したいのなら、クリニックで線維芽細胞移植を受ける方法が効果的です。シワやたるみでお悩みでしたら、クリニックでの線維芽細胞移植も選択肢として検討してみませんか。線維芽細胞移植は保険適用外となりますが、自然な効果に期待できます。
興味をお持ちのかたは、ぜひクリニックでカウンセリングを受けてみましょう。