創刊から120年以上の歴史を持つ婦人画報にて、美容と健康に関するセミナーが開催されました。

慶應義塾大学からは医学部形成外科 貴志教授、及び僭越ながら私も登壇させていただきました。

また進行コーディネーターとして、『婦人画報』美容担当のシニアエディター松永裕美さん、美容にも精通したファッションプロデューサー植松晃士さんに参画いただき、大変有意義な内容となりました。

以下ご紹介と動画リンクになります
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今回の「婦人画報オンラインセミナー」では、「大学病院でも取り入れているエビデンスに基づいた痩身治療とは」がテーマです。

慶應義塾大学医学部 形成外科学教室より貴志和生先生と牧野潤先生をお招きして、成熟世代のためのダイエットについてお話をお聞きします。

--- 1905年創刊の女性誌「婦人画報」の公式Youtubeチャンネル。歌舞伎・京都・伝統工芸などの日本の文化やラグジュアリーな旅、ファッション、グルメ、信頼できるヘルスケアなど大人のライフスタイルを提案します。

https://www.youtube.com/watch?v=tZ4YdPRE3Fs

たるみやシワは、加齢にともなう様々な変化により、誰しも必ず生じるものです。

ただしその特徴や程度は個人差があり、ご自身がどの要素が特に強いのかを理解いただくと、より効果的な対策を考えることができます。

皮膚(真皮)

加齢、乾燥、紫外線などの影響で、真皮のコラーゲンやヒアルロン酸などの細胞が減ったり、機能が低下します。

その結果、ハリや弾力が落ち、深い固定シワ(ほうれい線など)や細かいちりめんジワ(目元など)につながります。

対策

▷真皮のハリ・弾力性を高める(細胞の働きを高める)

  • ピーリング、ケアシス、レーザーシャワー、ダーマペン
  • 肌育注射(リズネ)
  • 紫外線/ブルーライト対策、レチノール/ビタミンCコスメ

▷真皮のハリ・弾力性を高める(細胞の量を直接増やす)

  • 肌育注射(ボライトXC)

▷下がった皮膚を引き締める、引きあげる

  • 高周波RF(ボルニューマ)
  • 糸リフト

▷余剰となった皮膚を切除する

  • フェイスリフト

表情筋

表情筋の動かし方のクセが皮膚にダイレクトにつながり、シワが刻み込まれていきます。また、加齢にともなう表情筋の萎縮により皮膚が垂れ下がり、たるみやシワの原因となります。

対策

▷シワのもととなる筋肉をピンポイントに緩める

  • ボトックス(額、眉間、目尻、あご先など)

皮下組織(脂肪・SMAS・靭帯)

皮下脂肪が重力によって下がりたるみが生じます。また加齢により部分的に皮下脂肪が減少することで、こけ感やシワが出ます。

そして皮下組織を重力にあらがって引き留めている膜(SMAS)や、皮膚と骨をしっかりとつないでいる靭帯もゆるむことで、よりたるみが加速されます。

対策

▷脂肪のボリュームを減らす(フェイスライン・あご下)

  • リニアハイフ
  • 脂肪溶解注射
  • 脂肪吸引

▷減った脂肪のボリュームを補う(頬・額・こめかみ)

  • ヒアルロン酸注射
  • 脂肪注入

▷SMASや靭帯を引き締める

  • 高周波RF(ボルニューマ)
  • ハイフ

骨格

顔面の骨は人体のなかで最も老化が早いと言われ、加齢とともに特定の部分の骨が萎縮・縮小していきます。

骨の容積が減ると、皮膚や皮下組織との間にゆとりが生まれ、それによってたるみを引き起こします。

<骨の変化と、結果としての見た目の変化>

  • 上あごの骨の縮小 →ほうれい線、鼻の横幅が伸びる
  • 頬骨の縮小 →頬のこけ感
  • 額やこめかみの骨の縮小 →凹みによる輪郭変化、目を開けるときの重さ
  • あご先(オトガイ)の骨の縮小 →あご先の平坦化や後退、マリオネットライン
  • 下顎骨の縮小 →シャープなフェイスラインの消失、二重あご

特に女性は30代を超えると骨の萎縮が進み、40-50代にその進行がさらに早まる傾向があります。

対策

▷加齢と伴い萎縮した骨格の土台を修復する

  • ヒアルロン酸注射

  (頬・額・こめかみ・ほうれい線・あご先・フェイスラインなど全般)

ご自身に合った対策が重要

このようにたるみの原因はさまざな要素があり、その程度によって効果的な対策が異なります。

また、誤ったセルフケアをおこなうことで、むしろたるみの増悪させてしまう事もあり、注意が必要です。

カウンセリングでは、これまでのお悩みや理想を踏まえ、状態にあった方針を一緒に検討させていただきます。お気軽にご相談ください。

この記事では慶應義塾大学病院でおこなっている、『リストカットのきずあと治療』に関する情報について解説します。

昔のリストカットによるきずあとにお悩みの方はご相談ください

これまでの過去で、精神的に不安定な時期、つらい時期というのは誰しもが経験するものです。

その過程のなかで、リストカットというかたちできずあとを残してしまう方の割合は、実は決して稀というわけではありません。

そのような場合、たとえ現在は気持ちも落ち着き、新たに前向きな生活を改めて始めていこうとしても、そのきずあとを見るたびにつらい過去を思い出しまい、悲しい気持ちになってしまうことがあります。

さらに周囲の目が気になってしまい、着られる服装が制限されてしまったり、新たな環境に身を置くことに消極的になってしまうこともあります。

そのきずあとを完全に消し去り、元の状態に完全に戻す、ということが究極の理想ですが、高度に進んだ現在の医療をもってしても、それはまだまだ難しいというのが現状です。

しかしながら、一人ひとりのきずあとの状態に合わせた治療を計画することで、きずあとをより目立ちにくくしたり、より気になりにくくさせることは可能になっています。

きずあと研究の第一線をリードしてきた慶應義塾大学病院では、様々な治療方法をご提案可能です。

このような方に治療をおすすめします(治療適応)

・リストカットによるきずあと治療について、まず専門家の医師に相談したい

・きずあとを見るたびに消極的な気持ちになってしまう

・より前向きな生活を送るため、きずあとの治療を送りたい

・周囲の目がきになり、生活が著しく制限されている

など

慶應病院における治療体制

きずあと治療の実績がある、形成外科専門医が治療を担当します

慶應義塾大学形成外科では、歴史的にながらくきずあと研究や治療の第一線をリードし、多数の報告・論文執筆をおこなっております。

実績と知見を持った慶應の形成外科専門医が、診察・治療・治療後のフォローを含めて対応していきます。

手術やレーザーなど様々な選択肢をご提案可能です

慶應義塾大学病院では20以上の手術室を整備し、局所麻酔による小手術から、全身麻酔を用いた高度手術まで広く対応しています。

また外来にはフラクショナルレーザーも配置しており、状態に合わせた治療方針のご相談が可能です。

全身麻酔や入院の対応も可能です

リストカットのきずあと治療においては、局所麻酔・日帰りの手術またはレーザー治療をおこなうこともあります。

一方で、局所麻酔の手術であっても数日の入院加療が望ましかったり、全身麻酔での手術が必要(その場合は原則入院も必要)となったりする場合もあります。

当院では日々多くの入院・手術対応をおこなっており、同様のプロセスで安心して治療に向き合っていただくことが可能です。

(年間のべ入院患者数:約30万名、年間のべ手術患者数:1万5000名)

総合病院ならではのチーム医療を実践しています

国内でも屈指の規模を誇る大学病院であるため、きずあと治療を専門とする形成外科の他にも、麻酔科・精神科など治療をさらにバックアップする専門家の医師も多く在籍しています。

また、外来・病棟ともに専属の看護師やその他スタッフがおり、お悩みやご不安にも寄り添いながら、最良の治療となるお手伝いをしております。

また救急センターは24時間365日稼働しており、万が一の緊急対応が必要になった場合なども、バックアップできる体制があります。

リストカット跡の治療方法

切除術

きずあと自体を除去し、改めて丁寧に縫合することで目立ちにくくさせます。

きずの数が少なく、かつきずの幅が広い場合などに有効な可能性があります。

薄型採皮+90度回転法

きずあとがある部分の皮膚を薄く削り、そのあとにきずあと部分を除去します。削った皮膚に加工をほどこし、きずの方向が変わるように90度回転させた状態で、皮膚を再度移植し固定します。

きずの数、幅、範囲などに合わせて治療を計画します。

他部位からの植皮術

きずあとがある部分の皮膚を、深い部分のみを残すかたちで除去し、身体の他の部分から採取した皮膚を移植します。

下腹部、上腕、大腿などから状態に合わせて皮膚を採取します。

きずの数、幅、範囲などに合わせて治療を計画します。

レーザーによる方法

フラクショナルレーザー、炭酸ガスレーザーなどによりきずをぼやかしたり、より平坦にしたり、違うきずあとのようにする手法もあります。

比較的狭い範囲のきずあとや、簡便な方法での治療がご希望の場合などに有効な可能性があります。

料金

リストカットのきずあと治療は原則保険適応の対象外となり、全額自己負担の治療対象となります。

いわゆる病気・ケガとは異なり、整容面を重視した治療であるため、当院でも専門の美容外来にて診察をおこなっております。

治療適応となる範囲、治療方法、麻酔の方法、入院の有無などによって異なるため、実際の状態を診察したうえで、料金を含めた方針のご相談が可能です。

カウンセリングのご予約方法

慶應病院大学病院 美容医療外来

お電話でのご予約

専用の電話回線がございます。

03-5363-3858

受付時間:平日8:40~16:30
休診日:土曜日、日曜日、祝日、国民の日、年末年始

webでのご予約

HPから24時間便利なweb予約を受け付けております。

https://bldg3y.hosp.keio.ac.jp/aesthetic/

慶應義塾大学病院 美容医療外来
〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 慶應義塾大学病院 3号館3Y受付
診療時間:平日8:40~16:30
休診日:土曜日、日曜日、祝日、国民の日、年末年始
お電話:03-5363-3858
HPからwebご予約可能 https://bldg3y.hosp.keio.ac.jp/aesthetic/

※本記事執筆の牧野医師担当日:月曜・木曜

JSKINクリニック(初回カウンセリングのみ対応可能)

初回カウンセリングのみ、JSKINクリニックでの対応も可能です。

※(火)・(水)・(金)が対応可能

東京都中央区新富1-15-3 新富・ミハマビル5F
日比谷線・JR線八丁堀駅より徒歩2分
有楽町線新富町駅より徒歩4分

執筆者

JSKINクリニック医師 牧野潤

慶應義塾大学医学部卒業。形成外科学会認定専門医。
在学中にシンガポール国立大学留学。卒業時に医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにて医療・IT分野で従事。初期臨床研修後、慶應義塾大学医学部 形成外科に入局。以降、慶應義塾大学病院及び関連病院にて勤務。2021年11月にJSKINクリニック東京銀座を設立。2024年6月に慶應義塾大学病院 美容外来を開始。
現在、JSKINクリニック代表医師、慶應義塾大学医学部 形成外科 助教。
日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)正会員。形成外科・美容外科学会にて口演及び登壇多数。

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